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#5(最終回) 質の悪いコーヒーが生まれる理由

こんにちは!CHIMNEY COFFEE(チムニーコーヒー)の前谷優太です。
主にフランチャイズや法人事業、財務を担当しております。

前回に引き続き、
ラオスに行って知ったこと、学んだことを話していきたいと思います。
今回のテーマは、【質の悪いコーヒーが生まれる理由】です。
と、その前に、、、。

僕がこれまでのnoteを発信してきた理由


実はもともと、僕はラオスに行く予定はなかったんです。
ですが、直前に行くことが決まり
「僕は今回のラオス出張をきっかけに何を得られるのだろうか。会社にどう還元させようか」
を考え、いくつか事前に疑問を設定してリアルな答えを聞きに行くことを決めました。
実際に、ラオスに行ってからたくさんのことを学ぶことができたので、途中から
「ラオスで知ったことや体験してきたことを、自分だけではなく会社のメンバー、DAOメンバーの方々、更にはCHIMNEY COFFEE BASEを知ってくれた人たちに共有しよう!なるべく現地のリアルを伝えよう!」
と思い、このnoteを書くことにしました。

ずっと僕にちょっかいを出してきたコーヒー農家のお子さん

5回にわたって書いてきた「ラオス出張で学んだこと」のnoteも、いったん今日で最後となりますが、このnoteを読んでくれたあなたがラオスやコーヒー、そして僕たちのコーヒー農園支援プロジェクト『CHIMNEY COFFEE BASE』に更に興味を持ってくれることを願います。

それでは、本日の話!!!

ネットで調べた、「質の悪いコーヒーが生まれる原因」


ラオスに行く前から、一番気になっていたことがありました。それは、
「コーヒー農園には教育が行き届いていないことが多く、収穫の際にまだ熟していないチェリーも知らずに収穫してしまう。そのため質の低いコーヒー豆として安く買われる事が多い。」
という問題です。

この問題のどこに引っかかっていたかというと、
「まだ熟していないチェリーも知らずに収穫してしまう。」
という部分で、なにか僕の中でもやもやしていたんです。
「コーヒー農園を経営している人が、本当にそんなことも知らないのか?」
という気持ちです。

事前に見ていたネットの記事などでは
「多くの場合、コーヒー豆は色んな農家の豆を寄せ集めて重さあたりで売買されるから、質はあまり重要ではない。」
と説明されていましたが、それでも僕は腑に落ちていなかったのです。

コーヒーノキの花は白って知ってました?

現地で見つけたヒント


そんな疑問を持って、ラオスのコーヒー農家を回っているとやはり農家の方々のコーヒー豆に対するこだわりや想いを再認識しました。と同時に、
「教育が行き届いていないこと以外に、理由があるはずだ」
と確信しました。
僕は、この謎を解明するべく農家に行くたびに収穫したコーヒー豆を観察していました。するとある農家で面白い光景を目の当たりにしたんです!!!
なんと、同じ農園に
・熟度が同様のコーヒー豆が乾燥ある場所
・熟度が異なるコーヒー豆が並べてある場所
この2つが存在していたんです。

ほぼすべての豆が同様の熟度
豆によって熟度がバラバラ

これを見た瞬間に僕は、
「やっぱり熟度がバラバラで収穫してしまうのは、教育が行き届いていないということ以外にも理由があるんだ!」
と、テンションが上りました!
教育が原因なのであれば、同じ農園でこの2つの現象が起こるわけがないからです。

早速、農家の方に
「なんで片方は、ほとんど全て同じ色なのにもう片方は、色がバラバラなんですか?」
と聞いてみました。すると、そこには明確な理由がありました!

モヤモヤの答え


その答えは、「品種に合わせた生産方法」でした!
少し長くなってしまいますが、農家さんに教えていただいた理由を、なるべくわかりやすくまとめてみます!

