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çanomaの使命

各香水の説明に入る前に、私のブランド“çanoma”としての使命をここに書き記しておきたい。

çanomaの使命は大きく分けて2つある。

1つは「いい香水を作ること」、もう1つは「日本人の好みにあった香水を作ること」だ。それぞれについて説明する。

まずは1つ目の「いい香水を作ること」について。

「いい香水」とは何か、というテーマについては、今まですでに何度か書いてきたので、ここでは簡単に済ませるが、「テクニカルによくできている」ということと、「新しい提案がある」という2つの要素が重要だと思う。前者については、シンプルにいうと、複数の香料で構成された香水が、1つのまとまりのある美しい香りとして感じられることを意味している。後者は、仮に前者の条件を満たしていたとしても、そこに新しい提案がなければ、それはコピー商品でしかない、という主旨だ。

「テクニカルによくできている」香水を作るためには、力のある調香師と共に、辛抱強く試作品を重ねていかなければならない。クリエーターがしっかりと自分の意思を調香師に伝え、そして調香師が作る試作品をきちんと判断していくことが特に重要となる。そのために私は、調香師Jean-Michel Duriez氏に香水制作を依頼した。とても力のある調香師だし、私の拙いフランス語での説明も時間をかけてゆっくりと意味を汲み取ってくれる。

「新しい提案がある」という点に関しては、既存のマーケットにあるものとは違う、新しい香りを作ることを指す。それには既存の香水を把握していることと、0からアコードを見つけることが不可欠となる。クリエーターとしての私の知識とアイディアが重要となる部分だ。

もう1つの、「日本人の好みにあった香水を作る」ということに関して。

香りの好みは国ごと、民族ごとに大きく違う。陸続きのヨーロッパ内でも、かなり違いがあるから驚きだ。

よく、「日本人は香水を使わない」と言われるが、私はその理由を、「香水業界に欧米のクリエーターしかおらず、日本人の好みに合ったものが作れていない」からだ、と考えている。そうだとすると、私は日本人として、日本人の好みに合った香水を作ることができる数少ない香水クリエーターとなりうる。

このように考えると、日本人のための香水を作る、というのは、私の、そしてçanomaとしての1つの使命なのではないか、と思われたのだ。

さらに、日本人の好みに合う香りの提案は、1つ目の使命である「いい香水を作ること」における「新しい提案」にもつながってくる。今のマーケットには、日本の感性と、フランスのテクニックを合わせて作った、クオリティの高い香水は存在していない。çanomaとしてのこの提案はきっと、日本人にはどこか親しみを持って迎え入れられ、それ以外の人には驚きを持って受け取られる…といいなぁ、と思っている。

以上が、ブランドçanomaの使命だ。

次回は、ブランドカラーについて少しだけ書くことにしたい。各香水の紹介はそのあとで…

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@canoma_parfum

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