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チャーリー

チャーリーそこにいるの?
いい加減出てきなさい。
今日はあなたの大好きなローストビーフよ。

まただ、あの人は何もわかっていない。
僕がローストビーフを好きだと言ったのは、小学4年の春だというのに。
もう今は中学生なんだ。
食の好みは変わっている。

もうそこらへんにしなよ。食べたくないんだろ。
2人だけで先に食べよう。なあ?いいだろう?

だめよ。やっとあの子の好みをわかってきたところなんだから。
3年かけてようやくよ?

ああ、それもそうか。

それよりあなた、最近仕事上手く行ってないんじゃない?

ん?どうして??

いつも買って帰ってくれるお肉が、前とは変わった気がしたの。

ああ、実はそうなんだ。
ここ最近あまり収入がなくてね。
すまない。不満かい?

いいえ、私はいいの。
ただ、、チャーリーがね。

私、チャーリーにいいお肉を食べさしてあげたいわ。

うん、そうだな。

なんとかならない?

方法はあるが、、



あるの?

ならお願いするわ。


、、、
どうしてもかい?


ええ、そうね





あまり気が乗らないが、本当にいいのかい?


家計のこと?
いいわよ、じゃあお願いできる?







うーーーん
本当にいいのかい?


何よ。
もういいってば。早くしてよ!



はぁ。分かった。



おーい、チャーリー!
お前も分かるだろ?
そんなに時間も経ってないのに、何度もわがままは聞けないんだ。


わかってるけど。やっぱり僕は、、、



ああ、分かってる。
待て、今用意するから。


パンッ


スタ

スタ

スタ



チャーリー
ほら、新しい肉だ。



うん。
ありがとう、父さん。


ごめんね。

また新しい人見つけないとね。





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