ありがとう油壺マリンパーク
皆さんは油壺マリンパークをご存知でしょうか?
神奈川県にある水族館でプロジェクションマッピングやライトアップを使った今の水族館とは違い、どちらかといえば博物館みたいな雰囲気の水族館。
そんな油壺マリンパークは今年の9月をもって閉館する。
小さい頃、油壺マリンパークのマンボウの展示物のまえでとった写真では私はまだベビーカーにのっていた。
その後魚が大好きになり図書館でかりた魚図鑑を眺めたり近所の池の魚の餌やりをしたり、魚好きなまま大きくなって、大学では魚類専攻だった。
油壺マリンパークに足繁く通ったかといえばそんなことはない。記憶にないころに行ったきりで、アクセスや展示形態から同じ神奈川ならシーパラダイスや江ノ島水族館、ちょっと移動して都内の水族館に行くことが多かった。
家族は別に生き物にそこまで興味がない。
そんな中、父が「油壺マリンパーク閉館する前に行きたい」と、勿論私も見たいので父と2人水族館に向かう。
父から水族館に誘われるなんてとても珍しいことだったので話を聞いてみると、父が子供の頃は家族旅行だったり誕生日を祝ったり、クリスマスをやるような家じゃなかったけど、夏に一回油壺マリンパークに家族で行ったことがあって、それがすごく嬉しかったと、なくなる前にもう一度行きたいと思ったらしい。
到着したらショーの時間までは思い思いにすごす。
魚好きな私は長期飼育されているチョウザメや他であまり飼育されていないサメに釘付け、父は昔と変わらない館内の様子を楽しんだみたいだった。
そして一大イベントイルカショーへ!
完全屋内のスタジアムは劇場のように幕があり、幕が上がるとイルカやアシカを主軸とした時代劇風のショーが始まる。
閉館に向けた挨拶や、秋にやろうと思って練習していた技をせっかくなので見てほしいと言われた時は涙が出そうになった。
油壺マリンパークで活躍するイルカは国内でもトップクラスの長寿個体。マリンパーク開館時から愛されているイルカ達らしい。
ということは、父が子供の時に連れられてみたイルカショーに出ていた子達を父は今度は子供を連れてくる側になってもう一回見ているという訳だ。
そして魚のショーは私が幼稚園時代に図書館で借りていた魚図鑑のうしろにあった魚の習性を紹介していた際の写真をとっていた場所だった。
今の水族館と比べると決して華やかな水族館ではない。
ただ、大きく育った魚達や長生きするイルカ達、魚のことを色々な角度から伝える展示は今の水族館ではあまり見られないように思う。
本当に長い間お疲れ様でしたという気持ちと、海との接点であり続けてくれたことへの感謝、そしてどうか飼育されている生き物達がまた大切にされどこかの水族館で育っていくことを切に願っています。
本当に長い間お疲れ様でした。
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