見出し画像

見落としがちな3つの新入社員対応

とにかく採用できない・・・

年々獣医師採用のハードルが上がってることを実感する一方で、

勤務医の先生や、動物看護師さんの

「離職」が絶えない状況も同様に実感しています。


こんにちは、北村(@PLAN-B)です。

僕がご支援させていただくことの多い領域は、
動物病院における人材にまつわる課題がほぼ全てで、

マネジメントや人材育成のご支援の流れから、
最近は特に採用に関わらせていただく機会が増えています。

採用といっても、採用広報という領域で、

いかに自院の強みを求職者に対して訴求できるか

媒体だけでなく、コミュニケーションツールであったり、
求職者との関係を長期にわたって構築することだったり、

どちらかといえば、

CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)の領域に近いご支援をさせてもらっています。

だからこそ、採用の難しさを肌感覚で実感してるわけですが、

その一方で、

時間をかけて、労力をかけて、お金をかけて、、、、

ようやく採用できた人材が簡単に離職してしまう状況があります。


僕はありがたいことに、
ご支援先の動物病院で、少なくとも毎月80人〜100人にチームマネジメントやキャリアカウンセリングを最前線で行っていますので、、

総じて、

人にまつわる課題の難易度が上がっている実情、実態に晒されています。


そんな難しい状況の中で動物病院を経営されている院長先生に

今回は新しい人材を迎え入れた際に役立つ取り組みについて、

入社した本人が心がけて欲しいこと
受け入れるスタッフが心がけてほしいこと
病院全体のマネジメントとして心がけてほしいこと

こんな内容をシェアさせていただきます。

入社した本人が心がけて欲しいこと

今回の記事の結論を先にお伝えすると、

「安心できる環境を整えること」

新しいスタッフの方が入社されたら、この整備に取り組んでいただきたいです。

ただ、どうやって安心できる環境を整備すればいいのか、

さもすると、受け入れる側ばかりが何かを尽くさないといけないように
捉えられる院長先生も少なくないんですが、

・入社した本人
・迎え入れるスタッフ
・病院全体

以上、3つに整理することができます。

特に見落とされがちな「入社した本人」に心がけてほしいことがあります。

これまで何度もお伝えしてきてますが、
価値観が異なる人がひとつの目的を果たすために集まって業をなしているのが、会社組織になります。

そう、、、
なので考え方が違うなんて当たり前なんです。

これまでも、そして今年も、

いろんなタイプ・価値観・考え方をもったスタッフさんがご支援先の病院に入社されています。

ありがちなのは、

迎え入れるスタッフさんばかりに新人への対応を求めること
優しくしよう、とか。皆で声がけしよう、とか。

ただ新人スタッフさんも相当な子がいるんですよ。

迎え入れるスタッフさんばかりが対応してたら逆に悪化するような。

そこで、入社したご本人に心がけてほしいのが、

「ごめんなさい」

のひと言を大切にすること。

そして、潔く

前を向いて次に進むこと」です。

新人スタッフさんは入ったばかりではできないことばかりですし、ミスばかりする。

要は迎え入れるスタッフさんたちの手間が時限的要素としても増えるわけです。

そんな時に、

1.ミスをして素直にごめんなさいが言えるか
2.なかなかミスを認めない、他人のせいにする

1と2、どちらの新人スタッフさんの方が気持よく指導しようと思えるか。

迎え入れるスタッフさんたちも人間ですからね。


ミスを認められない新人さんを、
プライドが高いタイプの新人さんとひとまず括らせていただきますが、

このタイプの方は、

漏れなく、この新人のタイミングで素直に謝れるトレーニングをおこっていただきたい、です。

社会人人生の中で、最初で最後の新人時代です。

どんな人でも、一番ミスや失敗をおこなってしまうタイミングです。

チャンスがたくさんあるわけです。

プライドの高いスタッフさんに苦労されている院長先生から数多くご相談をいただきます。

鉄は熱いうちに打たないと!

