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本業1本という幻想 #まなびの人生設計図

大工さんの一挙手一投足にキラリと光る技。男子なら一度は憧れた存在ではないだろうか。

実家は、家族のみ経営のダンボール工場だったこともあって、産まれた頃から現場で汗を流してはたらくことが身近だった。

M-easyをはじめたときも、単純に農業研修に通っていたトマト農家さんでさまざまな作業をして、お昼に仏盛りご飯をかきこむのが楽しみだった。このあたりから坊主頭にしたので幼少期からのあだ名「もじゃくん」は卒業して、「親方」というあだ名で呼ばれるようになった(笑)

なにか一本で生活をすることは本当にすごいと正直思っていた。

そして、今はよりそう思う。

1つのことで生活をするには、人生が長くなったのか、時代の流れが早くなったのか、大変困難な世の中になっている。
何百年も続いている老舗のお店が続いているのは、同じことをずっとやってきたわけではなく、時代にあわせて変化してきたからであるし、一人親方の大工さんは、実際に作業する時間だけでなく、下見、見積、資材の調達などありとあらゆることをこなしているから一人親方が実現できているわけである。

もしかしたら昔は世代ごとにかわっていけばよかったかもしれない。しかし、スピードの早い現代において、100年も生きる人生において、1人の人生の中でもどんどん変化をしていかないといけない時代に生きている。

昭和の常識では、学校で学んだことをいかして、就活して、仕事をして、老後を迎える、というありかたがスタンダードとされていたが、今では、たった十数年間の学校の学びに頼って人生設計をして、生きていけることは幻想になりつつある。

にもかかわらず、私たちは「職業を選択する」という思考に慣れすぎている。職業を選択すると、だいたいはひとつである。「花屋さんとカフェと本屋さんになりたい!」とはならないからである。

「本業で食べられないから色々やっている。」

よくそう言われてきた。最近は副業ばやりということもあってあまり言われない気もするが、本業だけだと足りないから副業をはじめた人の中で、両方あって自分なんだなと気づく人も増えてきたように思う。

そもそも、人生を送るにあたって、サラリーをもらっている時間から、家族の時間、仲間と過ごす時間、色々な時間の使いかたを毎日している。どれもかけがえのない時間である。「仕事」だけ重視するので、「本業」という言葉にとらわれるのかもしれない。

でも、やっぱり

「ひとつのことに集中してやることと、マルチワークで仕事をこなすことをは相反することじゃないか?」

と、ひっかかる人も多いのかもしれない。

「職業を選択する」から「生きかたを選択する」と考えてはどうだろうか。

雇用もされる、起業もする、投資もする、家庭もある、地域の暮らしもある、結局は「時間をどう使うか」のみである。人生を豊かに生き続けていくために、今、何を選択するのか、本業1本=職業を選択する、という思考から自由になろう。

そのために、どんな学びを人生に実装していけばいいのか、おのずから見えてくるはずだ。

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