実はこの2つのコーヒー豆たちは、品種が違ったんです。
熟度が揃っていたコーヒー豆は、「カティモール」と呼ばれる品種で、
熟度がバラバラだったコーヒー豆は、「ロブスタ」と呼ばれる品種です。

CHIMNEY COFFEE BASEメンバーの「ザッキー」
彼が持っているのが「ロブスタ」のコーヒーチェリーです。

「ロブスタ」はラオスで主に作られているコーヒー豆の中で、特に背が高くなる傾向があるとのことです。他の品種が人間とほぼ同じ高さであるのに対して、「ロブスタ」の場合個体によっては手が届かないところまで高くなってしまうわけです。
なので、他の品種に比べて「ロブスタ」は収穫が難しい。
なので、他の品種に関しては収穫時に熟しているコーヒーチェリーしか収穫しないようにしているけど「ロブスタ」はタイミングをみて一気に全て収穫してしまうわけです。

こう聞くと、もしかしたら
「それって妥協じゃないの?」
と思ってしまうかも知れません。僕も同じことを思ったので少し失礼かも知れないと思いながらも、
「それでも、質の高いコーヒー豆を作るためには熟している豆を選定したほうが良いのではないですか?」
と聞いてみました。
すると、農家の方から納得する答えをもらうことができました。

どんな質問にも丁寧に答えてくれた農家さんたちには感謝しかありません!

まず、これまで「熟していないと質が落ちる」と話してきましたが
この「質」というのは、コーヒーにしたときの「風味」のことを指していました。
なので、熟度のバラバラな「ロブスタ」は、「風味」が落ちてしまいまうのですが、、、
なんとこの「ロブスタ」の強みは、「風味」がほぼ無い代わりに他のコーヒー豆に比べて、2倍のカフェインが含まれていることなんです!
なので、実際コーヒーにする場合は苦味や渋味を特徴としたコーヒーとして甘いスイーツのお供や、眠気覚ましなど覚醒効果を期待して飲む缶コーヒーに使われているんです。
なので、収穫時の熟度を管理してもしなくても「ロブスタ」はほぼ同じ質のコーヒー豆になるわけです。
この説明を聞いて、僕はラオスに来る前に抱いていたもやもやが一気にスッキリしました。

コーヒーの種類はもちろんたくさんあるので、「ロブスタ」によっては、熟度が大事だったり、農園によってはカティモールやティピカなどの「風味」が重要なコーヒー豆すら熟度がバラバラのまま収穫していることもあると思います。その点では、「教育を浸透させていく」という活動は、めちゃくちゃ重要なのですし、僕たちも行っていきたいと考えていますが、全部が全部そうではないということを知れたことが、僕にとっては大きな収穫でした。

まとめ


ここまで、僕のnoteを読んでくださり本当にありがとうございます。
今回のnoteで全5回にわたって書いてきた「ラオス出張で学んだこと」の発信も終わりになります。
このnoteを通して、皆さんに僕が見てきたことを話すことで僕の中で情報がさらに整理され、今回のラオス出張がより意味のあるものになりました。

今回のラオス出張で学んだこと、感じたことを忘れずに
自分がやるべきことを1つずつ積み重ねて行きます!!!
これからも、CHIMNEY COFFEEをよろしくお願いします!!!

この子達の未来をより良い世界にするために。

『CHIMNEY COFFEE BASE』とは


そんな僕たちCHIMNEY COFFEEは、2023年2月2日より
"NFTを用いた海外のコーヒー農家支援プロジェクト"
『CHIMNEY COFFEE BASE』を始動いたします。

今世界中のコーヒー農家では、生活的困窮等をキッカケとした品質の低下や収穫量の減少により、さらなる困窮が訪れるという負の連鎖が数多く起こっています。
我々は、そんな負の連鎖を断ち切り高品質で高効率なコーヒー農園の運営を実現させ、コーヒー農家で働くひとりひとりが安定で不安のない生活を送ることができる世界を目指します。

~2023 0207~
現在110名の方にご支援いただいております!
本当にありがとうございます!
未来のコーヒーのために、コーヒー生産者のために、CHIMNEY COFFEEは「継続的なコーヒー農家の支援」を真剣に誠実に行っていきます。

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