見出し画像

パーソナルトレーナーの女性の方への10シリーズ_#4

「二人」のモニターの方に、ロルフィングの「10シリーズ」を受けていただいて、その「感想」を紹介しています。

今回は「セッション4」になります。

セッション4は、「内転筋と骨盤底膜」に対してアプローチしていきます。

「深層のセッション」である「セッション4〜7」の中でも、「セッション4〜6」に関しては、「骨盤の水平化」という共通のテーマがあります。

「骨盤」というのは、その構造の上に「脊柱(背骨)」を乗せていて、そこから左右の「腕」に分岐したり、上に行くと「頭」があります。下半身の「脚」も骨盤から始まっているので、「身体構造の要所」という感じです。

さらには、「生殖器」が収まっていたり、「チャクラ」などの「エネルギー構造」の観点からも重要な場所になっています。

骨盤には、みなさんが想像しているよりもずっと多くの「筋肉」が付着していて、その「総合的な張力のバランス」によって、「骨盤のポジションアライメント)」が決まっています。

「接骨院で『骨盤が歪んでいる』と言われた」などと、多くのクライアントさんが教えてくれますが、「どのように歪んでいるのか」が大切であって、その歪み方には、「前後の傾き(前傾、後傾)」「左右の傾き(側方傾斜)」「水平のねじれ(回旋)」の「3種類」があって、それらの「組み合わせのバリエーション」が存在します。

今回の「セッション4」では、骨盤に付着している「内転筋内もも)」と、骨盤の底に位置している「骨盤底膜」にアプローチするので、「骨盤の水平化」を「骨盤の底の方から」目指していくということになります。

ちなみに、「セッション5」は「骨盤の前側から」、そして「セッション6」は「骨盤の後ろ側から」のアプローチになります。

ちなみに、前回の「セッション3」では、「脚の外側」にアプローチしたのを覚えていますか?

今回のセッションでは、「脚の内側」にも施術をしていくので、「脚の内外のバランス」を取れてきて、その上に「水平な骨盤」が位置できるようなっていきます。

「10シリーズの各セッション」というのは、「すべてがつながり、関連し合っている」んですね。

いつものようにですが、彼女のセッションを受けた「感想」の後には、僕の「より理解を深めるための解説」も書いてあります。感想だけでも、じっくりと解説まで読み込んでもらっても大丈夫です。

前回までのはこちらにありますので、チェックしてみてください。

「もう一人のモニター」の方のは、こちらにまとめてあります。

それでは、「セッション4」の感想をどうぞ。

セッション4の感想

ロルフィング4回目

本日もいつものように、ロルフィング4回目の説明をしていただきました。

1〜3回目は、身体の「表層」に近いところがメインで、4〜6回目は、身体の「深層」にアプローチしていくそうです。

表層のアプローチとは違って、深層へのアプローチはそんなに痛くなく、イメージとしては「オウム(風の谷のナウシカ)の触手」を奥深いところに伸ばしていくみたいな感覚です、と教えてくださいました。(1)

触手を伸ばすってどうやってやるんだろう??
そんな疑問を抱きながらスタートしました。

今日のわたしの身体の状態は、4回目ということもあり、徐々に整ってきていて、立っている時も比較的安定しました。

ただ、いつものように脚の外側の張りと、今回も全日本の大会後でふくらはぎがパンパンになっていました。

身体の可動域のチェックはいつもより丁寧に、わたしにも詳しく説明しながら行ってくれました。

可動域チェックをしてもらうことで、受け手のわたし自身が、自分の身体の状態を認識しやすくなるので、それだけでも可動域の改善が起こるようで、凄腕のセラピストや治療家の方は、可動域の評価をしている最中に身体が整ってしまう場合もあるそうです。(2)

実際、わたしの評価をしてくださった時も、ある程度よくなっていました!

評価をしている時の身体の音を聴くとわかるなど、その他いろいろ教えていただき、とっても勉強になりました。(3)

さて、今日の4回目のセッションは、下半身の内側、主に内転筋です。内転筋(内もも)に肘を当て、優しく始まりました。

わたしは膝の手術を2回しているので、膝につながる部位を重点的にやっていただきました。痛気持ちいい感じで、心地よく。

次に膝下の内側の部分のリリース、そして、右足のスネ(骨)、えっ?そこ?!みたいな所を押されて、なんだかよくわからなかったですが、死ぬほど痛かったです!(4)

えっ、今日は痛くないって言いましたよね?!!笑

今までのセッションが可愛く思えるほどの悶絶!!

