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樋口建史元警視総監の最大の功績
2019年11月13日、政府はカジノ管理委員会の人事案を示しました(敬称略)。
委員長 北村道夫(元福岡高検検事長)
委員 氏兼裕之(元国税庁名古屋国税局長)
遠藤典子(慶應義塾大学大学院特任教授)
樋口建史(元警視総監)
渡路子(精神科医)
バブル経済のころから、「イメージの悪いパチンコからイメージのいいカジノへ利権を乗りかえたい」と切望していた警察庁は、樋口氏をカジノ管理委員会へ送り込み、夢を実現させつつあります。
ところで、樋口氏の警察官僚としての最大の功績をご存じでしょうか?
先日、「記者クラブを改革しようとした新聞記者の軌跡」という記事を公開したところ、ジャーナリズムに関心のある方々から大きな反響をいただきました(サポートしてくださったみなさま、改めて、ありがとうございます)。
その記事の中に以下の記述があります。
ところが、道警は伝家の宝刀「捜査権」を駆使して、道新に反撃する。
2004年9月、元道新室蘭支社営業部次長を業務上横領容疑で逮捕したのをキッカケに、捜査の対象を元道新東京支社営業部長や道新役員らへ広げていった。道新上層部は震えあがり、道警と手打ちする道を模索しはじめる。
2005年7月、高田記者が道新東京支社国際部へ異動となるなど、主要メンバーが異動となり、取材班は瓦解。警察庁キャリアを含む道警幹部が、どのようにして裏ガネで私腹を肥やしてきたのかは解明されずに終わった。
2006年1月には、道新が道警の要求に応じ、一部の記事に関して、「記事の書き方や見出し、裏付け要素に不十分な点があり、全体として誤った印象を与える不適切な記事と判断しました。関係者と読者の皆さまにご迷惑をおかけしたことをおわびします」とする社告を第1面に掲載した。これが原因で高田記者はけん責処分を受けた。
同年5月31日、佐々木友善・元道警総務部長は、前出の『追及・北海道警「裏金」疑惑』『警察幹部を逮捕せよ!』の2冊に関し、「捏造記事を掲載されたことにより著しく名誉を毀損された」として、道新と高田記者、出版社を相手どり、謝罪記事の掲載と損害賠償600万円を求める訴訟を札幌地方裁判所に起こした。
2005年8月に北海道警本部長に就任し、道新(北海道新聞)が2度と警察の組織的な不正を追及することなどしないよう屈服させたのが樋口氏なのです。
その後、2011年8月に樋口氏は警視総監に就任しています。
樋口氏が道警本部長時代、どのように「活躍」したかは、元道警釧路方面本部長の原田宏二氏の著書『追補版 警察内部告発者 ノンキャリア最高幹部が見た闇』に詳しいので、ぜひ読んでみてください。
このような元警察官僚がカジノ管理委員会委員にふさわしいのか。国会が人事案に同意する前に、国民がよく考える必要があります。
大きなスクープを期待する読者には、大きなサポートを期待したい!