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戦わずに勝つってカッコイイ
「勝てないな」と気づいたのは、たしか小学5年生のとき。
好きな男の子ができたり、「一番かわいいのはだれか」とか気になりだして、周りの目に敏感になるお年頃。
顔が整っているわけでもなく、スタイルがいいわけでもない。できそこないでもないけど頭がいいわけでもない。運動神経は…聞かないでください(泣)。
そんなわたしがほかの女の子と同じことをやっていて、勝てるわけないじゃないですか。
で、決めたのが戦わないこと。
ほかの女の子がうじゃうじゃいる「スタイル」とか「学力」とか「運動神経」という土俵に立った時点で負け確定。違う土俵を選べば戦わずして勝てるんじゃないかって思ったんです。
土俵は好き嫌いで選ぶ
「土俵」は好き嫌いで選ぶのがいちばんだと思ってます。
これまでピアノ、水泳、ロリータファッション、お菓子づくり、だれよりも長時間働く…いろいろやってきましたが、好きじゃないと楽しくないんですよね。そして単純に続かない。
で、これって会社も同じだと思うんです。
リスクヘッジとかなんとかいっていろんな事業に手を出したり、その時々で流行っていることをやるっていうのは、けっきょく続かない。好きこそものの上手なれといわれるように、得意なことのほうが上手くいきやすい。
でも、それだけじゃないんです。というわけで。好き嫌いで選ぶのがいい理由を書いてみたいと思います。
1.被らない
好き=得意、強みをとことん突き詰めていくと、人と被ることがどんどん少なくなっていく気がします。
たとえば、
ポケモンが好き→イーブイが好き→進化させないほうが好き
という人もいれば、
ポケモンが好き→イーブイが好き→サンダーズが好き
という人もいる。そもそもイーブイじゃなくてピカチュウが好きという人もいる。さらにいえばサンダースの性格が好きな人もいるし戦い方が好きな人もいます。
会社の事業に当てはめてみると、
人材紹介が得意→第二新卒向けが得意→未経験からエンジニアを目指す人が得意→学歴がない人をマッチングするのが得意
という感じで、これ以上できない!っていうくらい突き詰めて(細分化して)いくと自社の強みを活かせる「土俵」を見つけられる気がします。
2.競争しなくていい
すでにある商品やサービスは売れることがわかっているので事業としては始めやすいです。ですが「機能」とか「価格」という競争の激しい土俵で戦うはめになります。他社と同じようなスペックのノートパソコンを安く売るといった感じのことですね。
この土俵は比較がしやすく、つねに競争にさらされています。
一方、好き嫌いで見つけた土俵にはそもそも競争相手がいません。ほかにも無数の土俵がありますが、そこを気にする必要もありません。濃厚で高カロリーなアイスクリームで勝負すると決めたのなら、カロリーオフのアイスクリームは気にしなくていいんです。高カロリーのアイスクリームが好きな人向けに商品をつくればいいし、マーケティングや広告戦略を考えればいい。
つまり、ムダな努力やコストをかけなくていいというわけです。
3.対立が生まれにくい
好きか嫌いかという判断軸は、対立が生まれにくいです。
…とはいったもののわかりづらいので、比較のためにほかの判断軸について見てみたいと思います。
正しいか正しくないか
ものごとを善悪で判断します。正しいか間違ってるか、良いか悪いかとも言い換えられます。正しい=優れていると考えるため、みんなが「自分が正しい」と主張します。
役に立つか役に立たないか
必要性で判断します。役に立つことが正義=優れているという思考なので、無駄なことを認めず、見下します。
するべきかどうか
「大人なんだから〜すべき」「快眠したいならやるべき5つのこと」など、義務感や成功法則に従って動きます。自分の判断軸をもたず、優勢だと思う方に従います。
この3つに共通するのが、優劣をつけようとしていることです。「どちらが優れているか」「どちらが上か」が基準になるので、どうしたって対立が生まれてしまいます。
これに対して好きか嫌いかという判断軸は、対立が生まれません。「わたしは天丼が好き」「オレはカツ丼が好き」この状態で対立なんて生まれようがないですよね?
天丼好きはカツ丼を食べないかもしれないですが「カツ丼が好きな人だっているよね」と理解はできます。あるのは「違い」だけで「優劣」はありません。
好きな食べものや趣味ならこうやって違いを認めあえるのに、ほかのことになるとできなくなっちゃうのはなぜなんでしょうね。
洋服のたたみ方、書類の整理の仕方、仕事の進め方…違ってて当然なのに、みんなが「自分が正しい」と主張して、自分と違う人たちを「間違っている」と糾弾する。なんだかおかしい世の中ですよね。
好きか嫌いかで選ぶのがいい理由のまとめ
脱線しすぎちゃったので話をもとに戻すと。
好きなこと、得意なことで土俵を選べば、他人と被らず競争相手もいない。だから余計なコストをかける必要がなく、ますます好きなこと、得意なことに力を注ぐことができる。対立することなくみんなが「いいね!」と認めあえる。
だれとも戦わずに勝てて、世界平和も実現できる。そんなことを目指していけたらいいなあというお話でした。
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