大丈夫?って聞かれて、全然大丈夫ではなかったのですが、ずっと右の脛骨のゆがみが気になっていたので改善してほしくて、「だっ大丈夫です。」と、一言。その後は、出産時の呼吸のようにずっと息を吐きながら我慢。(5)

脛骨の向きもそうですが、足首の動きもよくしてくれてたみたいでした。

左脚から始まり、次に右脚をやって下さったのですが、右と左で押し方も全然違いました。

例えば、血管や神経にアプローチする時は優しくつかまえる感じで(これが、最初に説明してもらった「オウムの触手」を伸ばすということなのかな??)、筋膜にアプローチする時はズドンと押すような感覚でした。(6)

そもそもこれまで、血管や神経にアプローチする施術者に出会ったことがなかったので新鮮でしたが、よくよく考えたら血管にアプローチすることって、筋肉や組織にとって、手っ取り早く栄養を行き渡らせたり、動きをよくするのに1番必要なことなのではないかと思います。

トレーニング前にウォームアップで血流をよくして、動きをスムーズにすることだったり、加圧トレーニングのように血流をコントロールして成長ホルモンを出させたりすることだったり、血管だけを人から切り抜くと人の形になるくらい、ほぼ人は血管で出来ているので、そこにアプローチかけることって必然なんだなと思いました。(7)

今までどうしても、トレーニングをする上で、骨格や筋肉ばかりに注目してしまいがちでしたが、内臓も血管も神経も全てつながっていることを身を持って学ばせていただいています。(8)

4回目のセッションでうまく自分の内側の部分を使えるようになったので、まっすぐ立つのがとても楽になったのと、パンパンのふくらはぎのせいで足首の背屈が出なかったものが、背屈しやすくなっていました。(9)

この状態でトレーニングして、この身体をキープしたいです。

次回は1ヶ月後、どこまでキープできるかはわたし次第です。(10)

より理解を深めるための解説

(1)映画『風の谷のナウシカ』のシーンの中で、「王蟲(オウム)」が主人公のナウシカを「触手」で優しく包み込んだり、傷を癒やしたりするところがあります。みなさんは観たことがありますか?

「『ナウシカがどんな人なのか?』を知るため」に、「コミュニケーションとしてのタッチ(Touch to Know)」もあったり、「傷を癒やすため」に、「身体治癒システムを賦活させるタッチ」もあるようです。

「セッション4〜7」は「深層のセッション」になりますが、それは「強く触れること」を必ずしも意味しません。「深い=強い」ではないのです。ここが結構勘違いされているところです。身体の深いところに問題があったとしても、「ぐいぐいと強く触れる必要はない」のです。「深い」のは、「意図」です。

「身体がどんなものでできているのか(立体的、複合的な解剖学の知識)」をよく理解していて、「(受け手の人の身体の中では)何がどうなっているのか?」を「知るために触れる(Touch to Know)」ことから始まります。

「触れる」ことで「様々な情報」が自分の中に入ってきて、自分の身体がそれに「応答」します。「手」が微妙に動きます。そうすると、また「新たな情報」が入ってきて、それに即座に「返答」します。この時点では、「身体が勝手に応答している段階」です。

そうしているうちに、「あぁ、そこがそうなっていたのか」と「頭での理解が追いついてくる段階」になります。「クリアな意図(問題の核心部分)」が見えてきたので、そうすると、「身体のだいぶ深いところ(脊柱の前面、頭蓋骨の内部など)」にも「アクセス」できるようになります。

こうした「一連のプロセス」が、まるで「王蟲が触手を伸ばして、生体とコミュニケーションをして、そこから治癒が始まること」に似ているなと、個人的には思っています。「触れているだけで、何もしていないように見える」と言われることがありますが、「そんなこと」しています。

(2)これも、少しだけ1に書いたことにもつながりますね。

セッションの前には、まずは時間をかけて「インタビュー(問診)」をして、次に立った状態、歩いている様子を「観察(視診)」して、それが終わったら、ベッドに寝てもらって「可動域の評価(触診)」をします。「見たり、聞いたり、触れたりする」ことで、「今、目の前にいる人は、どんな状態なんだろう」という「情報」を集めていって、「(総合的に)把握」しようとします。実は、この「知る」ということは、「変わる」ことにつながっているのです。

