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季語・麻暖簾:俳句幼稚園


背伸びする幼子のゆび夏暖簾
麻暖簾馴染みの顔の出迎へり

せのびするおさなごのゆびなつのれん
あさのれんなじみのかおのでむかへり

暖簾・のれん、夏らしくパリッとした麻の生地。こんなところにも季節感
1句目は実体験。実家で暖簾がキッチンと居間の間にかけてあって、息子が歩き始めた頃から歩みが確かになるような時期まで一生懸命に手を伸ばしてヒラヒラに触れようとしていて可愛らしかった。その少し前までは、抱っこやおんぶで触れて喜んでいたので。定点観測的に爺婆も応援してくれたりした、懐かしい想い出。
2句目は多分類想。生簀とか水槽で泳ぐ魚などをイメージしたけれど、どれも季重なりスレスレなので。「こんちは」なのか「こんばんは」なのかお店に入ると店主とか馴染み客とか、若しくは待ち合わせしてる相手とか入り口の方を見てくれる感じを詠んだつもり。