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2.交流分析とは何か?

 交流分析とは、1959年にアメリカの精神科医エリック・バーンによって開発された心理学的な理論です。精神分析と人間関係の理論を基づいており、Transactional Analysis(略してTA。以降はTAで統一)と呼ばれています。アメリカで生まれたTAは、その後アメリカ国内で急速に広がり、そして世界各地に広まっていきました。

 日本では、精神科医の池見酉次郎氏が、メキシコで行われたTAのセミナーに参加して学んだことが始まりです。池見氏は帰国後、自身が勤務する大学病院の治療で応用したことをきっかけに、教育関係、産業界などに紹介したことによって日本国内でTAは広く知られるようになりました。

 しかし、アメリカ式のTAは個人主義や合理主義を重視する欧米人向けの理論であるため、日本人にはなじまない点が多くありました。そこで、精神科医の杉田峰康氏らが、日本人の考え方の基となっている東洋思想をアメリカ式のTA理論に加えて再構成し、日本人向けの交流分析が作られました。

 現在は、心理療法の一つとして広く活用されており、治療の現場だけではなく、家庭や職場、学校など人と人が交流する場所における、自己探求や人間関係の改善、リーダーとしての行動変革を目的に普及してきました。

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