映画「デッドプール2」をディズニープラスで見ました。命が軽いですね。

映画「デッドプール2」を見ました。面白かったです。時系列がコロコロ変わる前作より見やすいかも。能力者が合計8人くらい出てくるのかな(敵も含めて。全然活躍しない人たちは除いて)? みな各々見せ場があっていいでね。

デッドプールがラスト近くで、ケーブルに向かって「これから先人を差別するときは肌の色でなく、中身で判断しろ」と言います(01:40:00ごろ)。
このセリフを言わせたくて、この映画を作ったのではないでしょうか? 多分違うけれど、一つのセリフを言わせたいために物語を作るのもいいですよね。

物語は寝そべっているデットプールの回想から始まります。現在は悪い奴らを依頼で潰すようなことを行っていることがわかります(X-MENではない)。快活にデッドプールが人を殺しまくります。よく動いているので、飽きないですね。こういう始まり方もいいですね。あまりに簡単に人を殺すので、キャラクター性も出ているし(でも、前作がなかったらあまりキャラクター性が立たないかな)。
そんな行動をしていたせいか、暴漢たちがデッドプールの家に来て暴れます。その過程で恋人が殺されてしまいます。恋人を殺した集団は全て殺します。しかし、デッドプールは自暴自棄になって自殺を図ります。と言っても、デッドプールは不死身なので死ねません。

X-MENのメンバーにバラバラになった体を拾われ、復活。デッドプールは見習いとしてX-MENに加わる。デッドプールがX-MENに入って、心を回復していく話かと思いきや(それを期待してみるのだが)、そんなことはなく初めての任務でやらかす(期待していた方向にはいかないけれど、その後の展開も面白いので、良い裏切りだね)。
暴れている少年ミュータント(ラッセル)を止める任務だったのだが、止めたのはいいが(止めるまでのアクションも魅せてくれてよい)、そのミュータントの少年は虐待されていて(すぐ近くにミュータントの学校がある)、デッドプールはそれを知ると、近くにいた先生を殺してしまう。
ということで、少年と一緒にミュータント専用の刑務所に連れていかれる。

そのあと刑務所に行った二人は能力を抑制する首輪をつけられ、能力が使えなくなる。デッドプールはまた自暴自棄になり(死を求めている風でもある)、少年の相手を、まるでしない。自分でなく、刑務所で一番強い奴の友達になれという。
少年とデッドプールのやりとり、二人の動向に期待して面白く見られますね。
そんななか、どこからか来た能力者(ケーブル)。どうやらラッセルを狙っているらしい。ここでも、アクションで魅せてくれる。そんなこんなで、デッドプールは戦いの中刑務所から脱走(戦いの最中に首輪は取れる)。湖に溺れた時に、デッドプールは恋人の幻影を見て(「こどもはわたしたちを成長させてくれる」と言う。死ぬ前に子供を作ろうと言っていた)。天啓を受けたように、デッドプールはラッセルを救おうと思う。

デッドプールは仲間を集めて、他の刑務所に移送されるラッセル救出に。応募で集めた仲間は、「運がいい」という能力を持つドミノ以外は全員ヘリコプターからの下降の際死ぬ(笑えるようなシチュエーションで人が死んでいく。人の命が軽い)。「運がいい」なんて能力はデッドプールでしかできないね。ここにもケーブルが現れて魅せるアクション。本当楽しい。
デッドプールはラッセルに出会えるも、ラッセルはデッドプールの救出には応じず、刑務所で最強の者ジャガーノート共に、自分を虐待した学校の教師を抹殺に行く。
ここまで書いて思っただけれど、この物語最初から一貫した大きな目的はなく、状況状況で目的が変わっていくね。大きな目的に対する期待はできないけれど、楽しく見られるね。デッドプールというキャラクターの強さが、大きな目的なしでも楽しく見られるようにしているかな?

