【追悼文】高見のっぽさんについて思い出すいくつかのこと

今日、昨年9月10日に俳優の高見のっぽさんが逝去していることが公表されました。享年88歳でした。

高見さんといえば、NHK教育テレビで1970年に始まった『できるかな』で「ノッポさん」の役を務めたことで広くしされています。

私も幼稚園の時に『できるかな』を初めて視聴し、それ以来「ノッポさん」には親しみを持ってきました。

初めて「ノッポさん」を目にしたときには、躍動感のある身のこなしからハサミを巧みに使って様々なものを切り出す様子を印象深く眺めるとともに、話をしないという設定を理解しておらず、ゴン太くんの声が「ノッポさん」の声だと思ったものでした。

前者については、後に「ノッポさん」を真似て体を動かしながらハサミを使ってみたものの上手に折り紙を切ることが出来ず断念しました。

また、後者に関しては、母から「ノッポさんは声を出しておらず、テレビから聞こえるのはゴン太くんの声」ということを教えられ、不思議に感じたことを覚えています。

ところで、「話さない『ノッポさん』」が初めて視聴者に向かって語りかけたのが番組の最終回であったことは、テレビ史上でも有名な逸話の一つです。

1990年3月の放送時は私は中学1年生であり、『できるかな』の本放送は視聴していませんでした。

それでも、帰宅すると「『ノッポさん』が『あ、話しちゃった』」と初めて話したということが家庭内で話題になったもので、SNSなどがない時代にどのようにして午前中の放送の内容がその日の午後に広まったかは、今となっては経緯を遡ることの出来ない、しかし思い出深い場面です。

残念ながら『できるかな』の放送終了後の高見のっぽさんの活動については時折出演されるテレビ番組などで目にするだけで、つぶさに把握するものではありませんでした。

それでも、幼稚園の時代に愛好して視聴した番組の出演者としての存在感は、私の中で色褪せるものではありませんし、多くの方にとっても馴染み深い存在であることでしょう。

改めて高見のっぽさんのご冥福をお祈り申し上げます。

<Executive Summary>
Miscellaneous Memories of Mr. Noppo Takami (Yusuke Suzumura)

Mr. Noppo Takami, an actor as known as "Noppo-san", had passed away at the age of 88 on 10th September 2022. On this occasion, I remember miscellaneous memories of Mr. Takami.

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