このことが少しずつ理解できてきたのは、「ある理学療法士」の方のセミナーに参加した時に、「肩関節の可動域評価」をデモで見せてくれたのですが、その方が「ああ、こうなってたのね」と「(受け手の人の肩の状態を)認識した」のと同時に、受け手の人も「おお、そこがいつもおかしいところです」と「(自分自身の状態を)認識した」瞬間がありました。そしてそれと同時に、「あ、肩の組織が緩んできたね」と、「(肩の状態までもが)変化した」のです。

大事なのは、「施術者側が一方的に知る」のではなく、「同時双方向的にお互いが知る(気づく)」ということが起きると、「(同時に)変化」までもが起こるということです。

この「理学療法士」の方以外にも、僕の尊敬している「ロルフィングの先生」なども、「受け手の人の状態を『知ろう』として、身体の『チェック』をしているだけなのに、その時点ですでに『変化』が始まってしまう」というのをよく目にしましたし、自分が受け手として「ヨガ」を受けている時にも、「それでは、みなさんの今の自分自身のコンディションを『知る』ために、足の裏の重心を移動させて、どこに体重が乗せにくいのか、どこの動きがスムーズじゃないのかを『チェック』しましょう」というだけでも、それをしているだけで「変化」が始まったりするのを経験したりしていました。

「評価(知ること)」と「施術(何か介入すること、そして結果として何かが変わること)」というのは、「きれいに分けることができない」もので、それが「優れた施術者」になればなるほど「(限りなく)一致」してくるのだと思います。

知る、気づく、その時にはもう、以前の状態とは、何かが違っている

これは、「カウンセリング」でも同じようなことが起こっているのではないかと考えることができます。「カウンセリングなんて、ただ悩みを聞いてもらうだけでしょ。意見もアドバイスももらわずに、聞くってだけで、それの何の意味があるの?」と思う方もいるかもしれませんが、実はものすごく似ています。

カウンセリングを受ける人は、症状や問題の程度の差はあっても、「自分が感じていること(主観)」と「第三者が感じること(客観)」に「何かしらのズレ」が生じている可能性があります。それを、「カウンセラー(中立な聞き手)」の「質問」をいくつか受けながら、「対話」を進めていくと、「自分の認識が変容していくプロセス」を経験することがあります。

みなさんも、親しい友人に話を聞いてもらっているうちに、「最初は自分が悪いなと思っていたけど、それはもしかしたら思い込みで、話しているうちに、そんなに落ち込まなくてもいいような気がしてきた」ということであったり、「(話す前には認識できていなかった)本当は自分は何を言いたかったのか」が、次第にはっきりしてくるというような経験をしたことがあるかもしれません。

僕がセッションをしていても、「首は左右のどちらに回りやすいですか?」と「質問」すると、「右ですね」と自信を持って答えている人が、僕から見ると「明らかに左」の場合がよくあります。この場合も、「自分が思っている現在地」と「実際にいる地点」との間に「ズレ」があるのです。

話を戻しますが、理学療法士の方がしている「可動域評価」というのは、「身体の状態に対しての質問」とも考えることができて、それをいくつか積み重ねていくと、「ああ、そういうことだったのか」というのが、「パッと明らかになる瞬間」があったりします。「気づきの瞬間」とも言えるかもしれません。その時には、同時に「変化の始まり」でもあるのです。

言い方を変えると、「腕のいい施術者(カウンセラー)」というのは、「自分が知ること」よりも、「受け手の人が、自分自身を適切に認識すること」の方を優先して、「可動域評価(質問)」をしているのかもしれません。

「中立な第三者(施術者、カウンセラー)」が、「何かしらのズレ、違和感(腰の痛みなどの身体の問題、精神疾患など心の問題)」を抱えている「相談者」に「問いかけ(可動域評価、生活のことなどの質問)」をしていくと、「相互に、本当の意味で『知る(気づく)』瞬間」があって、その時には「何かしらのズレ自体の変容が起こる」ということです。(先ほどの例に出した、「明らかに左」なのに「右」と答える人も、セッションをしていくと、それが「ズレなく、ピタッと一致する」ようになっていきます。)