ケーブルは未来から来ていた。ラッセルに家族を殺されていたのだ。ラッセルは教師を殺したことによって、殺人鬼として変わっていったようだ。デッドプール、ケーブル、ドミノが共闘。後からX-MENの面々も加わり、ラッセルの元に赴く。デッドプールはラッセルを改心させるために、ケーブルはラッセルを殺すために。
物語の目的はラッセルをどうするかになる。
ラッセルは教師を殺しに向かい、ジャガーノートはデッドプールたちの邪魔をする。
ジャガーノートは、X-MENのコロッサスが対峙し(後から、ネガソニックやユキオも参戦り二人モ見習いなのかな?)、デッドプールとケーブルはラッセルの元へ。ケーブルはラッセルを殺そうとして、デッドプールは教師を殺そうとするラッセルを止めようとする。ラッセルとの戦いはそんなにアクション無い。
デッドプールの説得に乗らないラッセル。デッドプールは能力を消す首輪をして、ラッセルに「俺を殺せ」と言う(この行動の理由は説明されない。想像はできるが)。隙を見た、ケーブルはラッセルに銃弾を放つ(最後の一発)。デッドプールは命を賭して、その銃弾からラッセルを守る。
この場面がスローモーションで展開されるのだが、来される場面の遅延が見ている人の目を離さないんだうな、と考える。
ケーブルが持っていた娘の形見のクマのぬいぐるみ(娘の血で黒ずんでいた)が綺麗になって、未来が変わったことが示される。うまい表現だね。

デッドプールは死に際にみんなに声をかける。最初と、みんなそれぞれに声をかける場面は飽きずに(これが飽きないのは、他者との会話にはある程度緊張感がもたらされるからだろう)見ていたのだが(あまりに死ななないから、首輪は実は取れていた? なんて思ったが、そんなことはなかった)長いので飽きる。
ラッセルを救ったデッドプールは恋人の幻影に自信を持って会う。感動の場面である。

ケーブルが時間を戻したことによって、デッドプールは救われる(銃弾が当たるところに、以前ケーブルがデッドプールから奪った恋人との思い出のメダルを、ケーブルが胸に入れる)。ここで、ラッセルが首輪をとるのだが、取れたなら前の時間軸でも取ればデッドプール救われたのにと少し思った。デッドプールは死を望んでいたようにも見えたけど。
最後に、生きていた教師と対峙した時、デッドプールは「無駄な暴力や殺しはよそう」と言う。成長しているのだろうか? 変わったのは確かだね。

エンディングテーマの最中に、デッドプールはケーブルの時間戻し機械を使って、時間を戻して過去を改変。恋人も甦ったようだ。

デッドプールが(他の人も)言う品性のない例えは面白くはないが、デッドプールのキャラクター付けや、作品の方向性を示すものとしては機能していて、必要だと思う。くすりとも笑わないが。

テーマはなんだろう。
オチとしては、思春期の少年の心の変化を描いていて物語はまとまってますね。
今回は戦いの中で、デッドプールはどんどん仲間を増やしていきます。最初はX-MENに入ることを否定(擬似家族の否定)から、最終的にはX-MENのメンバーに頼り、X-MENのメンバーも最初はついてこないながらも、結局来る。ケーブルとも共闘し、ケーブルが時間を戻したことによって仲間たちの元に戻ります。
今まで一人で(恋人はいたけれど)生きてきた、デッドプールが仲間を得るまでの物語とも言えますね。
その中にはラッセルもいる。
「無駄な暴力や殺しはよそう」と言う、デッドプール。少しの変化。
「これから先人を差別するときは肌の色でなく、中身で判断しろ」と言う台詞。伝えたいこと。
最後にいろいろなことを考えさせらる、多層的なラスト。
素晴らしいですね。
それに加えてアクションや、デッドプールや他の登場人物のキャラクター性(前作からタクシー運転手や、バーの店主、盲目のお婆さんも出てくる。そんなに活躍しないけれど、要所要所で目立っている)も高い。

面白くて、満足できる作品でした。
命が軽いのは冒頭のデッドプールの回想での仕事の場面と、集めた仲間がブラックジョークのように死ぬ場面くらいでしたね。このブラックジョークで笑うかと言われると笑わないのだが「ブラックジョークだな。皮肉が効いているなあ」と面白く感じながら見ていた。
あいわらずメタ的視点でのデッドプールの台詞はある。これも笑いはしないが、面白くはある。この作品を特徴づけていので必要である。


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