ほんの紹介『無敗営業』

営業の質問の意味が分類されているところがわかりやすい!

お客様と営業のズレ

・営業は自分で気づかないうちに、お客様とズレた行動をしがちである
・成果を上げている営業は、個性の違いはあっても、お客様との間にズレを発生させないというポイントを押さえている
・ズレに気づいて解消し続けていくと、誰でも成果が上がる
顧客は価格より費用対効果で選ぶ
・ただし、その事実を正直に伝えてくれるわけではない
最高なのはわかってくれる営業
・顧客のことを理解し、貢献しようという姿勢がある
・自社サービスの押し付けではなく、要件にあった提案をしてくれる
→なぜ、多くの営業は、(そうしたいわけではないのに)お客様の期待からズレてしまうのか?
売る側と買う側に分かれた瞬間、非常に大きな情報のギャップが発生するから。レスポンスの悪さは顧客が感じる不満のトップ項目

接戦になったときの強さが営業力を左右する

・接戦とは、お客様が発注するか、しないか迷っている案件。迷っているからこそ、やり方次第で、受注にも失注にもなりうる。
・当社or他社?なぜ当社なのか示す
・いまやる必要があるか?先延ばしにしてもいいはずなのに、なぜ、いまなのかをクリアにする
・内製できないか?内製するという選択肢もあるのに、なぜ当社の提案を採用すべきか

接戦では認知的不協和の打破が必要

・人間は自分の持っている複数の情報(認知)の間に矛盾が生じている(不協和)場合、その矛盾に対して低減、もしくは解消しようとする
・情報が追加されることで結論が変わる性質
→どんな情報を追加すると決めていただけるのか?

接戦では徹底的に粘る

残念ながら他社に決まりましたと言われたときに、必ず毎回、それはもう100%決定ですか?と聞き返し、再提案させてもらう。
→再提案が仮にダメでも、受注した競合他社に対する満足度が高くないと、すぐに当社へお客様からお声がかかる。
→再提案までしてそれでもダメだった場合、一定のお客様は、別の案件を依頼してくださる
→仮に再チャレンジで受注した際に、きちんとした仕事をしていれば、お客様はこんなにも熱意があって、仕事の品質もきっちりしている営業は手放したくないと大きな信頼を寄せてくださり、それ以降は、他社がアプローチをかけてきても断ってくださるようになる。
→こうして、接戦における成功体験が多少なりとも生まれてくると、今まで分からなかったお客様の事情や背景が明らかになり、情報ギャップを解消するコツがつかめてきます。こちらがアピールしたいポイントがお客様に伝わっていき、どこかの段階で、お客様が競合を断ってくださるというプロセスが、体感で分かってくるのです。
接戦とは、お客様が簡単には決めきれない一方で、やり方次第では、当社にチャンスがある案件です。

接戦を制する3つの質問

①接戦状況を問う質問、注力すべき接戦案件を特定する
→社内ですぐ、ご判断されるような感じでしょうか?もしくはご検討に時間がかかりそうか、どのような感じでしょうか?
→何がネックになっているか?
・競合と迷われている→競合社名、他社の提案状況、当社の暫定順位
・保留と迷われている→なぜ今
・内製と迷われている→外部に発注することの意味合い
・BANCH、予算、決裁者、ニーズの抜け漏れや優先順位、検討や導入のスケジュール、競合、お客様側の人員体制
②決定の場面を問う質問、お客様は結局何が決め手で選ぶのか?
理由を聞くとお客様の主観による答えあるいは建前が返ってきやすいのですが、場面を聞くとお客様の答えは客観的な事実情報として返ってくる
弊社に発注することは、どの瞬間に決まりましたか?
どんな場面で、心がぐっと動いたのでしょうか?
・御社のプレゼン直後→自社のプレゼン内容
・他社のプレゼン直後→競合が地雷を踏んだ
・上司の一声で→上司の評価ポイント
・会議で議論して→関係者の意見
・資料をじっくり見て→資料の記載内容
③裏にある背景を問う質問
枕詞
・もし仮に〇〇という点がクリアされたら、、、→前提の変更
・あくまで個人的なご意見で構いませんので、、
→回答リスクの軽減
・御社のビジョン実現にお役立ちするために伺いたいのですが、、
→意図の伝達
深堀
・と、おっしゃいますと?
・具体的には?
・なぜでしょうか?
・他にはありますか?
特定
・御社の課題について、特にここ1ヶ月議論されているものとしては、どのような課題があるでしょうか?
・御社の課題として重要度が高いのは、AとBとではどちらでしょうか?

