NHK交響楽団の2024/25シーズン定期公演の詳細発表に思ういくつかのこと

本日、NHK交響楽団の2024-25シーズンの定期公演の出演者および曲目が決定しました。

形式面では、最も大きな変化があるのがCプログラムとなります。

新型コロナ感染症の感染拡大を受けて2021-22シーズンから公演時間を60-80分とし、休憩を設けないでいたCプログラムが、従来の「休憩あり、2時間」の形式に復帰します。

また、楽団の欧州楽旅の実施に伴い、2025年4月のCプログラムは実施されません。

これらはいずれも「コロナ禍」が一定の終息を見たことを受け、本来の姿で公演を行えるようになったことを示しており、この間の道のりの長さと、関係者の皆さんの努力のほどに思いが致されます。

演奏の面では、ディマ・スロボデニューク(2024年11月Bプログラム)、アンドレス・オロスコ・エストラーダ(2024年11月Cプログラム)、ペトル・ポペルカ(2025年A、Bプログラム)、ギエドレ・シュレキーテ(2025年5月Cプログラム)、タルモ・ペルトコスキ(2025年Cプログラム)とNHK響と初共演、もしくは定期公演に初登場となる指揮者が5人となることが注目されます。

近年にない顔ぶれとなった理由は、一方でヘルベルト・ブロムシュテットやウラディーミル・フェドセーエフら聞き手にとって馴染み深い大家を招聘し、他方で今後の楽壇を担う指揮者たちとの共演の機会を設けるという、意欲的で楽団の今後を見据えた結果であると言えるでしょう。

もちろん、首席指揮者のファビオ・ルイージや名誉指揮者のパーヴォ・ヤルヴィなど、現在の楽団を牽引する指揮者も揃っています。

2026年の楽団創立100周年に向けた重要な1年となる2024-25シーズンの各公演がどのようなものとなるのか、今から楽しみです。

<Executive Summary>
The NHK Symphony Orchestra's Subscription Concerts of 2024/2025 (Yusuke Suzumura)

The NHK Symphony Orchestra released detailed information of the Subscription Concerts of 2024/2025 on 12th January 2024.

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