「史上2回目のバハマ出身大リーグ選手の対戦」はいかなる意味を持つか

現地時間の4月27日(水)、ナショナルズ・パークにおいてマイアミ・マーリンズとワシントン・ナショナルズが対戦しました。

この試合では、マーリンズのジャズ・チザム・ジュニア選手とナショナルズのルシウス・フォックス選手がナショナルズ・パーク戦に出場しました。そのため、1961年4月22日にシカゴ・カブスのアンドレ・ロジャース選手とフィラデルフィア・フィリーズのトニー・カリー選手が対戦して以来、初めてバハマ出身の選手が同じ試合に出場しました。

大リーグにおけるバハマ出身の選手としては、1957年にロジャース選手がニューヨーク・ジャイアンツに昇格したのが最初で、2020年のチザム・ジュニア選手が6人目、そして今季からナショナルズの一員となったフォックス選手が7人目となります。

バハマ出身の選手が同じ年に大リーグ球団に在籍していた事例としては1960年から1961年と1966年のロジャース選手とカリー選手、1973年のウェンティ・フォード選手とエド・アームブリスター選手の2例があります(Fig. 1)。

Fig. 1 Major League Baseball Players Born in Bahamas.

ただ、これまで選手の人数そのものが少なかったことともに活動の期間も比較的短かったため、バハマ出身者が同じ試合に出場した事例は1回に留まっていました。

これは、日本人大リーグ選手の場合を考えれば容易に理解できるもので、1964年に村上雅則選手がサンフランシスコ・ジャイアンツに参加したものの、1965年に日本に戻って以降次の日本人選手が登場するのは1995年の野茂英雄選手まで待たなければなりませんでした。

村上選手が開拓し、野茂選手が扉を大きく開いたことで、大リーグに参加する日本人選手の数が増加し、今や日本人選手同士の対戦も珍しい光景ではなくなりました。

このように考えれば、今回の出来事はフォックス選手が今季から大リーグに昇格したために実現した歴史的瞬間であり、両選手が長く活躍することで同様の場面が幾度となく訪れ、さらに新たなバハマ出身の大リーグ選手が登場することが期待されます。

<Executive Summary>
What Is a Meaning of a Historical Scene of MLB's Players Born in Bahama? (Yusuke Suzumura)

Jazz Chisholm Jr. of the Miami Marlins and Lucius Fox of the Washington National were the first Bahaman players to appear in the same game on n the same game since 22nd April 1961. In this occasion we examine a meaning of this historical scene.

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