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トルコで思ったこと イスラエルがしていることを許していていいのか?

トルコはイスラム教の国です。朝起きると、(いや、朝だけではなく夕方にも聞こえていました)アザーンの声があちこちから聞こえ始め、それがコーラスにも聞こえ何とも言えない雰囲気を醸し出していました。

トルコ共和国をつくったアタ・チュルクがそういう政策を推し進めたため現在のトルコでの宗教の姿があるようですが、彼らの宗教観は他のイスラム教国に比べ温和の様です。

それでも、イスラム教国はイスラム教国に違いない。だからでしょうか、それともイスラエルの隣国だからでしょうか。

毎日、ガザでの戦争についてのニュースが流れていました。「今日は~人殺された」とか、そして、泣き叫ぶ子供たちの姿、袋に入れられてしまった何人もの人たちの姿のニュースでした。今までに2万いくらの人たちがイスラエルの攻撃で亡くなった・・・だが、命を落とさなかった子供たちも飢餓のため攻撃以上の死者を出している。食料だけではなく、水も薬も足らない。キャンプでは多くの人たちが食べ物の配給のため鍋を片手に並んでいました。衛生状態も絶対いいはずはありません。

トルコ滞在中トルコ語の番組はさっぱり分からない、想像でしか何もわからないので、衛星放送を見ていました。NHKワールドも見れました。
特にトルコからの英語放送を見ることが多かったのですが、日本では伝えられていないこと、ノルウェーでも伝えられていないこと、イスラエル(この国からの放送も一か所のホテルでは見ることができました。どんなホテルに予約入れているのか予想できなかったので滞在中5ホテルに滞在していました)からの放送では全然放送されていないこと、などあり国が結局統制しているのかと思いました。

トルコでの放送ではかなりイスラエルのことを悪く言っているコメンテーターもいました。何回もその人を見たので顔を覚えてしまいましたが、たぶんアラブの国の人だと思います。イスラエル首相、ネタニアフのことを犯罪者だと言っていました。

TVで他に見た番組は会話より聞き取りやすい、と言うことでドキュメンタリー・・・ヒットラー、ナチスドイツのドキュメンタリーをかなり見ました。それを見ながら、今、イスラエルがしていることはドイツがしたこととどこが違うのだろうと思ってしまいました。
ナチスドイツはユダヤ人をネズミやシラミ呼ばわりし大量殺人、ホロコストをもたらしましたが、今、イスラエルはパレスチナ人を人間として扱っていない・・・ドイツとどこが違うというんだろう?

夫も私もユダヤ人に対して一般的に言われている「お金にうるさい」くらいのことしか彼らのことは知らない・・・あれほど嫌われたということはもっと何かがあるのでしょうか?

私たちが滞在したイスタンブールでは数日間、イスタンブール駅、ガラタ橋(この詩では一番有名な橋だと思います)など、あちこちでガザでの戦争に対してのデモがありました。元旦早々のニュースでもガラタ橋でのそのデモについて放送されていました。パレスティナの旗とトルコの旗で橋は埋め尽くされた、と言う感じで真っ赤に見えました。私たちが新年を迎えたホテルはその橋の近く、歩いていける距離にありました。

彼らのデモは完全にその戦争反対のため・・・一方、イスラエルからのニュースでもデモのニュースが伝えられていました。ただし、戦争をやめよ、とかでなく、デモをしている人たちの近親者などの大きな写真、プロオフィールを見せながら、彼らは捕虜としてパレスティナ側にとらわれている、一刻も早く返すように、と言うものでした。イスラエル側の報道ではどれほど彼らが爆撃ををどれほどの犠牲者が出ているかなど一切伝えられていませんでした。

イスラエルに旅した時に(10年くらい前でしょうか)会ったパレスティナの人たち元気にしているだろうか、と気になっています。

日本を留守にしていた、帰ってからゆっくりニュースを見る時間がない、などで日本でどれほどのことが伝えられているかわからないのですが、夫が言っています。ノルウェーでも犠牲者の数などはほうどうされていない、と。ノルウェーも日本もイスラエル側なんだろうか?

トルコはヨーロッパとアジアにまたがった国。この紛争を仲裁するにはいい位置にあると思ったのだけど、庶民は毎日の生活に一生懸命でそれどころではない、戦争に反対するのがせいぜいなのでしょうか。

トルコは50年前に比べ、ずいぶんとリッチになりました。街のあちこちでビルが壊され新しいビルが建てられようとしていました。ホテルの近くのビルが壊された時、私は思いました・・・TVで見たガザの建物と同じだと・・・ガザではそんな建物の中に冷たく人が横たわっているかもしれないのだと。

さて、昨日、この流れでそんなDVDを選んだというわけでもないのですが、たまたま手に取ったのがニコラスケージ主演の"World Trade Center"でした。簡単に言うと、9.11の日その災難に巻き込まれた警察官数人が助けられた、よかったねぇ、と言う実話をもとにした映画ですが、途中で、と言っても、もう終わりごろですが、夫は暗い映画だ、見たくない、とやめてしまいました。私は最後まで見ながら思いました。そんなこと今ガザで毎日のように起こっていることではないか、アメリカ人はなぜ助けに行かないんだ、戦争をやめさせないんだと。

この紛争は長引くと専門家は言っています。このコメントは私だって言えます。今犠牲になっている人たちの心に芽生えるのは愛では絶対ないと思います。外に対して(私たちも含まれているかもしれません)の憎しみだけだと思います。

ある牧師さん(だったと思います)の詩を思い出しました。
ある国が攻撃、侵略された時、だれも何も言わなかった。
また、他のある国が攻撃、侵略された時、だれも何も言わなかった。
そんな風に国々が攻撃されても誰も何も言わなかった。
自分の国が攻撃された時、それに対して何か言うだろう国はもう残っていなかった。

一つ一つの言葉ははっきりと覚えていないのですが、だいたいの意味はこんな筋です。

私と夫はトルコ大統領に手紙を書くつもりです。なんとかうまく立ち回って戦争を終わらせるように。本当、トルコはいい立場にいると思うのです。

ところで、ウクライナ紛争ですが、ノルウェーでは随分ウクライナからの難民を受け入れています。今、国民の1/10がウクライナ人になったそうです。

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