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新品川区長の記者会見でフリーランスは質問できるのか(6)

 品川区長の再選挙で森沢きょうこ氏が当選した翌日、2022年12月5日。

 前日の森沢氏の当選記者会見で、同氏から「(区長の記者会見には)フリーランスの方も含めて出席していただくのがいい」という発言を引き出したフリーランスの羽田ゆきまさ氏が品川区広報広聴課へ問い合わせると、「明日9時30分ごろ、森沢区長が初登庁する。しかし、明日は記者会見の予定はない。記者会見の日時は未定」と説明されたという。

 さらに、森沢氏の当選記者会見に参加していたフリーランスの畠山理仁氏に対しても、広報広聴課は「記者会見の日時は未定」と説明していたという。

 同日深夜、羽田氏と畠山氏、私は連絡をとり合い、「広報広聴課の説明はウソくさい。記者クラブには記者会見の日時の連絡が行っているのではないか。もしかすると、明日の森沢区長の初登庁後に記者会見をするかもしれない」と疑った。そして、翌朝、品川区役所へ行くことを決めた。

広報広聴課のウソが判明

 12月6日9時前後、私、羽田氏、畠山氏の順番で品川区役所に到着した。エントランス付近には、しだいに報道陣と森沢区長を迎える品川区職員らが集まってきた。

 9時25分ごろ、森沢区長が品川区役所に到着。職員らの拍手で迎えられた。

初登庁する森沢きょうこ品川区長。左は和氣正典(わけ・まさのり)副区長。

 このとき、私は近くで取材していた新聞記者にきいてみた。

「森沢区長の記者会見はやらないんですか」

 新聞記者は「今日はやりません。9日の金曜日の10時からです」と答えた。

 やはり、記者クラブには記者会見の日時の連絡が行っていたのである。

フリーランス排除は森沢区長自身の判断

 森沢区長が品川区役所内へ入っていくのに続くように、羽田氏と畠山氏、私も同区役所内へ入った。行き先は広報広聴課だ。

 我々は「昨日、記者クラブにだけ森沢区長の記者会見の日時を連絡したのは、どういう理由か。記者会見からフリーランスを排除すると判断したのは、誰か」と詰め寄った。

 広報広聴課の佐藤春樹氏は「私たちも記者会見にフリーランスを参加させるものと思っていた。ところが、森沢区長の判断で新聞社やテレビ局にだけ連絡することになった」と当惑かつ恐縮しつつ答えた。

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