旬野菜の出汁ジュレがけとコース料理の楽しさ。
大学生時代は小説を読むのが大好きだった料理人。
ゆーたろーです。
物語って楽しいですよね。
と言うわけで今回は先日作ったコース料理の一品目料理の紹介です。
【材料】・フルーツトマト・ミニオクラ・黄人参・出汁、薄口、味醂、太白胡麻油、塩
【作り方】
まず初めに、フルーツトマトを湯剥きします。
沸騰したお湯に切り込みを入れたフルーツトマトを落とし、冷水に落とせば皮は簡単に剥けます。
その後4分の1サイズにカットし、フライパンに太白胡麻油をしき、強火で温め、軽く焼き色をつけながら水分を飛ばします。
トマトがしなしなにならないぐらいまでソテーしたら冷水に落として、フルーツトマトの下処理は完了です。
ミニオクラは塩もみをして産毛を取り、沸騰したお湯に入れて調理したのち、冷やした10:1:1(出汁:薄口:味醂)の合わせ調味料の中に入れて冷やしたら下処理完了です。
出汁のジュレは10:1:1出汁:薄口:味醂で合わせたものをゼラチンで固め、ザクザクと包丁で切っておきます。
器にフルーツトマトと半分に切ったミニオクラを盛り、少量の岩塩をかけ、より黄人参をあしらい、出汁ジュレをかけたら完成です。
ここまで説明しておいて言うのも難ですが、この料理自体の味はハッキリ言ってまあまあです。
むしろ、ちょっと濃厚なすり流しの後なんかに食べたら微妙かもしれません。
ただ、暑い日に店へ行きこれを食べるとさっぱりします。酸味が効いていて、少し食欲が湧いてくるような料理です。
なので、この料理の後に旨味たっぷりの料理なんか食べたら最強に美味しいのです。
今回のコースでは
一品目にこの一皿でさっぱりしていただいて
二品目のウニ磯辺揚げを存分に楽しんでもらいつつも油物を胃に入れる事で酔いにくくして
三品目の鱧のお椀で口の中の油を落としつつ、旬の鱧を味わってもらう。
四品目は温度変化も兼ねて日本料理の主役の一品であるお造りを提供し
五品目は季節感があり、このコースで唯一苦味を楽しめる鮎の塩焼きと蓼酢を楽しんでいただき
六品目は酢の物が多めの軽めの八寸を挟み
七品目に食事を食べていただき
八品目に甘味を召し上がっていただきました。
いきなりウニ磯辺揚げだと少し重いですが、この一皿で流れを作る。そんなイメージです。
野球で言うと2番バッターと言ったところでしょうか。
ここら辺は「空腹が最大の調味料だから一品目に最強の一皿を出す!」と言う場合もあったりと色々ですが
今回は予約の時点でお客様が70代の女性という事だったので、このようなコースの構成となりました。
こうやって、物語みたいにしてコース料理を組むのって楽しいんですよね。
なので、コース料理を食べるときは「なんでこの順番で出てくるのだろうか?」なんて仮説を立てながら食べると、もっとコース料理を食べるのが楽しくなるかもしれません。
まあ、目の前にあるものを存分に楽しめばそれはそれで良いんですけどね。
と言う、ただの食べる事が好きな人の戯れ言でした。
そんな感じで、今日の話は終わります。
では^ ^
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