2022.4.11

2022/04/11
パン選手権が終わった。

アレックス•ソドレに負けて二回戦敗退。

ブラケットが発表されてから試合動画を研究して、対策と作戦を立ててきた。

思っていた通りの展開となり、予想していた動きには対処できて大きなミスはしなかったはず。

何より悔しいのは最初のダブルガードプルからの起き上がりでアドバンテージを先取していると最後まで勘違いしてしまっていたこと。

去年のムンジや二週間前の試合ではあのタイミングでアドバンを貰えていたし、今回も上手くいったと完全に信じ込んでいた。

セコンドのアドバイスも、アドバンをリードしているからこその内容だと思っていたし、スコアボードを何度か見たときも不具合が何かだと気にしていなくて、まさかノースコアだとは1%も疑わなかった。

試合中そんなこと考える余裕がなかったのもあるけど。

とにかくリードしていると確信していて、無理して攻めずにトップキープに集中しながら戦い続け、途中で作戦を変更できなかったことが残念。

結果、動きに固さが出てしまい上半身から下半身に狙いをスイッチされたときに反応が遅くなり決勝点を与えてしまった。

ただこのアタックを警戒していなかったのも事実で、これからの大きな課題の一つ。

試合後はスコアを勘違いしていたことを知って結構落ち込んだ。

過去の二試合よりも余程勝機があったし、この一戦にだけ集中していただけに。

一時間くらいは呆然としていたけど、マルセロと試合の反省を始めると、みるみる前向きに考えられるようになっていく自分がいて驚いた。

試合前日は予定していたフライトがキャンセルとなり、急いで別の便を探すも見つからず、一度は試合を諦めた。

荷物をまとめ、やけ食いして帰ろうかとレストランを調べようとしたとき、アンドリューが担当のトラベルエージェントに連絡してあっという間にチケットを取ってくれた。

アンドリューに連絡をしていなければパン選手権には出れていなかった。 感謝しかない。

結局朝の7時半から夜の9時まで空港で待つこととなってしまい、疲労とストレスで集中が切れているときにIBJJFのインタビューに応えているマルセロの動画を見た。

そこでマルセロは自分の名前を出して結果に期待していると言ってくれていて、一気に目が覚めた。

マルセロが待ってる、と思った。 スマイルの待つ決勝戦に向かうペコの気分。

状況も心境も違うし、本人にそんなつもりはないだろうけど。

マルセロは自分にとってヒーローなのだと再認識した瞬間。 インタビュー動画は何回も何回も見直した。

試合前には気持ちを奮い立たせてくれて、試合後には次のゴールへ向けて気持ちを切り替えさせてくれる。

チームの有り難さを強く実感することができた数日間だった。

アレックスとの試合の最後の最後、逆転のスイープをきめかけたときはチームメイトたちが全力で応援してくれた。 なかにはパンデミック禍でニューヨークを去っていった仲間たちもいた。

目標には届かなかったけど、皆んなの前で戦うことができて本当に良かった。

ムンジアルまであと二ヶ月弱。

マルセロが望むものを届けたい。

スーパーで買える食材がひとつ増えます。