人の性質を踏まえたコミュニケーション

社内で資料を説明したり、他の人の説明を聞いて思ったことを書く。
往々にして、人は言いたいことを言いたくなり、聞きたいことしか聞かない性質があるようだ。

コミュニケーションはどうあるべきか

まず、そもそもとして、ビジネスにおける人的なコミュニケーションは、以下のようにあるべきだ。

  • 共通の目的が定義されていること
    定義されていなければ、それを定義することが最初の目的になる

たまに、話が堂々巡りになる、相手が何を言っているのか全然分からない、ということがある。これは、上記の目的設定が曖昧な可能性がある。

目的に従ったコミュニケーションを取るために

本来ならば目的を達成するためにコミュニケーションを取るべきだが、そのためには当然ながら以下が重要になる。

  • 目的を理解していること

  • 相手の知りたい情報を発信すること

  • 相手の趣旨を汲み取ること

これが出来ていない人は議論の場で発言を行ったとしても上手くいかない。

例えば、「作業方針を決める」ための議論をしている中で、方針案とアウトプットイメージをレビューしていると仕様。そのアウトプットイメージにある値は、単なる仮値であり、この値の確からしさを議論するわけではない。

「(別会議での話を踏まえると)このアウトプットにある値は間違っているのではないか、この値だと困る」

と指摘したとして、それは「値は正しくない」というのは真だけど、当然ながら論点ではないので議論には貢献しない。

自分の都合ではなく目的を意識する

前述のように人は程度の差はあれど、「自分の知りたいこと」しか聞かなかったり、「自分の言いたいこと」を言いたくなる性質があるようだ。
SNSや検索エンジンが自分の心地良い情報を計算して出力するのは、前者の性質を利用しているのではないか。
また、SNSで誰かの発言に的外れに噛み付いたりするのも、後者の性質によるものかもしれない。

少なくとも、我々は何かを発信するにあたり、上記を意識するべきかもしれない。

  • 冒頭に目的を明示する。

  • 本論ではないが、数字など細部の誤りやミスリードが起こらないよう資料を詰める。

  • 質問には会議の趣旨に従って質問や回答する。YesかNoか、わからないか、趣旨から外れるか。

どこまで力をかけるか

ただし、2つ目の「(細部に拘って)資料を詰める」というのは作成者の時間を無駄に費やす恐れもある。
受け手が会議の目的を理解して、目的に沿った思考をすれば良いだけである。
その資料の性質上、より多くの人の目に留まるならば、細部は詰める必要があるが、ドラフトのレビュー程度であれば、受け手の知性に期待して手を抜けるところは抜きたいところだ。

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