お客様が怒るまで聞いてくる体験

上位役職者のお客様に対して、課題、弱みといったニュアンスのことを伝える際には、表現や伝え方まで、いくら注意してもしすぎることはない。
経営者相手の商談においては、提案書やプレゼンといったものだけでなく、細かい所作までチェックしていて、そこで決める方も存在する
オーナー社長に提案する際には、まず、社長がこれまで心血を注いで経営されてきたことに敬意を表して、しっかりと傾聴し、自社からの提案は、そのあとに伝えるべき

意外と手前で決まっているという事実

①営業もしくは会社の名前で
②営業の行動を見て
③商品・サービスに関する説明を聞いて
④商品・サービスを実際に見て、見積もりを確認して
ハイパフォーマーともなれば、商品やサービスの説明をするよりも前のタイミングで決めていただけるという事例が少なくない。お客様から『この担当者なら、きっと間違いない』と信頼を得るレベルの営業は、提案書を細かく書かなくても、もっと早い段階で『他の会社よりもいい』とか『この営業担当者の話なら、上に説明しやすい』と思っていただけるからです。言動でお客様に信用していただくレベルになると、提案を出す前の上流段階で、決着をつけることも可能になるのです。一方で、いわゆるローパフォーマーの営業担当者は、もう戦う前から負けているケースがほとんどです。結果として、多くのハイパフォーマーは大量の楽勝案件で売上を組み立て、ローパフォーマーは、惨敗案件を多く抱えることになります。
当て馬案件を多く抱えているような方が、こういった苦しい事態を防ぐには、どうしたら良いでしょうか?
それには、まず接戦状況を確認し、限られた接戦案件にリソースを集中することです。さらに、決定の場面を問う質問が普段からチーム単位で実践されていれば、お客様はどのようにして提案を選ぶのかを他のメンバーの決定場面から学習できます。そして、お客様はどのようにして提案を選ぶのかがある程度見えてきたら、勝負どころの接戦案件において裏にある背景を問う質問を繰り出します。この状態まで持って来れたら、限られた勝機に対してベストな努力を続けるうちに、接戦の受注が生まれます。気づかない間に負けている状態を脱し、お客様との情報ギャップを埋めていくことが、勝率アップにつながるのです。

近づいていくために、

・ズレた営業とみなされてしまう地雷を踏まないこと
・お客様をわかってくれる(=ズレない)営業が備えているスキルを強化すること

最凶のライバルは過去のガッカリ営業

・過去に散々がっかりさせられてきたほかの営業パーソンのせいで、お客様が自然と学習された予防線を張る行為を行なっているのだとすれば、お客様と自分との間で起こりうるズレを解消するスキルが上がれば、お客様にとってはわかってくれる(=ズレない)営業に自然と近づいていきます。

ズレを感じた顧客の不満

①営業担当者として要件のヒアリングが不十分、情報の把握ができていない
②営業担当者としての魅力や価値を感じない、また会いたいと思わない
③営業担当者としての動きが悪い
④顧客(あなた)の意図に沿わない提案を出してくる

