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第113回看護師国家試験レポ

6時起床、最低限のメイク(下地にパウダー、眉だけ)を済ませて朝食にした。実感がないままに食事を摂る。緊張より眠気が勝っていた。
すごく寒い日で、私も友達も心ここにあらずといった感じで、指定された教室に学年の全員がいることが救いだった。

問題用紙も解答用紙も一人ずつ配られる。始まる前に中を見ないようにするためだと思うけれど、この時間が午前と午後で4〜50分あるから何せ眠い。十分に寝ていても眠い。緊張感はあるようでなかった。ふだんの模試と大差ない。今更ながら、大丈夫だろうかという薄っすらとした不安が頭をよぎった。

問題用紙を開いて、思った以上の難しさに嫌な汗をかいた。どの年度よりも難しい。難化したと言われていた去年の問題より難しくなっている。前に受けた模試と同じくらいの難易度のような気がしたけれど、よく考えたらその模試を受けた時より知識は増えているのだから圧倒的に国試が難しくなっていることに変わりはない。
無い知識は出てこないから記憶を底からひっくり返してうんうん悩みながら解いた。化膿した創が元になる食中毒の原因菌、病室での読書に適した明るさ、習慣流産の定義。最近のニュースから母との会話に至るまでを必死に思い出す。くそくらえ。本当にくそくらえだ。これまでの病院通いがここに活かせるなんて聞いてないよ私。
そして午後問題もだいたい同じ難易度。成人女性の鉄摂取目安量?ラムゼイ・ハント症候群の原因?針刺し事故の感染率?いやどれも分からん。鉄摂取目安量は主治医に教えてもらった気がしないでもない。なんだこの問題。
午前が難しくて午後が簡単というのが定石の国試でこれはない。看護師足りてないって嘘だろ、と脳内で悪態をつくばかりだった。

試験は午前160分、午後160分の合計320分。5時間20分の試験を終えた頭はボロ雑巾のようにくたくただった。友人と「あの実習を乗り越えてきたんだから絶対大丈夫」と励まし合いながら帰路につく。
母と合流し、外食ついでに採点サイトに答えを入力すると必修・一般状況ともに8割以上の得点になっていた。
合格だ。暫定ではあるけれど。



本当に長かった。

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