これには、僕らの「身体(からだ)」と「脳(あたま)」の関係が深く関わっています。それはまた、どこかの解説で書くことにしましょう。

(3)「可動域評価」の際には、主に「エンドフィール(最終感覚)」を感じたりしますが、僕のしているものは、もう少し「全体的」で、かなり「繊細」です。

「股関節の可動域」であれば、通常は、「股関節だけ」に「焦点」を当てていますが、「脚を持ち上げた時の感覚(重さ、密度、手を当てた質感など)」や、「身体全体の動き、仕草(骨盤、脊柱の代償、他の関節の微細な動き、顔の表情など)」も観察していたりします。

さらに、「エンドフィール」の感覚も、「磁石で押し返されるように、あまりそちらの方向に行きたがらない」というくらいで「抵抗」を感じます。これは、「一般的な可動域評価」では、「抵抗」とも捉えられないほどの「ノイズ(誤差)」くらいのものかもしれません。

それを感じるために、「僕の身体全体が、まるで『大きな聴診器』になったようにして、相手の身体を動かした時に、身体の内部で生じるわずかな音を拾う」ようにしています。

「ん、脚を持ち上げた時に『ズシっ』と重いし、膝が関節の中で『ギシッ』としたな。股関節を屈曲させていくと、割と早めに『グワン』と押し返される感覚がある」というような感覚です。

僕からすると、「聴診器で音を拾うように可動域をチェックする」ので、「一般的な可動域評価」で「拾っている音(エンドフィールで感じる質感)」というのは、「思わず聴診器を外すくらいに大きな音」というくらい、とても大きなものに感じられます。

(4)「脛骨(スネの骨)」と「内ふくらはぎの筋肉(腓腹筋、ヒラメ筋、後脛骨筋)」を「分離」するように施術しています。「骨付き肉」を「骨から肉を削ぐ」ようなイメージです。さらに、脛骨の「骨膜(セッション2の解説4)」に対してだったり、脛骨そのものへの「骨内ストレイン(セッション1の解説10)」のようなアプローチもしているので、すごく痛かったようです。もちろん、彼女とは「信頼関係」があって、彼女自身が「専門家として学びを深めるためにセッションを受けている」ということもあって、かなり「攻めて」います。普通は、ここまでは攻めませんのでご安心ください。笑

(5)「かなり痛かった」ようですが、「いい痛み」なので、「耐える」ことができたのだと思います。(「いい痛み/悪い痛み」に関しては、「セッション2の解説5」に書きました。)

ちなみに、ロルフィングの創始者の「アイダ・ロルフ」さんの施術は、「めちゃくちゃ痛かった」ことで有名です。人気だったアイダさんのセッションを受けることのできた人が、友人に「お前、本当にアイダ・ロルフのセッションを受けたっていうのかい?証拠を見せてくれよ」と言われて、その場で上着を脱いだら「アザだらけ」になっていて、「これが証拠だよ」という「アメリカンジョーク」もあるくらいです。笑 これはかなり「誇張」されていますが、それでも「かなり痛かった」そうです。(でも、「効果」がきちんとあるので、行列ができていたのも事実です。)

アイダさんが育てた、「最初の5人のロルフィングを指導するインストラクター」がいるのですが、そのうちの一人の「エメット・ハッチンス(Emmett Hutchins)」さんのセッションを、何年か前にハワイのカウアイ島で受けたことがあります。彼が「一番アイダさんの施術スタイルに近い」と言われていることもあり、「めちゃくちゃ痛かった」のですが、そのセッション中に感じたこと、ベッドから降りた後の身体の感覚はとても素晴らしいものでした。「一生の宝物」になる経験でした。

(6)「オステオパシー(セッション1の解説10)」から派生していった「クレニオセイクラルセラピー」や、「バイオダイナミクス」などという手法がありますが、そこでは「脳脊髄液の循環」や「硬膜(脳を包んでいる膜)の質感」などを手で感じ取ったりします。

でも、これらは実際には、「直接手では触れることのできない組織」なのです。それなのに、どうしてそれらに対して「働きかけ(アプローチ)」できるのかというと、「意図で触れる」ということをしているのです。

(補足:厳密には、僕らは表面の「皮膚」くらいしか「手で触れること」はできないので、「筋肉」でさえも「間接的」にしか触れていないのです。「触れる」ってことを改めて考えてみると、すごく不思議ですよね。)

これがわかっていないと、身体の「深い」ところにある組織にアプローチしようとする時に、「グイグイと強く押す」ような感じになってしまって、「身体という複雑系のシステム」に対して、「余計な負荷」をかけることにもなり、「思ってもいない反応」を引き起こしてしまうことがあります。

