「欲しい!」って言っていた人が実際は買わないのはなぜか?
よく言われる話だが「欲しい!」と「実際に買う」の間には大きな谷がある。
よくあるアンケートにおいて、「欲しい!」かどうかは、その回答者にとって、優先順位の概念がない中で、欲しいかどうかを聞いている気がしないかな?
例えば
「日本初、3,980円で、○○○○の悩みが完全に解消するサプリメント新登場!」
こんな商品を欲しいかどうか、アンケートを採ったとしよう。その結果、多くの支持を受け、これは売れる!と思って多めに発注する。
・・・ところが、蓋を開けてみたら、思ったほど売れなかった。
「実際に買う!」については、その人の使える予算の中で、冷静に、本当に買うかどうかを考えると思うのです。
毎月、化粧品やサプリメントに使えるお金って、大体の目安があって、自分の中でその予算内で収めようとしている人が大多数じゃないかと思うんですよね。
そうなった場合、さっきの3,980円の商品が実際に発売されたとしよう。でも、何か今使っている商品、サービスを辞めないと、その3,980円は捻出できない。
だから、商品としては欲しいけど、別に買わない。欲しいものリストに入りっぱなしで、結局買わない商品、みんなもいっぱいあるんじゃない?^^;
こんなことは日常的に起きているから、自分たちで考える商品・サービスが本当に市場に受け入れられて、売れるかどうかは、もっと突っ込んで聞いてみないといけないのです。
「欲しいか」ではなく。
「今使っている商品・サービスを何か辞めてでも、こちらの商品を買うかどうか」
「その時に辞める商品・サービスを教えてください」
そのくらいまで突っ込んで聞ければ、かなり正確に需要を把握できるのではないでしょうか。
しかも、辞める商品・サービスが、狙い通りのリプレイスなのかどうか、それも分かりますよね。逆に意外な回答が来るかも知れない。おお!これを辞めるのか、と。
例の3,980円のサプリメントで言えば、「今すでに買っているサプリメント」を「辞めてでも買う」ようなものにできなければ、、、
これ以上毎月サプリメントに支払う予算を増やすことはできないから・・・との判断で、結局誰にも買ってもらえないことは起こり得る。
要するに、今すでに買っているサプリメントに「優先順位で負ける」わけ。
競合は私たちが思ってるより、幅広い。お客さま一人一人が、今購入しているものが実際は競合だったりするのよね。ジャンル別可処分所得の奪い合い、と。お財布別予算とも言う。
この辺、受容性調査と言ったりします。商品開発の現場では、特に大手であればあるほど、メッチャクチャちゃんとやっているのではないかと思います。
マクロミル「受容性調査とは?目的や調査方法などを徹底解説」
例えばこの、マクロミルさんの記事にあるような調査設問だと、「今使っている商品・サービスを何か辞めてでも、こちらの商品を買うかどうか」が分かりにくいから、注意しようね!
みたいな話でした!
私は大学時代から「アンケート部長」と呼ばれていたくらい、アンケートの設問には一言一句こだわってきたタイプでした、余談ですが。
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