見出し画像

新品川区長の記者会見でフリーランスは質問できるのか(10)

 2022年10月2日に投開票が行われた1回目の品川区長選挙のときから、森沢きょうこ候補(当時)は「自分が区長に当選したら、記者会見にはフリーランスの方も含めて参加していただき、情報公開、オープンな区政を進める」とくり返してきた。

 たとえば、9月29日にフリーランスの羽田ゆきまさ氏が公開した動画を見てほしい。

 ところが、12月4日に投開票が行われた2回目の品川区長選挙で森沢候補が当選すると、24時間も経たないうちに就任記者会見からフリーランスを排除することを決定し、広報広聴課に記者クラブメディア(新聞社やテレビ局、通信社など)へのみ就任記者会見の案内を送らせた。

 12月6日午前、これがフリーランスの知るところとなり、同日昼すぎ、フリーランスの報道を通じて区民や都民、国民が知るところとなる。当然、「当選したら、速攻で約束を破るのか」という批判が高まった。

 あわてた森沢区長は、同日13時台と14時台に、秘書にフリーランスの畠山理仁氏へ電話をさせて、「森沢本人に(記者会見からフリーランスを)排除する意図はなく」「森沢本人の意向はフリーランスの記者にも(記者会見に)出席してもらいたい」などと釈明させた。

 ここで、あえて上記の釈明が真実と仮定し、森沢区長の行動を予測してみる。それこそ速攻で広報広聴課にフリーランスへ就任記者会見の案内を送らせるはずだ。

 ところが、同日19時46分、広報広聴課から私に送られてきたメールは以下のものだった(全文)。

寺澤 有 様
お世話になります。
品川区役所広報広聴課です。
お問い合わせをいただいております、
区長就任記者会見についてですが、
区長と調整中ですので、
ご連絡は明日以降とさせていただきます。
どうぞよろしくお願いします。
ーーーーーーーーーーーーーー
品川区役所企画部広報広聴課
電話03-5742-6612
ーーーーーーーーーーーーーー

 私は笑ってしまった。森沢区長が自ら「私の釈明はウソです」と認めているようなものだからである。ここで、森沢区長と広報広聴課で「調整」することがあるとすれば、同区長のウソを、どうとりつくろうかしかないではないか。

大きなスクープを期待する読者には、大きなサポートを期待したい!