『N響ザ・レジェンド』の特集「スヴェトラーノフのマーラー」で思い出したいくつかのこと

本日、19時20分から21時までNHK FMの『N響ザ・レジェンド』を聴取しました。

今回は「スヴェトラーノフのマーラー」と題し、エフゲーニ・スヴェトラーノフが1999年2月11日に行われたNHK交響楽団の第1373回定期公演で指揮したマーラーの交響曲第6番「悲劇的」及び同年2月26日の第1374回定期公演でのムソルグスキーの歌劇『ボリス・ゴドノフ』から序奏とボロネーズの実況録音が紹介されました。

マーラーについては、誇張的な表現を抑え、決して雄弁ではないものの要所で劇的な表情を見せる演奏で、濃密な仕上がりとなっていました。

また、ムソルグスキーは演奏の当日に私も会場で鑑賞しており、加藤知子のヴァイオリン独奏によるスヴェトラーノフの『詩曲~ダヴィート・オイストラフの想い出に~ 』やリムスキー・コルサコフの『スペイン奇想曲』などとともに、興味深く耳を傾けたものでした。

ところで、スヴェトラーノフの指揮による演奏を会場で初めて聞いたのは1997年9月のNHK交響楽団の第1328回定期公演で、この時はチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番(独奏:中村紘子)、スラヴ行進曲、交響曲第5番という曲目でした。

それ以降、第1375回、第1414回と合計3回にわたり、スヴェトラーノフの指揮による公演を聞くことが出来ました。

一方で、会場で直接耳にしたのはロシアの作曲家の作品だけでした。

それだけに、今回の放送によって、改めてスヴェトラーノフの音楽的な幅の広さと奥行きの深さが実感されたところです。

<Executive Summary>
"NHK Symphony Orchestra the Legend" Emphasises Versatility of Yevgeny Svetlanov (Yusuke Suzumura)

A radio program of the NHK-FM entitled with "NHK Symphony Orchestra the Legend" was on the air on 13th February 2021. In this time records of Mahler's 6th symphony and Mussorgsky's Introduction and Polonaise of Boris Godunov conducted by Yevgeny Svetlanov were broadcasted.


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