冬の隅っこ
雨が降るたびに寒くなりある日冬が到来した。冬はカモミールの香りがして私は小さな咳を溢した。点線で繋がれた曇り空をなぞると、綻びからすぐにでも夜空が出てきそうだ。呪ったり呪われたりしながら少女達は走って行く。そうしていくつもの血液が枯れて行き君は生きて行くだろう。
生きることは恐ろしい孤独から孤独へ吸い込まれて行くようだ。水槽にいる生物を根こそぎ食べてしまっても空腹は治らない。君は怒りながら生きて行く。恐怖から怒っているけれど何処にも着地したくない。低空飛行で世界を爆撃して何もかもを平らにしたいのだ。そして、平静で眺めている私を君はとても憎んでいるからこの詩を冬に隅っこに置いておこう。
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