お客様とのズレを解消する4つの力

①お客様を理解するための質問力
②お客様が必要とされる価値訴求力
③お客様の意思決定を助け、稟議を通せる提案ロジック
④お客様とともに段取りを進める提案行動力
営業のコミュニケーションはお客様からいろいろと教えていただくことと、お客様に対してお役立ちが行われていることが往復運動して、お客様とよ間にある情報ギャップが解消されている状態が理想です。この質問力と価値訴求力のサイクルをグルグルまわして、関係を深めたお客様からいただいた情報をもとに、受注まで持っていける提案を組み立てる力が提案ロジック構築力。提案ロジック構築力があると、お客様が迷うような接戦案件で、当社を選ぶ理由を作れるようになります。ただし、これらの一連の動きを実行するにあたり、忙しくて時間が限られているというのがネックになるので、お客様とともに段取りをスムーズに進めていく力が求められます、それが提案行動力です。

質問してくれない営業に対するお客様の不満

①あなたの会社が求めていることや目指している方向性
②あなたの会社が困っている課題や悩んでいること

顧客に対する効果的なヒアリング

目的:品定め気味で警戒心の強い顧客に対して、デリケートな事情や核心に迫る情報を聞き出し、効果的な提案につながるヒアリングができるようになる
①土台作り
□表情や声のトーンが明るく、話題に気を配り、顧客が話しやすい雰囲気が作れている(つかみとアイスブレイク)
□説明をしながら顧客理解の理解度をつど確認し、双方向に話を進められている(双方向な説明)
□顧客が少しわかりにくいという反応をしても気づかず、ノンストップで話し続けてしまう(よくある失敗)
・信頼感を与える立ち居振る舞いを心がける
・自分から自己開示する
・相手に対する興味・関心を伝える
・一方的にならず、相手の表情や目線に注目すること
・タイミングを見て、理解度を確認すること
②切り込む聞く
□顧客からの質問に、意図を確認してから答え、趣旨を満たせているか確認できている(お客様質問への回答)
□顧客に不快感を与えないよう注意しながら、営業が知りたいことをヒアリングできている(枕詞)
□顧客からの質問について、質問の意図を確認せずに、ずれた回答を返してしまう(よくある失敗)
□質問をする際、相手が不快感を覚える聞き方をしていることに気づかず続けてしまう(よくある失敗)
・この営業担当者は、きちんと話が通じるなと思っていただく
・状況を説明する枕詞
「前にもお伺いしたことかもしれませんが、、」「すでにご存知かとは存じますが、、」「先日◯◯とおっしゃっていた点が気になっておりまして、、」
・前提を変更する枕詞
「もし仮に◯◯という点がクリアされたら、、」「もしわがままを全部言えるとしたら、、」「あくまで◯◯さんの個人的なご意見で構いませんので、、」
・質問理由を伝える枕詞
「◯◯の準備をさせていただくために、一つだけ質問させていただいてもよろしいでしょうか」「いただいたお時間を無駄にしないために、、」「私から一方的にお話すぎてはいけないので、、」
③深掘りする聴く
□顧客の話に対して深掘りすることで、さらに詳しく話してもらうことができている(深掘り質問)
□熱心に聴く姿勢や理解を示すことによって、顧客が話したくなる相槌・促しができている(積極的傾聴)
□顧客の話を途中で遮って、営業が自分の話に展開してしまう(よくある失敗)
・ピラミッド構造を意識した深掘り質問
「と、おっしゃいますと(明確にする)」「具体的には?(詳細を引き出す)」「なぜでしょうか?(背景を引き出す)」「他にはありますか?(網羅感を確認し、全体像を捉える)」
④具体化する訊く
□考えがまとまらず明確に答えられない顧客に対して、答えやすくなる質問ができている(特定質問)
□はぐらかす顧客に対し、要所に関わる情報を逃さないよう、踏み込んで質問できている(核心質問)
□質問が単調で、完全なオープンクエスチョンあるいはクローズドクエスチョン一辺倒になってしまっている(よくある失敗)
・条件付きオープンクエスチョン
「御社の課題について、特にここ一ヶ月議論されているものとしては、どのような課題があるでしょうか?」
・選択肢付きクローズドクエスチョン
「課題の種類はどのような感じでしょうか?例えばビジョン、マネジメント層のリーダーシップ、戦略など、他にも何かあれば、、」
・ビジョン、目標
「そもそも、なぜそういう目標を設定されたのでしょうか?」「その目標は、ずっと前からたてられていたのですか?それとも最近なのでしょうか?」「そのビジョン実現に対して、今のところうまくいっていること、思うように進まないこととしてどのようなものがありますか?」
・達成するための手段・方法
「なぜ、(1年後などの未来ではなく)今のタイミングなのでしょうか?」「そのまま自社内ですすめられるのではまずいのでしょうか?」「なぜ、現在すでに契約されている他社だと不十分なのでしょうか?」
・核心質問をすると、その後に相手が「困ったこと」「悩み」を言い出しやすくなる
・核心質問が特に威力を発揮するのは、お客様にすでに付き合いのある会社があって、それでも自社に新規提案のチャンスをいただけたときです。なぜ、すでに他の会社と付き合いがありながら、自社の提案も聞こうと思ったのか。そこに、既存の発注先では満たされないポイントがあるはずです。

