ユーシャン

神戸出身。1998年生まれ。

ユーシャン

神戸出身。1998年生まれ。

最近の記事

史上最長の春休み

最後に学校に行ったのは1月30日。午前中にテストだけ受けに自転車を飛ばすと45分後にはまた自転車に跨っていた。途中でラーメン屋に立ち寄り、ニンニククラッシャーでニンニクを1片潰して学期末の解放感を味わっていた。 ニンニクは1日に生なら1片加熱しても3片までに押さえた方が良いらしい。ニンニククラッシャー?ガーリッククラッシャー?ニンニク絞り器? 2月上旬はまず1日にTOHOシネマズ新宿でナイブズアウト、5日に新文芸坐で見えない目撃者とアルキメデスの大戦、6日に早稲田松竹でア

    • サタンタンゴは水風呂

      サタンタンゴを経験した。なんせ7時間18分もある映画だ。もちろん興味があって3900円も払ってチケットを買ったわけだが、全編約150カットという驚異的な長回しとの対峙は少し怖く、全然魅力を理解できないかもしれないとの不安が大きかった。サタンタンゴを見た側の人間になれる、ぐらいでもいいかなという低めのモチベーションでいざ鑑賞したのだが、これは! めちゃくちゃ面白い!!作品中に漂う死の気配、秋雨の匂い、葉が落ちた木々。 経済的に行き詰まったハンガリーの田舎町の壊れた人間関係

      • 2019映画ランキング(トップ10)

        10位 ブランク・クランズマン 黒人警察官とユダヤ人警察官のコンビがKKKにおとり捜査をする映画。サスペンスフルな映画のバランスを崩してまで最後に強めの主張をするスパイクリー監督のこれが映画だ!という姿勢がかっこいい。憎たらしい白人おじさんを演じさせたら右に出るものはいないポール・ウォルター・ハウザーがまたま憎たらしい。 9位 ハッピーデスデイ 大学のマスコットキャラのお面を被った人に殺されハッと目が覚めまた同じ1日に。犯人を知ろうとするも何度も死んで同じ日の朝に戻って

        • 2019映画ランキング(30位〜11位)

          30位 ファーストマン1960年代に宇宙に行くという狂気がよくわかる、事故の描写やネジがガタガタ動くシャトルの描写。アームストロングは妻を蔑ろにするも、最後はチャゼルらしく夫婦のカットバックで2人にしかわからない想いがあるように写すのずるい。70mmで撮影した月面の映像の臨場感が素晴らしい。 29位 キャプテンマーベル 二転三転する展開が明らかにするのは、彼女はいつも立ち上がってきた!という事実。こういう女性ヒーロー映画なんでなかったんだろうね。ワンダーウーマンとはまた

        史上最長の春休み

          2019映画ベスト50(50位〜31位)

          50位 オーヴァーロードいつ死んでもおかしくない戦場に降り立ち砲弾を掻い潜る冒頭のシークエンスが最高。この轟音を味わうために映画館で見るべき。ナチスの研究施設のドイツ感満載の薄暗い地下の美術もすごい良くて戦争ものとして本格的だけど、どんどん見たことのない展開に。上質なB級映画。 49位 ガーンジー島の読書会の秘密恋愛描写がありがちすぎて少々退屈だけど、戦時中のわずかな楽しみの描き方は暖かいし、イギリスの離島らしい色彩感のない田舎感や料理の美味しくなさに一人降り立つリリー

          2019映画ベスト50(50位〜31位)

          僕も小沢健二も東京にいる

          1998年生まれの僕が小沢健二を知ったのは高校生の頃だった。 文化の変遷やサブカルチャーに関心のあった僕は戦後以降の文化的ムーブメントをいろいろ調べ、曲を聴いたり小説を読んだり映画を見たりしていた。 ビートニク、太陽族、ヌーヴェルヴァーグ、新宿騒乱、ウッドストック、スターウォーズ、YMO、竹の子族、ブレードランナー、中森明菜、……etc 極私的でめんどくさいサブカルチャー感を携えながら“渋谷系”という言葉を知った僕は“今夜はブギー・バック”だけは知ってるぞ、とか思いながらどう

          僕も小沢健二も東京にいる