「NHK交響楽団の定期公演の放送体制の変更に思う

2月15日(水)に行われたNHK交響楽団の第1979回定期公演の実況中継では、番組の最後に2023年4月からの放送体制の案内がありました。

すなわち、現在はAプログラムは土曜日、Bプログラムは水曜日、Cプログラムは金曜日と、それぞれ第1日目の公演の様子が実況中継されています。

今後は、Aプログラムが公演日の翌週木曜日の『ベストオブクラシック』内で、Bプログラムが土曜日16時からの『N響演奏会』で放送され、実況中継はCプログラム第1日目のみとなります。

実況中継を基本とする現在の体制からすると、3つのプログラムのうちの2つが録音での放送となることは、後退となります。

また、録音での放送となる場合、現在と同様に解説者を配置するか否かも、聴取者にとっては大きな関心事です。

一方、放送の曜日や番組枠の分散は、新たな聴取者の獲得や各番組の活性化という観点からは好ましい取り組みとなるでしょう。

何より、毎回の公演がラジオやテレビを通して放送されるのは放送局を母体とするNHK響ならではの強みです。

それだけに、今年4月からの放送がどのようなものになるか、大いに注目されます。

<Executive Summary>
Notification of the New Airing Schedule for the NHK Symphony Orchestra's Subscription Concerts (Yusuke Suzumura)

The airing schedule for the NHK Symphony Orchestra's Subscription Concerts will be changed in April 2023. On this occasion, we examine its meaning for the listeners of the programme.

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