心理的安心感があるかどうかの2つの指標とは
たとえばプロスポーツの世界を見ていると、あるチームで活躍している選手が高額な移籍金で鳴り物入りで移籍したものの、期待通りのパフォーマンスが発揮できないということを目にします。
そのような時に、チーム間の雰囲気が悪かったり、監督と衝突したりというニュースが漏れ聞こえてくることもあります。
こうしたケースを見ると、組織の中で個人が活躍するために必要なこととして、私は、能力と価値観のマッチングだけでなく、組織内のコミュニケーションが健全であることも大事な要素ではないかと思っています。
能力や価値観がマッチしていても、人と人が集まるその組織の水に合うのかということは見落としがちな要素です。
少し前に以下の記事が話題になり、興味深く拝読しました。
http://jnews.coacha.com/column/view/bansho/20160323.html
googleの研究によると、成功しているチームに見られたのは、
「心理的な安心感:psychological safety」という概念であり、
より具体的なこととして以下の2つのことが実現されていたそうです。
1. チームの一人ひとりがおおよそ「同じくらいの量」の発言をしていること
2. 他人の気持ちを察する社交的な感度(social sensitivity)のチーム平均値が高いこと
面白いなと感じたのは、心理的な安心感は、意見が合っているということではないのだということです。それよりも、言いたいことをクリーンに言い合っているか。あるいは小さな声も拾えているかまた、相手の立場に立つことができるかということがポイントだということです。
ほとんどの組織が現実として、
「あの人にこんなことを言ったら怒られる」
「本音を言ったら嫌われてしまう」
と相手の気持ちを配慮して、あるいは自分の立場を心配して、自分の思いを胸にしまいがちです。
しかし、こうした空気を読むようなことではなく、同じ量の発言をしているか、相手の気持ちを察する社交的な感度が高いかということが心理的安全性に直結しているというのは興味深いと思います。
本当は伝えないことでなく、相手への理解や配慮をしながらも、素直に思いを伝えるということが大事なのだと思います。
また来月もよろしくお願いいたします!
201/4/30 VOL70 sakaguchi yuto
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