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カウンセリングの第一歩

この記事の内容は、だいたいこちらの本に書いてあることを元に、自分の理解や、普段の心がけをメモしています。 

聴いてる態度を伝える

カウンセリングの基礎中の基礎。カウンセリングに限らず人と会話するうえでの基本。話し手は聴き手にあなたの話をちゃんと聞いてますよ、という態度を伝える。それは視線だったり、頷きだったり、姿勢になってあらわれる。これを怠ってしまう人はそもそもカウンセリングの聴き手には向いてない。

相手を評価しない、受容する

話を聞いてると必ずしも相手の話してることに同意できないことがよくある。そのときに「この人は○○な人だ」と判断してしまうのは危ない。そもそも自分と相手は生きてきた人生や、持ってる情報量も立場も全然違うので、その2人が同じ価値観で同じ意見を持つ方が珍しい。

よくよく話を聞いてみると、ただ単に相手も知ってるはずだと思い込んでた情報を知っていなかったりするだけのことがよくある。もしくはその人なりのロジックで物事を考えていることがわかったりする。その場の話で何が正解なのかは聴き手が判断することではない。

話し手の話の内容に注意を向けるのではなく、なぜ話し手はそのように思うのか?に注意を向けることが聴き手にとって大事な視点の持ち方になる。

そういう視点で相手を見ると、相手をただ理解しようという態度になり、否定も肯定もせず、相手の思考、感情、悩み、葛藤を理解することに集中できるようになる。

共感とは感じることであり、それを表現すること

共感するためには相手を見る"観察力"、相手の立場を想像する"想像力"、自分感じていることに注意を向ける"注意のコントロール力"、そして感じたことを表現する"表現力"が必要になる。

特に感じたことをどうアウトプットとして表現するかが大事。冒頭に紹介した本では音楽性に例えて説明している。

内面に注意を向けて感じながら生き生きと表現する能力の開発という面では、音楽の世界で「音楽性」と呼ばれているものの開発ととてもよく似ていると思います。誰にでも歌心はあります。ですが、演奏技術は素晴らしいし譜面通りに完璧に演奏しているのに、心に響かない演奏があるというのも事実です。共感の場合で言えば、言葉はとても適切なのに、どうも心が通わないことがあるのと同じです。
おそらく音楽性を開発するには、内面の歌心に常に注意を向け、それを感じ、それを表現したいという思いに身を委ねながら、演奏技術を自由に操って生き生きと力強く表現していくことが必要なのでしょう。感じながら、感じている自分と、表現する自分とを一つにしていくことが必要なのでしょう。
杉原 保史. プロカウンセラーの共感の技術 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.55-563). Kindle 版. 

カウンセリングは話し手と聴き手の共同作業

個人の共感能力は平均値では評価できない。なぜならカウンセリングは話し手と聴き手が共同でおこなう行為だから。AさんがBさんCさんとはすごく相性がよかったとしても、Xさんとは全然あわないということもある。

話のペースも、喋り声や頷きのトーンも、その場の2人の関係でしか生まれないもの。うまく協調が高まっていくと、話し手と聴き手の区別がつかなくなる。"共感が深まる" と話し手と聞き手の境界線が曖昧になる。呼吸も、感情も一緒くたになる。

なので、話し手の話の内容から得られる話し手の情報は、実は話を聴いてる聴き手自身から得られる情報でもある。

カウンセリングをするモチベーション

自分がカウンセリングというか、1on1を仕事でやる一番のモチベーションは、1on1で相手を通して自分自身を見つめることがことができるから。自分にとって、目の前を理解するために話を聴くことは、自分を知ることと同義である。

自分を観察するためのツールとして、カウンセリングの技法を使っていると言えるかもしれない。 

#カウンセリング #1on1

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