僕は「意図で触れる」というのを、1ですでに書いたように「なんだか『王蟲の触手』みたいだな」と感じたので、そんなイメージを持っていますが、上に書いたような手法をきちんと学んだ人たちにとっては、「そんなもんじゃないよ」と思われるかもしれません。でも、「受け手の人(身体の知識に詳しくない人)」にとっては「わかりやすい(イメージしやすい)」のかなと思ってそう伝えています。

感想にある「(神経や血管などの)管」に対してのアプローチは、体表に近い場所もあれば、身体の奥の方にある場合もあります。組織としては「傷つきやすい」ものなので、そんなに「圧」をかけることもできません。そんな時には、「柔らかく優しい手」で、「触手を伸ばす」ような感じで、「意図で触れる」ようにしています。

「筋膜」は「持続する物理的な圧刺激」によって「反応」を引き起こしやすいので、ある程度「ズドン」と圧を加えても大丈夫です。

(7)先ほども登場した「アイダ・ロルフ(ロルフィングの創始者)」さんも、「ロルフィングの効用」として「体液の循環(代謝システムの改善)」を挙げていますが、正直、ロルフィング歴が浅い時には、いまいち「ピンとこない」感じでした。

「身体構造のアライメント」は、すごくよくなっていくけど、それによって「巡るものが巡るようになる」というのが理解しにくかったのです。

けど、よくよく考えてみると、「フレームワークとしての構造」が整ってきて、その周りにある「組織」が「あるべき場所に収まる」ようになると、「筋肉」は「ふかふかで余分な緊張がない」状態をキープできるようになり、その間を通っている「管」は、「(摩擦や引っかかりなどの)抵抗が少なく、スムーズに移動できる」し、「管を圧迫されることもない」ので、そりゃ「円滑に体液が循環する」ようになっていくのは自然なことだよなと思います。

実際に、エステやマッサージなどのように「揉む」とか、「押し流す」ようなことをしなくても、「骨盤、脊柱などの位置関係が改善する」だけで、「むくみ(リンパ液の循環の滞り)」「冷え(血液の循環の滞り)」「筋肉がすぐにパンパンになる(筋肉に流れ込む血管の圧迫)」などの症状がなくなっていくことがあります。

逆に、いくら「押し流す」ようにしたとしても、「周りの構造、組織が管を圧迫している」という状態が変化しなければ、また「元に戻る」のもしょうがないのかなと思います。

(8)僕もロルフィングを学んでから、「身体全体の複雑系のシステム」のことを少しずつ理解していきました。それは「本」や「セミナー」などによる学びというよりも、「身体そのものから教えてもらう」ようなものでした。

(9)「セッション4」が終わった後には、「脚の内側で立っている感覚がある」という感想がとても多いです。ロルフィング的には、「脚の外側」で体重を支えるのではなく、「Medial Line(内側のライン)で立つ」という感覚を目指していきます。

(10)初回のセッションの時には、「生活習慣」も聞くようにしています。具体的には、「食べる(食事)」「出す(排泄)」「寝る(睡眠)」の「サイクル」がうまく回っているかをチェックします。「健康」のためには、これが「バランスよく、滞りなく回っている」のが理想的です。

さらにこれに「動く(運動)」が加わると、このサイクルを「ブースト」してくれます。よく「どんな運動をするといいですか?」と聞かれることがありますが、「長く続けられるのものであれば何でもよくて、『自分に合ったもの』を、自分でいろいろと試しながら見つけていってください」と答えるようにしています。「ヨガ」でも、「ランニング」でも、「ぼーっと散歩する」でも、「YouTubeで適当に何か見つけてする」でも、「何でもいい」のです。「細く長く続けられるもの」を、「自分であれこれトライしながら見つける」のが大切です。

彼女は「パーソナルトレーナー」をしているので、その辺りは心配ないと思いますし、それよりも「わたし次第です」と言っているところが素晴らしいなと思います。「自分の身体、健康の責任を自分で持つ」というのは、意外とできていない人が多く、どうしても「専門家に依存しやすく」なってしまいます。あくまで、「サポート(伴走、ガイド)役」なので、「主体性を持つ」のが大事かなと思います。(その辺りのことは、「おためしセッションの解説3」や、「セッション2の解説1」にも書いています。)


お問い合わせ先

Rolfing House festa|ロルフィングハウスフェスタ
https://www.rolfing-festa.com/

電話:090−2954−8207(大友)
メール:info@rolfing-festa.com

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?