課題解決質問

目的:あまり情報を教えてくださらない顧客に対して、悩みや課題を深掘りしながら、顧客の課題をともに解決するパートナーとして議論や対話を展開できるようになる
①現状把握質問による導入
□顧客の理解度を確認しつつ説明を行い、顧客からの質問へも趣旨を外さず回答できる(双方向な会話)
□顧客のおかれている状況について、基本項目を抜け漏れなく質問できている(現状把握の質問)
□顧客の反応を気にせず、一方的に話してしまう(よくある失敗)
□顧客からの質問について、質問の意図を確認せずに、ズレた回答をしてしまう(よくある失敗)
・顧客のおかれた状況や背景を把握する
「貴社の活動について、いくつかお伺いしてもよろしいでしょうか?」「貴社でターゲットとされるお客様像をお聞かせ頂けませんか?」
②深掘り質問で信頼と期待の醸成
□実現したくてもできていないことを逃さず掘り下げ、課題を特定することができている(深掘り質問)
□課題に対して、お役立ちできる根拠(事例など)を論理的に説明できている(事例紹介)
□実現したくてもできていないことをスルーして、営業が話したいことへ強引に展開してしまう(よくある失敗)
□事例を説明しているが、顧客の悩みや課題とのつながりが不明(よくある失敗)
・顧客が抱えている現状への不満が見え隠れする発言を逃さず、原因を追求する
「今おっしゃった『〜したい』について、もう少し詳しく伺えますか?」「『〜で困っている』というのは、具体的にはどのようなことでしょうか?」
③気づかせ質問でパートナー関係構築
□顧客のミッションや目的に沿って、情報の網羅性や優先順位を確認できている(あるべき姿と現状の整理)
□問いかけを通じて、顧客にとっての本質的な課題を気づかせることができている(気づかせ質問)
□顧客のミッションや目的に対して重要でない論点に話を引っ張り過ぎてしまう(よくある失敗)
□本質的な課題との紐づけを確認せずに、自社サービスを一方的にプッシュしてしまう(よくある失敗)
・問題の重要度や影響度を明らかにし、顧客に理解いただく
「〇〇ができないとどのような問題が起こるのでしょうか?」「〇〇が問題とおっしゃいましたが、それは〇〇に影響を与えませんか?」
④つなぐ質問で自社提案へブリッジ
□ネックと解消法まで含め、導入したい意思を、質問によって顧客から引き出せている(つなぎ質問)
□検討時期や意思決定方法、予算、競合、体制に関する情報を漏れなく確認できている(BANTCHの確認)
□導入に関する意思を、顧客の言葉で確認しないままに先に進めようとしてしまう(よくある失敗)
□検討時期や意思決定方法、予算、競合、体制を確認せずに終えようとしてしまう(よくある失敗)
・課題解決質問における一番の特徴は、自社からの一方的な売り込みではなく、あくまでも、お客様から発せられる理想と現状のギャップに対して、課題の重要性が確認できた状態になってから、自社の提案をぶつけられること(SPIN)
・特に、鍵となる情報が、営業ではなく、お客様自身が発した台詞から出てくる情報であるというのが重要なポイントです。これによって、一方的な押しつけではなく、お客様ひ寄り添ったうえでの課題解決提案が可能になります。
・何が解決できたらよいかが絞り込まれ、営業でなく顧客の発言から出てくる
「何が解決されると、貴社の成功に一番近づくのでしょうか?」「〇〇が解決されると、どんなインパクトがありますか?」
顧客の課題を解決することができれば、それは、お客様にとって大きな価値となります。そのためには、まず、課題について、より深いレベルで、お客様に話していただくことが重要になります。
重要度に気づいていただくには、視点を未来に移すことが必要
顕在化された課題を自社の提案につなぐ
お客様に質問するのは、いわばお客様に借りをつくること。お客様に価値を提供するのは、お客様に貸しをつくること。
「本日はお忙しいところ、どうもありがとうございました。ちなみにら先ほどの商談では、時間の関係で出て来なかったり、言いづらかったような、ご要望あるいはフィードバックなどございますか?」
価値訴求において大事なことは、引き出しの数が多いことです。人によって感じる価値はそれぞれ異なるので、なるべぬ多くの価値訴求手段を持っておくと、お客様から必要とされる度合いは高まっていきます
機能価値。お役立ち度や便利さといった頭で感じる価値
情緒価値。プラスの印象を持ったり、特別な意味を感じるなの、心で感じる価値

