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<スポンサーシップ関連>Airbnb Olympics Paralympics Sponsorship

このタイプの投稿では最新のスポーツビジネスのトピックの記事を2つから3つくらい読んでみて簡単にまとめたいと考えてます。今回はAinbnbのオリンピックパラリンピックスポンサーシップについて

先日オリンピック・パラリンピックのワールドワイドパートナーにAirbnbが加わりました。
”IOC AND AIRBNB ANNOUNCE MAJOR GLOBAL OLYMPIC PARTNERSHIP”
unique accommodation products and unique experiences service’

記事1 Airbnb inks first major global sponsorship with Olympics deal
記事2 Airbnb Signs ‘$500 Million’ Olympic Sponsorship Ahead Of IPO
記事3 Airbnb seals $500m Olympics sponsorship deal ahead of listing


Overall

サンフランシスコ生まれの企業(Airbnb)がIOC IPC オリンピックパラリンピックのワールドワイドパートナーに決まりました。9年間の契約で東京から始まり、北京、パリ、ミラノ、ロサンゼルス2028年までの契約になります。

IOC会長のコメントによると、今回のものはイノベーティブなパートナーシップである。ホストシティーにレガシーを残す取り組みや、アスリートやコミュニティーにも新しい機会を与えられると考えているとのこと。


Background・Context

IOC・IPCとしては最先端なテクノロジーやデジタルなシナジーは魅力的である。

大会開催時に話題にあがる問題等にアプローチできるパートナーシップであると考えられている。

新たなインフラを作ることで開催都市に対する負担が環境的にも経済的にも増えている事が年々問題視されていた。

5つの巨大都市はAirbnbにとっても今後重要なマーケットであること。
Airbnbは来年IPOを迎える前にBrand Reputationをあげる目的がある。

Points


観光への還元
バルセロナ五輪でバルセロネタ(ビーチ周辺)が都市開発の一部としてビーチ周辺を整備して飲食店や商業施設を整えた。それ以前はホームレスなども多く、現在の様に観光スポットでは無かった。五輪以降、バルセロナは夏の観光先(ヨーロッパの旅行ランキングなど)に一番に選ばれる街となり観光客はとても多く増えたと言われています。これは一つのオリンピックのレガシーとしてよく挙げられる事例。都市にとってわかりやすいエコノミックインパクトやレガシーかと思います。ホストシティーは一方でホテルのキャパシティーの問題などもある。持続可能な大会にしていくため、なるべく無駄になる可能性がある新たなインフラを立てることは避けていきたい傾向にある。そこでAirbnbは既存のインフラやコミュニティーを活用を前提にパートナーシップを締結。”Airbnb says 85,000 visitors to the Rio Olympics in 2016 used its platform, generating a total of £30m for hosts and an estimated £100m in economic activity. It also provided the equivalent of 257 hotels for guests, saving on materials use and carbon emissions.”リオオリンピック・パラリンピックでは85000人もの人がサービスを活用して、 £30mもの収益をホストは得た。サービスを活用した人がまた旅行をしたり、食事をする事で£100mのエコノミックインパクトを街にもたらした実績があるとの事です。今回のパートナーシップで更にサービスを拡大し、アスリートなどにも最低でも£28m 相当の宿泊できる場所をオリンピックパラリンピック期間中に提供する。



雇用数の向上やセカンドキャリアについて
オリンピック・パラリンピックの大会を開くことで新たな雇用が生まれ、その数などは毎回論点にあがります。ここではAirbnbのホストが雇用と言えるかは判断つきませんが、Airbnbが持つプロダクトの中にAirbnb Expereinceと言う文化的な体験してもらう商品があります。そこでアスリートやオリンピック選手による体験を提供することでアスリートとファンの接点を創出ができます。選手やスポーツの社会的価値向上、セカンドキャリアの問題についてアプローチするとても双方にとってベネフィットあるパートナーシップだと思います。

Thoughts

今回のパートナーシップは自分たちのプラットフォームをベースにその上でアセットを組み合わせてアクティベーションをしていく、凄くわかりやすいパートナーシップだと思います。Airbnbとしてもここからオリンピック・パラリンピックが開催されるアジア、EUの主要な都市のために問題解決を提供できるまたとないチャンスです。オリンピック・パラリンピック大会の主催はその都市の政府になります。彼らは問題を解決することや大会の成功を第一に大会の主催者になります。そこで大会成功への貢献、街に対する貢献をアメリカ企業であるAirbnbがパリや北京などで一緒になってできることは彼らのグローバル戦略の観点からしても理解できる事かと思います。また、IPOを来年に控え、WeWorkなどの話題も議論にあがる中、Brian Chesky(Airbnb CEO)はBrand Reputationをとても重要視していて、以下の様なコメントを残しております。

The sponsorship will see Airbnb joining IOC partners Coca Cola, Alibaba, Atos, Bridgestone, Dow, GE, Intel, Omega, Panasonic, P&G, Samsung, Toyota and Visa—not bad for an 11-year-old “disruptor.”

名だたる企業の中、創業11年のAirbnbが Olympic Familyの一員になることは素晴らしい事。ただ、”体験”などIntangible(無形)なものをスポンサーシップのカテゴリーにするとカテゴリーの線引きがとても難しくなるのでそこは今後プロパティーサイド(IOC・IPC)のGovernance(ガバナンス)が重要になってきます。

大会貢献をするために自分たちが何ができるか。売り上げ拡大を狙う中で社会や政府が求めるニーズにも自分達のサービスやビジネスソリューションを提供しつつ、コミュニティーや社会との連携を強める狙いがみられるとても戦略的なパートナーシップだと思いました。この様なパートナーシップが今後増えていくと思うとオリンピックやスポーツの価値も上がっていくのではないでしょうか。

最後に上記説明したものを概念的にまとめたものです。細かいところは抜けてます。

Sponsorship 課題・ニーズマップ

見方

①前提として、右下のマクロレベルのオリンピックが抱える問題、AirbnbのWinを理解する。

②それぞれの需要に対して誰がどんなソリューションやバリュー(What)を提供しているか理解する。


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ちょっと専門的な内容になりましたが、お読み頂きありがとうございました。

*この記事は個人的見解であり私の所属とは全く関係ありません。また事実確認したものでは無く、上記の記事を読んだものをベースに個人的見解を書いてあるものになります。

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