【参加報告】第7回ヨーゼフ・クライナー博士記念・法政大学国際日本学賞授賞式および記念講演会

昨日、17時から18時40分まで、法政大学国際日本学研究所(HIJAS)による第7回ヨーゼフ・クライナー博士記念・法政大学国際日本学賞授賞式および記念講演会がオンライン形式で開催されました。

授賞式では、髙田圭先生(HIJAS)より受賞者である金志映先生(淑明女子大学校[韓国])にオンライン上で表彰状の授与の儀式が行われるとともに、田中優子先生(HIJAS)が祝辞を述べられました。

また、金先生の謝辞に続き、17時30分からは記念講演会が行われました。

今回は、金先生が、受賞作の『日本文学の〈戦後〉と変奏される〈アメリカ〉―占領から文化冷戦の時代へ』(ミネルヴァ書房、2019年)の内容に基づき、「日本文学の〈戦後〉と変奏される〈アメリカ〉―占領から文化冷戦の時代へ」と題して講演し、占領期のGHQが検閲を通して日本の文学界に影響力を行使したのに対し、冷戦期に入ると米国は良き隣人として作家たちに接したこと、さらにこうした変化が日本側にGHQへの抵抗から米国への協調という変化をもたらしたことが、庄野潤三らの足跡や作品を基に検討されました。

2019年度の第5回、2020年度の第6回と、クライナー賞は2回続けて該当者がなく、今回は3年ぶりに受賞者が誕生しました。

それだけに、田中優子先生が「クライナー賞はHIJASが大切にしている賞。今回の授賞は、受賞作の内容はもちろんのこと、受賞者が今後国際日本学の発展に大きく貢献することを期待して選考した結果であり、一層の活躍を願っている」という趣旨の祝辞を述べられたことは意義深く、金志映先生の今後の一層のご活躍が願われた次第です。

<Executive Summary>

The Award Ceremony and the Lecture for the 7th Professor Josef Kreiner Hosei University Award for International Japanese Studies (Yusuke Suzmura)

Hosei University Research Center for International Japanese Studies held the Award Ceremony and the Lecture for the 7th Professor Josef Kreiner Hosei University Award for International Japanese Studies at Hosei University on 9th March 2022. In this time Dr. Jiyoung Kim of Sookmyung Women's University was the winner of the award and made the speech entitled with "The "Postwar Period" in Japanese Literature and Variations of "America"".


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