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WHAT THE GOLF? 感想:ゴルフゲームの定義ぶっ壊れゴルフゲーム

ゴルフゲームと言えば、まず頭に浮かぶのは「みんなのゴルフ」、通称みんゴルでした。

実際にゴルフをしたことはないのですが、ルールや雰囲気はわかりますし、いつかやってみたいなあという気持ちも生まれた作品でした。

ゴルフゲームは多々あれど、しかしこの「WHAT THE GOLF?」ほど良くも悪くも振り切ったゲームはなかなか無いと思います。
ゴルフゲームの定義が壊れ、「いや、これはもうゴルフと関係ないよね?」と10回も20回も口に出してしまうようなゲーム。めちゃくちゃでした。



ゲームシステム

システムは非常に簡単で、マウスをドラッグすることでボールを打つ方向と強さを決め、指を話すことでボールを打つことが出来ます。
目的はもちろん、ホールにボールを入れること...なのですが、このゲームではホールに立っているフラッグに当てることでステージクリアとなります。

遊ぶステージは自動的に決められていくものではなく、このゲームにはマップが存在し、ボールを移動させて次に遊ぶステージを選んでいきます。

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こんな感じです。

各ステージ3段階の難易度がありますが、一番簡単なステージをクリアすれば次に進めます。ゲームクリアには全ステージのクリアが必要で、ステージ数は数えていないですが200ステージ以上あると先ほどのNintendoの動画で紹介されていたのでボリュームは十分。全難易度をコンプリートしようとすれば通常クリアする場合の3倍の時間がかかるため、かなりじっくり楽しめると思います。



とにかくハチャメチャなステージ

序盤から、ゴルフの定義を崩すようなステージばかり。
開発者がゴルフ嫌いと話しているだけあり、躊躇ない崩しっぷりが逆に気持ち良いですね。


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普通にボールを打つゴルフコースはほとんどなし。


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ボールかと思ったら人が飛んで行ったり。
(この場合この人を旗に当てたらクリアです)


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家を転がしていったり。

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上手いこと言っちゃってる


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普通にボールを打てるものの...

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グリーンごと移動する意地悪コースもあったり。


さらには、変化する要素はそれだけでは無く...。

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2Dになったり。


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宇宙に行ったり(このステージではボールの軌道が惑星の重力に影響されます)


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重量挙げのバーベルになったり(?)


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FPS視点になったりします。

これだけ視点やステージの条件が変化しても、すんなりプレイできるのはやはり単純な操作方法ならでは。引っ張って、離す、という簡単な操作だからこそ、何をすればいいかすぐに理解できるのはゴルフゲームの強みだと思いました。


数多のオマージュ

色々なゲームからのオマージュと感じられるステージが多くあり、そういった部分からも楽しめる作品でした。

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これはアンダーテールっぽいし...。


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明らかに有名アクションゲームですね。


驚いたのはインディーゲームのオマージュもあったこと。しかも結構質がいいオマージュっぷり。

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とにかく、多くのゲームを彷彿とさせ、しかもそれをゲームプレイに落とし込んでいるのは、ハチャメチャなこのゲームだからこその魅力であったと思います。

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ダンボールになって監視カメラの目も欺きます。


感想

本当に、なんのナビゲーションも無く、簡単にゲームプレイに馴染めるので、ゲームスタートに躓くことはありませんでした。
いわゆる「初見殺し」のようなステージも多いですが、あくまで死ぬのは初見だけなので、その後はスイスイ進めていたと思います。

一方で、操作方法が単純かつ豊富なバリエーションのステージのため、いくつかのステージではそのバリエーションを増やすためかほぼ運試しのような運要素を感じる部分もあり、そこはストレスを感じました。

また、ゴルフゲームは通常スピードや反射神経を要求されませんが、ことこのゲームに関してはそれらが必要な場面もあったため、人によっては断念する可能性もあるなと思いました。騙しがメインのステージもあったため、気づかないとクリアできないのは純粋にストレスであり、単純な操作方法だからこそのプレイヤーへの誘導が少なかったのは惜しいところでした。ゲームスタートには躓かなかったものの、ルールがちょっとアレンジされてしまうと、文字情報がほとんどない分詰まりやすかったと思います。

なおかつ、ゲームシステム上、苦手なステージを避けて先に進むことは出来なかったのが痛いところだなあと感じました。どんなステージでも攻略しないといけないですし、それが純粋なゴルフゲームのスキル向上によるものではない(アクションテクニックやスピードを求められる)ところが、新鮮さと諦めやすさの諸刃の剣になっていたと思います。

ゴルフゲームは冒頭に述べたみんゴルを始め、様々な媒体で多くのゲームが生まれています。みんゴルを、現実のゲームに即した正統派ゴルフゲームと定義するならば、これはかなり亜流、異端なゲームでしょう。

しかし異端なゲームにも名作は生まれています。 Nintendo Switchにて販売された「Golf Story」は、ゴルフをテーマにし、18ホールを回ることもありますが、一方でコース外どこでもボールを打てたり、クエストにはゴルフとは関係ないものもある、ゴルフというスポーツのシステムを取り入れた"ゴルフRPG"でした。ボリュームも十分で、完成度の高い名作と言っていい作品です。



Golf Storyに比べると、このゲームは限りなくインパクトに重点を置いたものでありました。ステージ開始時、およびその予想外のステージ内容、オマージュなどに思わず笑わされる作品でした。
しかしその分、ステージの当たり外れが大きいのも事実。インパクト重視だからこそ、プレイヤーに経験として積みあがっていく面白さと、いう面では薄かったと思います。新鮮さ、インパクトでの魅力と、積みあがる経験での達成感。どちらが好きかは人それぞれですが、そのあたりで好みは分かれるのかなと思います。

完全に一発ギャグを次々と魅せられているようなインパクトの大きいゴルフゲームですが、逆にそれが唯一無二の存在となっています。
笑いながら遊べるうえ、ボリュームもあるので、カジュアルに遊びたいときにとても向いているゲームだと思います。いくつかのステージを紹介しましたが、まだまだ紹介していないステージが山ほどあるので、ぜひラウンドしてみてほしいです。

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