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営業しなくても売上予測は可能!?フェルミ推定とは?【飲食経営基礎知識ー開業編ー】#8

今回は前回に引き続き、予算について数字で計画することについて話していきたいと思いますが、今日はそれをするためのフェルミ推定の話をしていきたいと思います。


フェルミ推定とは

フェルミ推定
実際に調査するほどの難しいような捉えどころのない数字や量をいくつかの手掛かりや根拠を元に、論理的に推論して、短時間で概算を出すこと。


このフェルミ推定を初めてやったのは22歳のときでした。新卒で入った会社の研修でフェルミ推定の研修があり、そのときのお題が「レインボーブリッジを1日に通る車の数を出しなさい」という問題でした。

レインボーブリッジを通る車の量はわからないです。ただ色々な事実や根拠を元に推論をしていくことはできます

例えばレインボーブリッジの長さが何メートルか、車の長さが何メートルで速度が何キロなのか、車間距離はある程度ないと走れないなどの事実としてあまり大きく外れないだろうという数字を積み重ねていくことによって、ある程度の推論をすることが可能です。


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数字を元に予測する

これを飲食店で置き換えると、他店に飲みに行ってみて、この店は何席あって、客単価はメニューを見るとこのくらいかなと予想したり、この立地で何階だったら家賃はこのくらいという様にある程度の数字を出していきます。

その数字を元に、大体の利益を当たっているかどうかはわからないですが推論していくことができます。

今回は僕たちが出店時や業態開発時にどのように不明確ものに対して事実や根拠を積み上げて数字を作っていくのかという話をしていきたいと思います。



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予算を考える

飲食店の売上というのは席数×稼働率×回転率×客単価です。僕たちが飲食店で売上予算を考える時は月曜日から日曜日に分けて、それぞれ数字を当てはめて考えていきます。

ざっくり数字に直すと上の画像になります。月曜日〜日曜日までこのくらい売れていくという数字が出てきます。これが1週間のトータルの数字でいうと136万円になり、1ヶ月はアベレージで4.28週あるので、この136万に4.28をかけると、約580万になります。

月曜日から日曜日に分けて考えてはいるんですけど、計算するのがめんどうな方は分けずに考えて、50席×0.7稼働率×1.4回転×4千円で588万円みたいな形で近しい数値を出すこともできます。

ここまでお話しした数字で推論をする方法を業態開発や出店をするときに近くのお店や似たような業態に行ってみて行います。入っている客の数や外の通りの人数、席数、客単価などで近い数字を出していくことをします。

また、他の考え方でいうと、ビールメーカーさんから出数のお話しを聞いて数字を出したりもします。色々な角度から絶対ずれないだろう事実を積み重ねて、できる限り近い数字になるように売上を把握していくということをやっていきます。



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季節指数で年間予算を組む

先ほどの580万に対して、1月〜12月の年間予算を作る時は季節指数を使います。季節指数というのは

季節指数
予算を組む際に繁忙月や閑散月を加味して予算を組むために基本月を決めて計算する方法

例えば1月を季節指数1.0として、2月は営業日数も少いので少し売れないとしたら580万に0.9かけた数字を売上予算にします。また、3月だったら歓送迎会シーズンなので少し売上UPが見込めそうだったら季節指数を1.3として580万に1.3をかける。この様に季節指数を加味して計画を立てたりします。

他の話でいうと、関数を使って売上予測を出しています。天気や前日時点での予約の人数、曜日などをかけ合わせて売上を予測します。

注意して欲しいのは、店を始める前に作る予算の話では季節指数は不明なので、季節指数だけで正確な予算を出せる人はほぼいないです。例えば、自分がずっと住んでいた街であれば土日も売れるとか、月曜日は全然人が居ないということは肌感でわかったりしますが、そこに近づけるために季節指数を入れて考えています



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正確な数字を捉える

今回はフェルミ推定の話をしましたが、お店に行ってみて"正しい数字に近いであろう数字を積み上げて推論していく考え方"というのは、予算を作る上ですごく大事だと思います。

ただ、どこかの数字があまりにもずれていたりすると、おかしな数字になります。例えばうちが今まで経験してきた中で、金曜日や土曜日で信じられないぐらいのお客様が来店する日でさえ、稼働率は1.0になりません。

稼働率はMAXでも0.8や0.85いかないくらいの数字なのですが、それを予算の段階で0.9で計算してしまうと実際と合わなくなります。

事実や経験に基づいて、正確な数字に近いところを捉えていきましょう。そうすれば最終的な売上は間違わなくなってきます
今日はフェルミ推定についてのお話をしてきました、本日もありがとうございました。

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