引き出しを増やしていく

①難易度が低く実行しやすいのは、労務提供・適量コミュニケーション
②情緒価値に訴える好感・共感
③機能価値なら情報提供・人の紹介
④情緒価値も機能価値も高いレベルを目指すプラスα・提言

お客様の業務を理解していると、労務提供や適切な量・頻度のコミュニケーションがしやすい

・上司への説明資料を作成するのに時間がかかる
・要件に漏れがないかどうかの検証が大変
・ベンダー比較の一覧表作成に工数がかかる
・各部署にかかる負担を考慮したコミュニケーションが必要
ジョハリの窓
・お客様と、お互いに知らないことを共有していくと、関係が深まっていく
情報提供や人の紹介は5つのC
・当社のお客様は、売上・利益アップのために、ビジネス上どのような戦略や方針を展開しているか?
・お客様は、自社や他社に対してどのような認識を持っているか?
・お客様の組織内や検討状況は、今どのようになっているか?
・お客様はどういった競合をベンチマークしているか?(業界の競合のみならず、売上アップのため参考にしている企業を含め)
・当社内にどのような事例があるか?
・誰がどのような案件にどのような知見やネットワークを持っているか?
・どのような状況で誰に同行/ヘルプの依頼をするのが適切か?
・競合が持っていて当社が持っていないものは?
・当社が持っていて競合が持っていないものは?
お客様が困っている優先課題で、何が満たされていないのか?
問いを変える。本当に重要な課題は、むしろここにあるのではないですか?とお客様も気づかなかった観点を提示する。
価値訴求力は、質問力と異なり、プロセスの流れより、お客様に対して響くポイントの引き出しを増やしていく感覚が重要です。
新人のときどういうことをしていたのか?
異動したばかりで新しいお客様を担当したときにどうするか?
入り口は、労務提供や適量コミュニケーションから入ることが多いようです。理由は、比較的難易度が低く、自分の時間さえ捻出すれば、まだ関係が構築できていないお客様に対しても実践することができるからです。お客様の業務に詳しくなり、競合が持ち得ない情報にコンタクトする機会が増える。その段階で、情報定期や人の紹介にシフトしていきます。好感・共感レベルが高いとスムーズにレベルアップできる。
どんなにお客様からわかってくれる営業と思っていただいたとしても、提案を実現させるには、お客様の稟議や意思決定を通る必要があります。

