チェコ・フィルハーモニー管弦楽団第124楽季定期演奏会C2プログラム
去る2月6日(木)、ドヴォルザーク・ホールにおいてチェコ・フィルハーモニー管弦楽団の第124楽季定期演奏会C2プログラムを鑑賞しました。
今回は前半にスティーヴ・ライヒのアンサンブルとオーケストラのための音楽、後半にバルトークのヴィオラ協奏曲とベートーヴェンの交響曲第1番が演奏されました。ヴィオラ独奏はアントワン・タメスティ、指揮はデヴィッド・ロバートソンでした。
ライヒの最新作であるアンサンブルとオーケストラのための音楽は舞台の中央を占める2台のピアノを起点とし、上手のベースギターを下支えとしながら流線的な旋律が波状に重なりつつ展開する、ある意味できわめてライヒらしい作品と言えました。
また、バルトークは難解な譜面を軽々と腑分けした後に奥行きのある音楽に仕立てるタメスティの手際の良さが鮮やかで、時に背景を彩り豊かに、時に独奏者と競い合う伴奏と相俟って聞きごたえのある演奏となりました。
一方、ベートーヴェンはロバートソンの躍動的でしばしば愛嬌のある棒捌きにより、快活な作品をより愉快なものに仕立てました。特に楽団の伝統である人を得たホルンの動きが音楽の要所を引き締めていたことは、印象深いものでした。
<Executive Summary>
Stage Review: The Czech Philharmonic Orchestra the 124th Season Subscription Concert Programme C2 (Yusuke Suzumura)
The Czech Philharmonic Orchestra held the 1124th Season Subscription Concert Programme C2 at Dvořák Hall on 6th February 2020. In this time they played Reich's Music for Ensemble and Orchestra, Bartók's Viola Concerto and Beethoven's 1st symphony. Solo viola was Antoine Tamestit and conductor was David Robertson.