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イベント後の保育園の掃除機がけpart1


「今日楽しかった人ー!」

「はーい!」

 帰りの会においてそれぞれが自作したお面をかぶった僕たちは、さえ先生の問いかけに全力で手を挙げて答える。いつもと違う姿の僕たちは、それぞれが今日という日を楽しんで帰路に就いた。

「今日はゆうくんも張り切ってたねー。」

 安定の延長保育を迎える僕は、ニコッと笑いながら掃除の準備を始めるさえ先生とそう話しながら、わくわくする気持ちを抑えて先生の掃除を待った。

 ガタガタっと奥から音がして、先生は掃除機掛けの準備に取り掛かる。保育園内は今日行われた地域の方との交流会で人の出入りが多かったため、いつもより汚れているように感じる。特におはぎつくり体験できな粉と砂糖を使ったため、それに伴う粉や乾いた米粒が机の下に散乱していた。

「みんなー、今から掃除機するからね!掃除機さんをよけて歩いてねー!」

 今日は園児のみんなが帰っていく前に掃除機をかけるようだ。ほかの先生たちも怖がる子やいたずらっ子をなだめておかなければならないため、必然的に園児と話しながらの掃除機掛けになる。作業効率は悪いかもしれないが、この後の予定があるのか早速掃除機掛けを開始するようだった。

「ねえーー、止めてーー。コード引っ張らないの!!」 

 早速掃除機掛けを開始しようとした先生は、いたずらっ子の二人に絡まれて早速触らないように注意していた。

(これじゃ、先生はなかなか思うように掃除機をかけられないな。)

 僕はそんな先生の様子を心配になりながら僕は先生の掃除機掛けを見続けていた。

「こーら!これ以上邪魔すると掃除機で吸っちゃうよ!」

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