意図に沿わない提案を出してくると感じた営業担当者

①要件に対してこの提案がマッチするという納得感がなかった
②あなたの会社の課題や状況を理解していなかった
何を求め、何に困り悩んでいるのか、あまりはっきりと認識できていないお客様は、課題について、できれば、営業担当者との商談を通じて、しっかりと理解し、把握していきたいと望んでいるのです。

要件の整理とすり合わせを行い、お客様の課題に沿った提案をする

目的、課題ややりたいことがはっきりしない顧客に対して、要件整理のヒアリングと見える化を行いら顧客の悩みや課題に対して寄り添った提案ができるようになる
①引き出すヒアリング
□悩みや課題の要素を聞き出し、相手からうまくでてこない場合の助け船を出せている(質問力の発揮)
□深いレベルでの悩みや課題を吐き出そうと思わせる価値の訴求ができている(価値訴求力の発揮)
□顧客からうまく情報が出てこないと、営業側も言葉に詰まってしまう(よくある失敗)
□ヒアリング一辺倒で価値の訴求がない(よくある失敗)
②まとめるヒアリング
□キーワード化の3要素(具体化、抜け漏れ、優先順位)を確認する質問ができている(課題のキーワード化)
□BANTCH情報(予算、意思決定者、ニーズ、時期、競合、体制)を漏れなく確認できている
□キーワード化ができず、話が拡散したままになっている(よくある失敗)
□BANTCH情報(予算、意思決定者、ニーズ、時期、競合、体制)について抜け漏れがある(よくある失敗)
③要件の確認
□要件整理について、顧客の納得感を確認するすりあわせができている(要件整理)
□要件の抜け漏れや優先順位を考えさせる質問により、顧客に気づきが生まれている(論点の投げかけ)
□要件整理について納得感を確認しないままに、弊社対応の説明をしている(よくある失敗)
□要件の抜け漏れや優先順位を考えさせる問いかけがない(よくある失敗)
④弊社対応の提示
□顧客の理解を確認しながら、弊社対応(提案の骨子)を説明できている(提案骨子の説明)
□BANTCH情報に照らして、意思決定のためのネックを洗い出せている(テストクロージング)
□顧客の理解を確認せず、一方的に弊社対応部分を説明してしまっている
□BANTCH情報に沿ったネック洗い出しがなく、提案への感触を確認していない
外注発注の際、課題や要望がきれいに整理されていないお客様は意外と多いので、課題や要望を整理するお手伝いができれば、お客様にとても喜ばれます。

ビハインドの状況から、逆転受注するためのロジックを作る

目的、ビハインドの状況から、顧客の意思決定ロジックを分析し、当社提案がベストの選択肢であるということを見える化できるようになる
③競合へのキャッチアップ
□要件の抜け漏れやトレードオフを問う質問によって、顧客に気づきを生み出せている(気づかせ質問)
□当社にあって競合にない独自のプラス要因を、顧客が腹落ちするように伝えられる(当社のプラス要因訴求)
□単なる要件の確認のみ問う質問になってしまい、顧客に気づきが生まれない(よくある失敗)
□当社独自のプラス要因を顧客に伝えないまま、競合状況のヒアリングに移ってしまう(よくある失敗)
④競合を逆転
□顧客が認識している当社のマイナス要因と競合のプラス要因をヒアリングできている(競合とのギャップ特定)
□競合のプラス要因は当社も満たせると示した後、当社のマイナス要因を払拭できている(逆転の価値訴求)
□当社のマイナス要因が競合のプラス要因のいずれかを聞き漏らしてしまう
□競合のプラス要因を否定してしまったり、当社のマイナス要因を解消しきれない(よくある失敗)
接戦とみなされた案件については、要件整理をmustで作成する
他のメンバーにとって参考になりそうな要件整理は、組織内で共有する
際どいコンペは、対立ロジックの図を上司と部下で一緒に書いて考える

