最上雄太 Ph.D. シェアド・リーダーシップ研究
Vol.27 うまくいかない自己認識
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Vol.27 うまくいかない自己認識

最上雄太 Ph.D. シェアド・リーダーシップ研究

 このnoteは、シェアド・リーダーシップのトレーニング・コース共同開発パートナーである有限会社システムアンドコントロール社(SM&C)の野村代表と、SNSにて、シェアド・リーダーシップに関して、普段着の会話をしている内容の続きです。

 なお、最上雄太Ph.D.と野村さんのプロフィールは、6月に続き9月開催決定「変化を導くリーダー開発6Days」を参照ください。野村さんのメルマガはこちらから購読できます。

 第27回目の往復書簡は、前回の内容(Vol.26 私が勝手に変わった、ただそれだけ)の続きです。6Daysに関してダイアローグが続きます。次は最上の応答です。

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(以下最上の語り)

 話がどんどんマニアックかつフワフワしたものになり、この往復書簡は、気楽な読み物としては最高ではないでしょうか(笑)本人たちは、結構真面目にダイアローグしているのですが。

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ダイアローグはスキルでもテクニックでもない

 さて、野村さんに視線を移せば、「アイデンティティへの回帰」と言えるような気づきと、行動変容(やってみる)といった動きがあることがわかります。そうなんです、バフチンに言われなくても(そもそも知らなくても)、指示や命令されなくても、ダイアローグの作用は双方向に「勝手に」働くのです。


 ご本人にとっては過去のことなので、ここに書くまでもなかったようですが、野村さんは、この6Daysを開始した2日後に、ご自身のコミュニケーションをダイアローグ中心に変えようとしている行動(やってみる)を見ました。以下は、6/24の野村さんのFacebookの投稿です。(本人から許可を得て転載しています)

 以上からわかることは、ダイアローグはスキルでもテクニックでもない、ということです。おそらくですが、自分と周囲との関わりを、ダイアローグを通じて感じ、うまくいかない自分を常にみとめつつ、でも、諸関係を変えたいと語る態度、姿勢、視座なのです。


 その傍証として、私がフィールド・ワークを行なったZ支社上野さんの事例では、上野さんを含めたチーム・メンバーである組織幹部5名は、自分の部署でそれぞれがダイアローグ的なコミュニケーションをするように変わっていきました。

 「感情の共鳴」を中核として、ダイアローグの輪が組織上位から広がっていくような兆候が見られました。その兆候について、私は、博論を書いたときよりもより自信を持って説明することができます。
ということで、野村さん、どうぞ。

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(以下野村さんの返信)

 そうですね、既に前回の試験対策コースで、ダイアローグを取り入れています。35時間でテキストが1000ページもある異常なコースですが、まず手始めに「質問ありませんか?」と問うのを変えました。

 「雑談や感想や意見や質問はありませんか?」に、しました。そもそも、質問なんて、簡単には出ません。この問いかけ自体が一方的です。それより、「雑談や感想」と言われると、「そういえば・・・」といってしゃべり出すのです。で、みんなにどんどん話をふって、雑談し続けます。

 実は、このほうが、Awarenessが増大するので、学習効果は高くなります。7日間、35時間にわたり、「雑談や感想・・・」と、問い続けた結果、高い満足度でコースを終えることができました。対面の時よりも濃密かもしれません。


 で、コミュニケーションをダイアローグ中心に変えた、ということを、「宣言してやれ」と思ったのが、ご指摘のFBでの投稿です。宣言する行動に出た、というところがポイントですね。
 ダイアローグをスキルとして捉える人が少なからず居るであろうことを、危惧しています。実際、そのような扱いをしている勢力がすでに存在しています。

 (以上の最上の語りに対して)そうです。ここが最重要です。インスタ映えみたいな、自己顕示欲→承認欲求→虚構の満たされた感、のようなものと、根本的に異なるところ、です。

 確かに、毎日毎日「うまくいかないんだよ」ってことを書いているのは問題ありますが、逆に「どう?いいでしょ?」みたいなのも、程々で良いと思います。で、そういうことから、一歩離れて、「なるほどうまくいかないのだ」ということや、「自分というのはあたりまえにうまくいかないのだ」から、「これをちょっとやってみよう」が起きてくれば良いのだと思います。


 私は、うまくいかない自分、は、自然に滲み出てくるものだと考えています(意図的にやると多分滑るので、こういう言い方をしてます)。つまり、アイデンティティの元からダイアローグしてしまえ、ということです。

 例えば山下達郎ですが、彼のアイデンティティは、「そう言いたくなる何か」があるのです。これは実は、うまくいかない自分、なのです。だから、(うまくいかない自分がいるから)「僕はやるべき事は何かをずっと考えている」と言えるし、受け手が、その言葉に重みを感じるのでしょう。


 となると、このアイデンティティの元となる、うまくいかない自己認識、ここが、全ての原点ということになるのかもしれません


 ダイアローグにより、うまくいかない認識、「私」を主語にした、アイデンティティの提示、これらによって他人の心が動くこと、これが、感情の共鳴、良い関係性となるのでしょう。そして、副産物として、Awareness、高い生産性と創造性、発見や達観、そんなものがあるのでしょう。
ということで、最上さん、どうぞ。

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 この後も、6Daysについてダイアローグが継続します。次回をお楽しみに!
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最上雄太 Ph.D. シェアド・リーダーシップ研究
はじめまして、最上雄太です。最上雄太 博士(経営情報学)、シェアド・リーダーシップ/リーダーシップ論を専門領域としています。noteでは、私の研究に関わる記事を、一般の方でもわかりやすい言葉で書いていきます。よろしくお願いします。