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映画「ブライトバーン/恐怖の拡散者」を見てきた。ヒーロものでなく、ホラーだった……。

私の好きな「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の監督ジェームズ・ガンが監督しているときいて見に行って来た。実は製作だったけれど。監督は別の人。

宇宙から落ちてきた子供の成長した姿を描く。これだけだと、「スーパーマン」と同じですね。違うのは、宇宙から落ちて来た子供である、ブランドン・ブレイヤーはスーパーマンのように自分の力を正義のために使わず、欲望のままに使うところ(何かに呼び掛けられているような描写もあるが)。スーパーマンよりも「サイヤ人である悟空が小さい頃に頭を打たなかったら、こんな感じで人を襲っていったのかな」と思ってしまった。猟奇的には人を殺さなかっただろうけれど。

一種の災害もののプロットと考えていい。最初はブランドン・ブレイヤーが主人公だと思ったけれど、途中で「こいつ敵役」じゃないかなと思いなおした。彼って特に不幸な描写がないんだよね。頭が良すぎていて、周りから少し嫉妬混じりにバカにされてはいるけれど、特にすごく酷いことはされていない。だから彼は、いじめられて怒りで周りに悪意を振りまくとかいう理由があるわけでなく、台風がなんの感情もなく災害をもたらすように、それが当たり前のように災害をふりまいていく。人間なので、多少は感情があるようなので、無差別に人に危害を加えたらりはしない。育ての両親への愛情が多少あって、抑えていたのかなと勝手に想像しています。「奪え」と何者かに呼び掛けられていて、たぶん地球人を絶滅させるために来たんだろうな、と想像しました。

必要以上にグロくて、そういう人は好きなんじゃないかな。私は苦手で、ちょっと目を背けてしまいました。

ほぼ理由もなく人を襲う人間の悪意みたいな存在を描いているところは、あまり他でみたことがなかったので考えさせるという点で良かったと思いました。物語としては、つまらなくはないけれども、すごく面白くもないです。ブランドン・ブレイヤーが人々を襲う。すぐ襲わないで、たっぷり恐怖を煽ってから襲う。面白くさせる要素があるはずなのに、そんなに乗れなかった。

何でだろうと考える。ただ、襲って終わりだからだと思う。

ブランドンのことを怪しく思った母親(主人公と言えるのはこの人なのかな。あまり主人公っぽくないけど)が推理する描写などを入れたら、面白く見れたかも。それか、宇宙から来たブランドンの秘密を探る研究者とか出したり。多分、話が直線的で、多重性がないからあまり乗れなかったのかもしれない。上映時間が短いから仕方ない部分もあるけれど。

ブランドンの苦悩とか入れても面白くはなると思う。けれど、その展開はベタすぎてあまり私は見たくない。ブランドンを純粋な悪のように描いているのは、この作品の良いところである。殺される対象が悪い人だったりしたら、スカッとする部分もあるのかもしれないけれど、そうなるとブランドン悪の側面が削がれてしまうよね。ブランドンの両親以外の殺されてしまった人たちのバックボーンを丁寧に描いていたら、より恐怖を感じたかも。

などなど、色々考えてしまう。物語の多重性は大切だよね、と思う私であった。「主人公っぽいブランドンに感情移入して見れないからかな」とも思ったが、「感情移入なんてしなくたって、面白い物語は作れる」と思っている自分としては、その説はとりたくないので色々考えてみた。

苦悩しないスーパーマンの物語は面白くない、なんて思いなくない!!


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