地下鉄サリン事件の発生から27年目に思ったいくつかのこと

本日、1995年3月20日(月)にいわゆる地下鉄サリン事件が起きてから27年目を迎えました。

事件が発生した直後の私自身の印象や日本の鉄道史と犯罪史における地下鉄サリン事件の意味については、本欄でご紹介した通りです[1]-[3]。

ところで、事件の発生後、「テロ対策」の一環として、営団地下鉄と後継である東京地下鉄の構内からごみ箱が撤去されたのは広く知られるところです。

その後、2005年から内容物が見えるよう前面の一部に透明プラスティックを使用したごみ箱が改札口付近などに設置されたものの、プラットホーム上にはごみ箱がないままでした。

そして、今年1月16日をもって、東京地下鉄は駅構内の安全性の向上を理由に、既存のごみ箱を撤去しています。

現時点でごみ箱を再度設置する計画はないということですから、今回の対応より、地下鉄サリン事件の発生を発端とするごみ箱の設置の問題は解消されることになります。

あるいは何気ない事柄かも知れないものの、地下鉄サリン事件に由来する出来事が一つの節目を迎えたことは、感慨深いものです。

[1]鈴村裕輔, 地下鉄サリン事件を巡るごく個人的な経験(2). 2014年3月21日, https://researchmap.jp/blogs/blog_entries/year_month/76353/year_month:2014-03?frame_id=435622 (2022年3月20日閲覧).

[2]鈴村裕輔, 地下鉄サリン事件を巡るごく個人的な経験. 2013年3月21日, https://researchmap.jp/blogs/blog_entries/view/76353/13004fed9a42bb4450d11d6e463fbc12?frame_id=435622 (2022年3月20日閲覧).

[3]鈴村裕輔, 地下鉄サリン事件の発生から20年目に際して--変化と変容の観点から. 2015年3月20日, https://researchmap.jp/blogs/blog_entries/view/76353/ee51ab11ba707a611adf436cd927842b?frame_id=435622 (2022年3月20日閲覧).

<Executive Summary>

Miscellaneous Impressions of the Sarin Attack on the Tokyo Subway (Yusuke Suzumura)

The 20th March 2022 marks its 27th year of an occurrence of the Sarin Attack on the Tokyo Subway of 1995. I remember my miscellaneous impressions concerning on this attack.

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?