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第104回全国高等学校野球選手権大会(2022年夏の甲子園大会)で心に残った試合とチーム・選手の感想

第104回全国高等学校野球選手権大会(2022年甲子園大会)を甲子園球場で全試合観戦しました。感想として、心に残った試合やチーム・選手をまとめました。

※内容は全て個人の感想です。

3年ぶりに満員の甲子園が戻り、毎日夢を見に行っているような期間でした。

◇(1回戦)京都国際 (京都) 5 - 6 一関学院 (岩手)

森下瑠大選手、初戦で散る。春先の怪我もあり見てても本調子ではなかった。
優勝候補の一角の京都国際が初戦で敗れるとは思わなかった。

終盤は両チーム粘っていたが、最後は一関学院がランナー2塁からワンヒットでサヨナラ。
一関学院は粘り強いチームだった。

グラウンドをあとにする姿まで見送り、「森下おつかれ」と叫ぶ。

◇(1回戦)興南 (沖縄) 5 - 6 市船橋 (千葉)

若くして亡くなられた吹奏楽部員が作曲した、市船ソウルの甲子園初披露。劇的サヨナラ押出死球となり、魔曲入り。
ブラスバンドや世界大会出ているチアリーダー、現役部員のダンスなど、
応援がとても大きく力強かった。

興南のピッチャーは崩れ落ちてなかなか立てなかった。
野球は誰かが試合を決めないといけないので、最後ピンチの場面で投げていたピッチャーはたとえ負けても偉いと思う。
人生そういうこともあるのか。今後も前を向いて歩いていってほしい。

◇(1回戦)大阪桐蔭 (大阪) 6 - 3 旭川大 (北北海道)

まともに大阪桐蔭と戦っても勝てないと考えてか、旭大の創意工夫がとても多く見られた。
初回先頭打者のセーフティーバント成功から、小技を絡めたり、バッターボックスでガニ股で腰を落とし四球を誘ったり、
なんとかして相手を崩そうという姿勢が見られた。

前半までは旭大のペースで、面白い試合展開だった。

◇(2回戦)明豊 (大分) 7-5 一関学院 (岩手)

明豊キャッチャーの相手ベンチに突っ込む魂あふれるプレイが光った。
一関学院の選手もナイスファイトと声を掛けていた。相手チームに声をかけられる高校野球って良いな。

守備で活躍する選手は、やはり打席でも活躍し、明豊が勝利。

◇(2回戦)智辯和歌山 (和歌山) 3 - 5 国学院栃木 (栃木)

両チームの応援曲も個性的。ジョックロックとドヴォルザーク「新世界」。

データ班の緻密なデータ分析もあり、国学院栃木が前年度優勝校に勝利。

見ごたえのある試合だった。

◇(2回戦)海星 (長崎) 4 - 2 天理 (奈良)

負けたあとの戸井零士主将の涙が印象的。
仲間と抱き合っていた。

◇(2回戦)敦賀気比 (福井) 8 - 6 市船橋 (千葉)

最終回の市船ソウルが流れる中での追い上げが凄まじかった。
上加世田頼希選手が打ち込まれ、ライトに周りまさかの飛球落球。

応援で相手にプレッシャーを掛けるというのはこういうことか。

辛くも敦賀気比がなんとか逃げ切り勝利。

◇(2回戦)横浜 (神奈川) 2 - 3 聖光学院 (福島)

強豪校同士の戦い。力は互角に見えたが、併殺内野安打での1点を決勝点として聖光学院が勝利。

接戦とはまさにこのことか。

◇(3回戦)明秀日立 (茨城) 4 - 5 仙台育英 (宮城)

明秀日立の監督は、右バッターには右の猪俣、左バッターには左の石川、
と最初から決めていたような投手起用だった。試合通して5回に渡る登板チェンジ。
仙台育英選手の粘りもあり、四球が多くなり押出で逆転。結果的には裏目に出てしまったが、面白い采配であった。
ピンチでの交代登板はやはり好投手としても難易度が高いのだろう。守備中の暑さの疲れも出そうだ。