動きが悪いと感じた営業担当者

①あなたからの質問やリクエストに対する反応が、遅かった、または放置された
②あなたからの質問やリクエストに対する反応が的外れだった

コンペにおいて、接戦を勝ち切るための行動を組み立てる

目的、競合と同列あるいはビハインドの状況にあるコンペにおいて、顧客の課題を整理し、競合に勝ち切ることができるようになる
①要件ヒアリング
□質問力を実践することによって、顧客に不快感を与えずに情報収集できる(質問力の実践)
□ヒアリング内容について、キーワードの網羅性・具体感・優先順位を確認して整理できる(課題のキーワード化)
□顧客の感情や認識を確認せず一方的な質問攻めをすることで不快感を与えてしまう(よくある失敗)
□ヒアリングした内容をキーワードで確認せずに発散したり、確認項目が抜けてしまう(よくある失敗)
②提案内容の構築
□要件整理した内容を顧客に提示し、課題と提案内容について認識をすり合わせられる(要件整理)
□顧客とすり合わせた課題及び提案内容を、わかりやすく資料に落とし込むことができる(提案資料作成)
□要件整理した内容を整理しないままに提示して、顧客認識とのずれが発生してしまう
③プレゼンテーション
□顧客側に初対面の上司が同席しても、わかりやすく、気づきを促すようなプレゼンができる(プレゼンテーション)
□提案への感触や競合状況、内部検討状況を漏れなく聞き、次のタスクを明確にできる(接戦状況の確認)
□顧客に対するプレゼンがわかりづらく、一方的な説明になってしまう(よくある失敗)
□提案への感触や競合状況、内部検討状況を確認せず、次のタスクが決まらない(よくある失敗)
④クロージング
□当社提案のマイナス要因、他社提案のプラス要素に対処する行動をやり続けられる(逆転の価値訴求)
□BANTCHに照らして、意思決定のためのネックを洗い出してクロージングできている(単独受注のネック解消)
□当社提案のマイナス要因、他社提案のプラス要素への対処を放置してしまう(よくある失敗)
□BANTCH情報に沿ったネック洗い出しがなく、一位になるまで行動を続けられていない(よくある失敗)
要件整理を提案書の2ページ目に記載すること
金額の話をするのは、お客様から内容について好感触を得てからにするこ

社内で稟議をあげていただき、高難易度案件の意思決定を支援する

目的、顧客が容易に稟議を通せない案件について、課題を整理し、当社提案への社内合意形成を側方支援できるようになる
③プレゼンテーション
□顧客が社内で説明しやすいような、双方向のプレゼンができる(プレゼンテーション)
□提案への感触や内部検討状況を漏れなく聞き、顧客内で稟議を通すためのネックと次のタスクを明確にできる(接戦状況の確認)
□顧客に対するプレゼンがわかりづらく、社内でどう説明したらいいか迷ってしまう(よくある失敗)
□提案への感触や内部検討状況を確認せず、顧客内で稟議を通すためのネックが不明(よくある失敗)
④クロージング
□社内推進や巻き込みが苦手な担当者を支援して、社内検討プロセスを進められる(社内検討の側方支援)
□顧客が社内で稟議を通す上でネックとなる要因を解消する行動をやり続けられる(稟議のネック解消)
□担当者へ任せっきりになってしまい、担当者の能力不足で社内検討プロセスが進まない(よくある失敗)
□顧客が社内で稟議を通す上でネックとなる要因を放置してしまう(よくある失敗)

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