青山フィルハーモニー管弦楽団外苑祭コンサートについて思ったいくつかのこと

青山フィルハーモニー管弦楽団の外苑祭コンサートが始まったのは、東京都立青山高等学校の文化祭が「外苑祭」と命名されて行われた1970年10月3、4日のことでした。

1970年は青フィルの創設の年でもあります。その意味で、外苑祭コンサートは外苑祭の歩みとともにあるだけでなく、青フィルの発展の軌跡そのものと言えるでしょう。

また、現在外苑祭コンサートは青フィルにとって1年のうちで最初の主催公演となっており、部員の皆さんにとっては翌年4月ないし5月に行われる定期演奏会に向けた第一歩となり、毎年の特徴が最も象徴的に現れる演奏会ともなっています。

ただ、外苑祭が青山高校の教育活動の一環であり、その時々の社会情勢の影響から完全に自由であることが不可能であるように、2007年の第38回には2日間で約1300人が来場するなど、外苑祭を代表する催事の一つとなっている外苑祭コンサートも、外苑祭のあり方に影響を受けることも事実です。

例えば、2011年は、東日本大震災の影響による電力の供給問題により外苑祭の来場者数が制限されたため、第42回外苑祭コンサートも来場者数の定員が1日250人、2日間で500人となり、前年の2日間の合計1104人から604人減少しています。

あるいは、青フィルにとって創立50周年の節目の年となるはずであった2020年は、新型コロナウイルス感染症の感染の拡大防止の観点から外苑祭が中止となったため、の第51回外苑祭コンサートも中止を余儀なくされています。

その様な中で、種々の制約にもかかわらず可能な限り演奏活動を継続しようと尽力する青フィルの皆さんにとって、再び外苑祭コンサートで1年間の演奏活動を始め、定期演奏会で掉尾を飾れる日が訪れることが願われます。

<Executive Summary>
Miscellaneous Impressions for the Aoyama Philharmonic Orchestra Gaien Festival Concert Series (Yusuke Suzumura)

The Aoyama Philharmonic Orchestra holds the Gaien Festival Concert Series since 1970 as the first public concert of the orchestra of the season. In this occasion I express miscellaneous impressions of the concert series.


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?