仙台育英は全員140キロ超えの投手陣もさることながら、小技や機動力を生かした走塁が光った。
とても野球をやるのがうまい。

最後の石川ケニー選手の打席が特に印象に残っている。「サカナクション / 新宝島」が流れていたのまで覚えている。
投手側にバットを指し向けるのがカッコいい。
右中間大飛球で同点なるかと思ったが、最後はライトが好捕で試合終了。守備位置がとても良かった。

白熱したナイスゲームだった。

◇(3回戦)近江 (滋賀) 7 - 1 海星 (長崎)

海星も強さは随所に見られたが、山田陽翔選手にしてやられた感じ。
力投で要所を締められ、満塁本塁打で試合を決められた。

山田陽翔選手は四球で満塁で回ってきて、この場面で4番として期待そのままにホームラン打てるものなのかという感じ。
展開が王道過ぎて逆に驚いた。なんと勝負強いバッター。

◇(3回戦)明豊 (大分) 2 - 5 愛工大名電 (愛知)

今年の愛工大名電の合言葉は、勝ち登れ頂点へ。亡きチームメイトのために戦っていた。

ピンチのときやヒットを打つと、天を拝むのがジンと来る。

実力以上の力を出せて、天国のチームメイトにも良い報告ができただろう。

◇(準々決勝)高松商 (香川) 6 - 7 近江 (滋賀)

浅野翔吾選手と山田陽翔選手の対決。今大会スター選手同士の対決が実現。
浅野が申告敬遠含む全てで出塁し、1本塁打も放つ。打席での対決は浅野が完全勝利。
山田からのバックスクリーンへのホームランは熱かった。

後攻で先制し、1イニング間以上の逆転を許さなかった近江が試合を優勢に進め勝利。
近江は試合には勝ったが、浅野との勝負には負けた感じか。

ランナー1,2塁で浅野に申告敬遠があった。その後の2番バッターがちゃんとタイムリーを打つところが、今年の高松商業の強さだろう。
3回戦まで4番を打っていた本田選手らの交代もあったものの、接戦を演じた。
控え選手含め全体的に総合力が高いチームだった。

◇(準々決勝)大阪桐蔭 (大阪) 4 - 5 下関国際 (山口)

まさか大阪桐蔭がベスト8で姿を消すとは。
最後のアウトまで、なかなか信じられなかった。

前田悠伍と松尾汐恩のバッテリーが、あんなに焦っている顔を初めてみた。
先発の別所投手から前田投手に変わった時点で、正直負けないと思った。

下関国際は圧倒的優勝候補相手に大金星。

バントエンドランをトリプルプレイにした場面から、勝利が見えてきたと思う。
仲井慎選手の度々出たガッツポーズが特に脳裏に残っている。スーパーリリーフ。
今大阪桐蔭チームが、比較的速球派投手の対応に時間がかかるのも分析しての救援か。
打撃面ではバットを短く持ってノーステップ打法で単打を重ね、逆転を呼び込む。

守備で粘って粘って最小失点にし、工夫した打撃面で接戦をものにした。

あっぱれ!

大阪桐蔭の星子天真主将が最後の応援席の挨拶で「ごめん」と言っていた。
優勝して当たり前のようなプレッシャーも大きい中、とても大きな苦労があったのだろう。

◇(決勝)仙台育英 (宮城) 8 - 1 下関国際 (山口)

仙台育英が、病気で苦労した岩崎選手の満塁ホームランで試合を決めた。主将も試合中だったが思わず涙がこぼれていた。

真紅の大優勝旗が初めて白河の関を超えた。今年の仙台育英は投走攻守の総合力がとても高いチームだった。

下関国際の監督が負けて涙する選手一人一人に声を掛けていたのも感動。

◇【聞けた名応援曲】

・市立船橋:市船ソウル
・近江:ファイヤーボール
・高松商業:プリティフライ
・横浜:第五応援歌
・大阪桐蔭:You are スラッガー
・智弁和歌山:ジョックロック
(番外編)
・国学院栃木:ドヴォルザーク新世界などの交響曲
・旭川大:火曜サスペンスの曲

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