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俺の60のキーワード【2. ベンチャー/IPO】

最初(1984年)に新卒で入った会社がアメリカン・エキスプレスで、その後13年在籍し、次に広告代理店J.W.Thompsonのダイレクト事業、そして1999年9月から今のメンバーズに在籍している。メンバーズに来て22年、まさかこんなに長く在籍するとは思ってみなかった。入社した経緯は別の章で触れるが、1999年といえばネットバブル、メンバーズはジャフコ出身の社長ということもあり、バキバキのネットバブルど真ん中ベンチャーだった。周りもビットバレーとか世界中で様々なネットベンチャーが台頭し、JWTですでにネット周りのビジネスをやっていた俺は、この波に乗らない理由がないと思い、39歳でベンチャーに飛び込んだ。

いやー、しかし当時のメンバーズって勢いがある分はちゃめちゃで、徹夜なんてザラだった。夜中の12時くらいまで働いてそれから飲みに行くなんてこともよくあり、ともかくIPO目指してアドレナリンがでまくって仕事してた。入った目的の理由はIPOで一発当てる!(苦笑)だったので、寝るのを惜しんで金脈掘り当てるまで掘り続ける感じだったが、不思議なもんで苦にはならず、むしろ数多のトラブルもむしろエンジョイするくらいの感じだった。今でもうちはそうだけど、ベンチャーらしく、ともかくチャレンジをしまくり、受託+自身でも事業(新車EC、マンションEC、旅行EC、EC評価サイト)やったり、俺自身は蟹のECやリスティングのビッティング・ツール(AI機能を搭載)やったりで、好奇心が旺盛な俺にとっては刺激満載だった。しかし、ネットバブルが弾け、IPOどころか経営がやばい状況に陥り、苦肉の策でセントレックス(名古屋新興市場)になんとか上場(2006年)したものの、株価がつかず(安い方で)、それでも仲間と渋谷の安い寿司屋で22時くらいから飲み始めて朝まで飲んだ。でも、想像していた株価が高値でつかないくらいになって一発当てた感には程遠く、むしろ更にやらねば感になっていた。

その後はリーマンショップや震災で、まさに所有株が紙屑になるのでは的な状況になったりとジェットコースターのようなビジネス人生をおくる事になった。幸にして今は東証一部にいることができているわけだが、当時の状況を考える想像できなかった。それらを乗り切ることができたのは「ピンチはチャンス」という社長の信念だった。ピンチになればなるほど燃えるのである。笑 結果この企業文化だけはしっかりと定着し、やばい時になぜか燃える企業文化が今のメンバーズを支えており、ピンチが自社のピンチだけではは物足りなくなり、今は社会、地球のピンチをチャンスに変えようという壮大なチャレンジをし続けている。俺はそんなピンチにこれやってみてと言われる担当役員みたいなもので、EC、AI、ソーシャル、CSV、脱炭素など普通のビジネス人生では味わえない経験をさせてもらってる。

2011年の震災を機に自社の存在意義を再定義し、それを社員とともに実践するパーパスドリブンな経営方針に変え、目指す方向がぶれることなく進み出し、2016年に東証二部に、2017年には東証一部に鞍替えができ、株が紙切れではなくなってきたりで、今は心穏やかに暮らせているが(笑)、地球は穏やかでなくなってきているのでなんとかしなくては。←イマココ

ベンチャー業界に飛び込んだおかげで、多くのベンチャー仲間と知り合えたし、刺激しあいながら成長できたことはとても大きな資産となっている。大きな企業ではできない経験も多数できたし、何より外をみながら経営してきているので、変な社内競争やストレスはなく、同じ苦労でも外向きな苦労だった。うちは大きな企業のクライアントが多いが、大企業ほど内向きな仕事になりがちで、優秀な方が多いので、もっと外向きの仕事=顧客や社会に目を向け行動できると日本はもっとよくなると思うし、うちも2000人を超えるようになり、そうならないようにしなければと強く心に念じている。

AIがよりビジネスに入り込めば、品質高くスピードを持って、文句も言わず淡々と業務をこなすようになる。そういう時代にベンチャー魂はより一層重要になると思うし、若い人には是非ベンチャーに身を投じることを勧めたい。

Topの写真は社員番号7番で現存する社員(除く社長 社員番号1番)では最古参の川島。俺は78番で古参としては社長から数えて4番目に。俺の入社当時から色々と助けてくれているし、愚痴も言い合った。笑 彼がいてくれているおかげで今のメンバーズがある。改めて感謝。

それとやはりこういうジェットコースターに身を置き続けることができたのも妻の支えがあったからこそだと思う。かなり心労をかけたと思うけど、逆に叱咤激励されていた。改めて感謝。

こういう経験ができているのも、これはいうまでもなくこういう会社を作り俺を呼んでくれた社長にも感謝。きっかけは「原さん、今うちにはいるとすぐに5億円になります。」でした。ジョブズがスカリーを口説いた「砂糖水売り続けますか?それとも社会を変えますか?」とは若干違った。爆笑 これは別の章で。

この写真は晴れて一部に上がった日にセントレックス上場した日に根がつかず、慰め合いながら飲んだ寿司屋でリターンマッチをした時の写真。なぜかXのポーズ 笑 

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