低温調理でなめらかに仕上げる「あん肝の煮付け」の作り方。
「知らない=ハードルが高い」
これは僕にも言えることなのですが「やったことないけど、なんか難しそうだから手をつけられないでいる」って事めっちゃありますよね。個人的に料理はその典型だと思っています。
料理をほとんど作ったことのない人でも見様見真似でやれば、カレーぐらいは意外とおいしく作れたりしますし。
というわけで今回は一般家庭ではまずやらないであろう「あん肝の煮付け」の作り方について解説していこうと思います。
材料と大まかな手順
【材料】
・あん肝 適量
・塩 9g
・水 291g
〜調味料〜
・出汁 300g
・醤油 50g
・煮切り味醂 50g
〜薬味(お好みで)〜
・柚子
・万能ネギ
【手順】
1、筋や薄皮を取ったあん肝を3%の塩水につけ、40分ほど放置して臭みをぬく。
2、あん肝を塩水からあげ、水気を取ったら出汁、醤油、味醂を合わせた調味料の入っているジップロックの中に入れて65〜68度の中のお湯に入れて40分ほど湯煎する。
3、時間がきたらあん肝を取り除き、一口大に切り、お好みの薬味をのせたら完成。
材料と手順は以上の通りです。それでは、細かく解説していきます。
良いあん肝の選び方
「誰でもおいしく作れる」とは言いましたが、「良いあん肝を選ぶ」ってことは何よりも大切なので、ざっとですが「良いあん肝の条件」を紹介です。
・なんかふっくらしてる。
・乾いていない。
・オレンジ色がチラホラ見える。
・黒づんでいない。
・臭いが臭くない。
匂いや黒づみはなんとなくわかる様な気もしますが、特に注意するのはオレンジっぽさ。このオレンジ色の部分があん肝の脂ですので、程よく脂ののっているあん肝の方がおいしいです。
下処理
あん肝の煮付けはなめらかな食感が大事ですので、口触りの悪いものを除去していきます。
まずは筋をとります。
写真だとすこぶるわかりづらいですが、左手で筋の周りを抑えながら、右手で筋を引っぱっています。左手で抑えずに筋があん肝の可食部分を全部持っていく上に形がボロボロになって調理どころではなくなるので注意です。
それと、もし骨抜きがご自宅にあるのであれば骨抜きを使った方が良いです。僕は一時間以上探したのにも関わらず、見つからなかったので渋々手でやっています。
大体取れました。むしろ「大体」でOKです。全部筋を取ろうと深追いをし過ぎるとあん肝が崩壊してしまう可能性があるので、見える範囲で太い筋だけ取り除いてあげます。
それと、この筋のある方の裏側に薄皮があるので、それも取り除きます。
こんな感じでぺらっとめくれます。
ただ、こちらもあん肝の状態によってはかなり取りづらいので、無理して形が崩れるぐらいでしたら、そっとしておいてあげた方が吉です。触らぬ神に祟りなしです。
そうしましたら、細かい部分を洗い流すためにさっと水に通して
塩水の中に入れて
40分ほど放置します。
今回は煮付けの作り方について解説している風ですが、この下処理の後に蒸して、ポン酢で食べても十分においしく食べる事ができます。もし、家に蒸し器がありましたらアルミホイルで包んで、20〜30分蒸せばあん肝ポン酢の完成です。あん肝ポン酢もおいしいですよねぇ。
調理
40分ほど経ったらあん肝を塩水から取り出し、水気を取ります。
水分が多いと合わせ調味料の味が薄まってしまうのでキッチンペーパーを使ってしっかりと拭き取ります。
そして、水気が取れたら合わせ調味料の入れたジップロックに投入。
ジップロックの封を閉じる際、空気はできるだけ抜きます。理由は空気があるとあん肝に均一に火が通らないため。真空機を使うほどではありませんが、ストローなどを使うと確実に空気を抜く事ができます。
ここまでできれば準備は完了。
65〜68度ぐらいのお湯を用意しておき、その中へ入れて調理します。
もちろん火の元は離れない方が良いですが、65〜68度だと良い感じの弱火が作れれば放置しておけます。ポイントは水の量を多めにしておくこと。水分が少ないと簡単に上がりすぎたり、下がりすぎたりするのですが、水の量が多いと温度の安定がします。
このまま40分ほど加熱し、取り出し、切りつけをしたら完成です。
お好みで万能ネギや柚子を散らすとおいしいです。
また、冷やしてもおいしいので、出来立てはほんのり温かい状態で食べ、次の日は冷めた状態で食べるのも良い感じです。お酒のアテに最高ですので、是非ともお試しくださいませ。
それでは、今回の話は以上です。何かお役に立てたのなら幸いです。
では^^
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