見えているそれは虚か実か
街灯の光と自動車のヘッドライト/テールランプがひとしく滲んでいる。民家の窓からこぼれるあかりも同じようだ。距離感がつかみにくく足取りがおぼつかないけれど、知っている場所なのでなんとかなる。眼に入ってくる光量の調節がきかない。つまり絞りを開きっぱなしのカメラのように否応なしに光が眼に入ってくる。いつも見ている景色は無意識に取捨選択したもので、実際の情報すべてではないのだと実感する。
先日、眼科で眼底検査を受ける際に瞳孔を開いたままにする点眼薬をさした。その影響は数時間つづく。