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「くらしごとツアー」に参加して考える、自分ごとの”まちづくり”

北海道上川郡下川町ーーー


札幌からバスで3時間半、そこからさらに車で30分。旭川よりもさらに北にある人口3000人あまりの町。1月19日〜21日の3日間、そこで行われた「くらしごとツアー」に参加してきた。

3日間のツアーが終わった今だから言えるけど、向かうバスの中で、「縁もゆかりもない場所だし、一時的に感情が高ぶるだけで終わるかも……」とか、そんなことを考えてた。過去にも合宿などで、気分が高まったけど、終わってみれば結果的に何も解決していなかった、なんてことがあったから。だから今後の自分を考えるヒントさえ得ることができればそれで良い、と。

もっとも、そんな考えは良い意味ですぐに覆されてしまったのだが。


1つのイベントが僕と下川町を引き合わせた

事の発端は何気なくフォローしていた方の1件のツイート。こんなイベントの告知だった。

元々「まちづくり」や「移住」といったトピックに興味を持っていたけど、この頃はまちづくりに対してどんな風に関わっていくべきなのか分からず、悶々とした日々を過ごしていた。すっかり自信を失ってこういうイベントの参加もためらっていた時期だったが、この時はなんとなく「どこでもいいから少しでも興味があるなら現地の人の話を聞くべきだ」と思ったので、ひとまず参加してみることに。

実際に参加してみると、下川町から来ていた3人のゲストの話にすぐに心を奪われた。久々に必死にメモを取った。

特に印象的だったのは、ゲストの1人でフルーツトマト農家の及川さんの言葉。

下川に来てくださる方って「何かしたいな」とか思いを持って来てくれる方が多いんですよね。そういうひとたちに対して、応援しない理由はないっていうか。受け入れない理由がない。
僕らも熱量を持ってやっているから、シンパシーを感じて自然と「何かあったら協力するよ」って言いたくなる。

自分自身、まちづくりに関心を持っていたとはいえ、地域おこし協力隊の話などで地域に移住して受け入れられないケースも多いと聞いていたからか、驚いた。街全体でそんな外様を寛容に受け入れてくれるのか。と同時に興味も湧いた。人口3000人余りの街の一体何が想いを持った人を惹きつけるのだろうか。確かめてみたくなった。

そんな風に思っていたら、何やら「くらしごとツアー」と称して下川町に行けると、イベントの最後に告知が。イベントに参加した希望者には事前に連絡をくれるらしい。参加費無料にも背中を押され、これは行くしかないとツアーにも参加してみることに。

そして当日を迎える。


で、実際に足を運んでみた

とはいえ、集合場所であるJR名寄駅まで、冒頭のようなことも脳裏によぎったりもして、到着まではずっと心が揺れ動いていた。

下川町に着いてまず驚いたのは、市街地が随分コンパクトにまとめられているな、ということ。飲食店やスーパーなどが、徒歩で行ける距離に固められていて、意外と移動が楽だった。ある意味東京よりも移動が楽ちんだわ。

(ちなみに、下川町はレジェンド・葛西紀明選手をはじめ多くのスキージャンパーを輩出しており、町営のスキー場にはジャンプ台の設備も整えられているのだそう。さらに町民は無料で入れるそうで、スキー好きにはなんともうらやましい限り・・・。)

いざプログラムが始まると、役場の方に下川町の概要や取り組みについてお話を伺ったり、Iターンで下川町に移り住んだNPOの方や先述のイベントにも登壇していた3人が取り組んでいる86プロジェクトのお話も伺ったりした。また、一の橋という集落にあるバイオマスエネルギーを利用したボイラー施設も訪問させてもらった。


これらで見聞きしたことを簡潔にまとめると、

・下川町は町の約9割を占める森林を活かした循環型の森林経営を行っており、いわば町の柱であること。

・廃棄物ゼロの木材加工(ゼロ・エミッション)

・下川町の人材バンク(求人)がある

・持続可能を念頭に置いた市街地・集落づくり

・鉱山閉山、少子高齢化など下川町の現状に対する町の有志の強い危機意識から、数々のプロジェクトが世代を超えて生まれた

・「やってて楽しい」と「仲間づくり」が重要

・移住者も良い意味で「定住」に期待されていない


このほかにも、良いことも悪いこともみなさん赤裸々に話してくださった。一見、田舎にいながら先進的な取り組みも行っているところに目が行きがちだけど、壁にぶつかりながらも現状や課題にしっかりと向き合っているということが、ひしひしと伝わってきた。もちろん他がそうじゃないってことではないんだけど。でも良いな、こういうの。激アツだろ。


ちなみに話を聞く以外にも、アクティビティの時間がちょくちょく組み込まれていて、

下川町の冬の風物詩・アイスキャンドルやスキーシューウォークの体験ができて、結構はしゃいだ。来月にはアイスキャンドルのお祭りがあるらしく、その準備も進めているそう。

(ツアーのスケジュールや概要については、同じくツアー参加者のおかぴーさんがすでにまとめてくださってました。下川のことが気になるという方はこちら


ツアーに参加して考えたことと今後について

3日間しかいられなかったから、すべてを感じとれたわけではないけど、それでも、人口3000人余りのこの町で、熱い想いをもった人々の、町のために取り組んでいる熱量がすごく好きになった。(あと名刺をいただいた時に下川町の特徴を活かした木の名刺が出てきて感動・・・!)

さすがに移住は即決できなかったけど、この町に関わり続けることでこれからも自分なりの「まちづくり」への関わり方を考えていければと思う(というか気がついたら半年後にまた来ることを約束してた)。移住っていうと、永住がわりと頭をよぎったりするんだけど、そこを気にしすぎる必要はないってことがわかったのは大きかった。この3日間で”自分ごと”として向き合ってみたことで、なんとなく進むべき方向がうっすらだけど見えた気がする。

そして今後の進路について。一時は内定辞退も考えたけど、ツアーを通して考えてみて、ひとまず会社に入ってもまれることにした。企画や調査・分析といったことに関心があったけど、物流系のシステムを扱う会社でまずはエンジニアとしてキャリアを積んで、そのあとのことはまた考えようと。仕事の他にも、まちづくりに関する分野にしばらく関わり続けていくつもりなので、良い話があったらください。笑

なので、卒業までは(卒業後もか)プログラミングに当面力をいれる予定。あとは英語と中国語の勉強をちょっとサボり気味だから、教室か何か通おうかなあ。


今年の所信表明とか、その他のことはまた別の機会に(遅すぎか)

語彙力なさすぎて笑う。







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