と、これが見落としがちで、この記事で一番伝えたいことなんですが、
後も続けますね。


一方で、謝って失敗してしまったことをウジウジと抱え続けられるのも困ってしまいます。

なので、謝ることも大切なのですが、

気持ちを切り替えて、潔く次に向き合ってもらうことも新人さんには必要です。

新人時代は、業務の難易度もハードルが低いわけですから、
たくさん失敗するのと同様に、些細なことでもたくさん成功もできる訳です。

次に向かう気持ち、

できなかったことが、できるようになった成功体験を振り返りさせながら、
育んでいただきたい

です。

受け入れるスタッフが心がけてほしいこと

これはできている病院さんが多いと思うので、詳細は割愛しようと思うんですが、

新人スタッフさんが入ると、

よく「褒めてあげよう」

こんな対応を取られる院長先生や先輩スタッフさんが多いと感じます。

確かに叱るよりも褒めて伸ばそう、ってビジネス書によく書いてありますし、なんなら子育ての育児書にも書いてありますよね。


僕も全否定するわけではなく、そのメリットを十分理解しているんですが、ただ一方で、デメリットを現場で感じる機会も少なくないんです。

先に挙げたプライドの高いようなスタッフさんの場合、

すごいね、すごいね、と煽て育ててしまうと、
それはそれで、本人を増長させてしまうケースもあり

後からの本人の活かし方についての難易度が上がる場合もあります。


また、これはなかなかクローズアップされないんですが、

褒めることで、
余計に頑張らないとと、責任感に転嫁してしまう方もいて、

そういう場合は、
本人にもっと頑張らないと、頑張らないとと追い詰めてしまうケースもあるんです。

ただでさえ、新人期間はずっと背伸びしてるような状況で、それを続けさせてしまえば、もたないですねよ。。。

なので、新人さんに対しては、

「ありがとう」

これが一番無難です。


猜疑心の強い人はむやみに褒められると、裏があるんじゃないかとも思う人もいますが、

ありがとうはそういった懸念が一番少なくて便利な言葉ですし、

何より、新人スタッフさんがおこなった行為に対してのリアクションになるので、本人の承認欲求を満たしてあげることもできます。

病院全体のマネジメントとして心がけてほしいこと


最後に、病院全体のマネジメントとしてお伝えしたいのですが、

これは昨今のマネジメントにおいて、とても重要視されている、

存在意義の演出、です。

自分がここで働いている意味、意義をマネジメント側がクローズアップしてあげることです。

これは新人スタッフさんに限らず、既存のスタッフさんに対しても言えることですが、

自分がなんのために働いているのか、

これを自分自身で見出す力が強くないな、と感じるスタッフさんが多いように思います。

できないことが多い新人時代は、

自分はチームのために貢献できていない、皆の役に立ててない、
そうやって、自分の存在意義を見出せずに落ち込んでしまいますし、

院内の業務がほとんどできるようになってきた在籍2年、3年ぐらいは、

マンネリ感が出て、刺激がなくなり、
なんのためにここで働いているんだろう、と疑問が生じて離職してしまうわけです。

スタッフさんそれぞれがなんのために働いているのか、

それ以上に、病院がなんのために存在しているのか、何に貢献できているのか、

なかなかこれといった答えが見つからないかもしれないのですが、

スタッフさんと院長先生やマネジメント層の方々が、日頃からこのような会話ができていると、スタッフさんご自身の中で考える機会が増えていくはずです。

地域のために、
地域のどんな飼い主さんや動物たちのために、
どんな役に立っているのか、また立とうとしているのか、

マネジメント側が意図的にスタッフさんそれぞれの存在意義を演出していくのはとても難易度が高いので、

院長先生ご自身に対する日頃からの問いかけも重要になっていくように感じます。


今回の記事では、

入社した本人が心がけて欲しいこと
受け入れるスタッフが心がけてほしいこと
病院全体のマネジメントとして心がけてほしいこと

こんな内容をシェアさせていただきました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?