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スポーツのクリエイティブ教育、「ユニ育」はじまります。

こんにちは、世界ゆるスポーツ協会代表の澤田です。日々、スポーツが苦手でも、障害があっても楽しめる「ゆるスポーツ」をつくっています。これまで仲間たちと90以上の競技を開発してきました。

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ただし、僕ら協会メンバーだけでスポーツをつくっているわけではありません。最近では、みなさまに「スポーツ発明」していただく場も増えてきました。

例えば「ハンぎょボール」というゆるスポーツ。協会でサポートをしながら、富山県氷見市のみなさまに考えていただきました。地元名産のブリと、人気のハンドボールをかけあわせたユニークなスポーツです。

ハンぎょボール

そんな中、最近増えてきているのが、「授業の一貫として、生徒たちにスポーツをつくってもらうこと」です。小学生やときには大学生を対象とし、北海道から九州まで、これまであらゆる場で、「スポーツをつくる授業」を行なってきました。

その中で気づいたことがあります。それは、スポーツをつくることによって、生徒一人ひとりの「ユニークネス」、つまり独自性や特徴が開放されていくということです。

僕は体育が苦手でした。いえ、大嫌いでした。なぜなら運動神経ゼロだったからです。体育の授業とは僕にとって、いわばスポーツが得意な人に合わせてつくられた服を、自分の体型に合わせて無理やり着るような感覚。パッツパツです。そう、体育のペースに飲み込まれ、僕はその中でまったくといっていいほど自分を出せていなかったんです。

ところが、スポーツをつくる授業では違います。個が溢れます。「らしさ」が爆発します

詳しくはこの「ユニ育」マガジンですべて公開していきますが、「スポーツをつくる授業」にはいくつかやり方があります。

例えば、「自分が世界チャンピオンになれるスポーツをつくろう」というユニ育。そのために、まずは生徒それぞれが自分自身と対話する時間を設けます。「今までスポーツに活きなかったた自分の強みってなんだろう」「自分が夢中になるものとスポーツをかけあわせたらどうなるだろう」。いわばSWOT分析を自分に対して行いながら、そこで得た情報をもとにクリエーティブシンキングしていくのです。

すると、もう「このスポーツはこの人からしか出てこない」ようなものが溢れ出ます。「このスポーツは、考えてくれた子の分身そのものだ!」と思うこともあります。

これは、僕が経験してきた体育とはまったく違うアプローチです。和ではなく個を重んじ、ルールを守ることではなくルールをつくることを推奨します。

このように、「スポーツをつくる授業」を5年ほど続けてきたのですが、実は全国に同じような取り組みをしている学校や先生方がいらっしゃることを知りました。そして、2019年の秋から、定期的に集まって意見交換するようになりました。

少しずつアプローチは違いますが、生徒をルールで縛るのではなく、生徒自身が自分最適なルールをつくる、という大方針は共通していました。そこで、みんなで決めました。この授業を「ユニ育」と名づけようと。そして、本日1月21日「ユニ育委員会」が発足しました。

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今まで点在していた「ユニ育」の経験や知見を集約し、みんなで共有し、クリエイティブな教育の在り方を今日から実践していこう、という志のもと立ち上がったプロジェクトです。

まずは「体育」に特化したユニ育を進めながらも、徐々に「教育」全体にこのスタイルを浸透させていきたいと考えています。

ユニ育の概念自体、まだ誕生したばかりでその輪郭は明確ではありません。しかしユニ育委員会で対話を進める中で、いくつも重要なキーワードが出てきました。

【ユニ育における優先度】
和<個
ヒエラルキー<スーパーフラット
意味の固定<意味の流動
フォロワー<プレイヤー
スポーツマンシップ<シチズンシップ

今後の、ユニ育委員会の活動をご紹介します。それぞれのメンバーが、現場でユニ育を実践するのはもちろんのこと、

①:こちらの「ユニ育」マガジンで、委員会メンバーによるリレー連載を行います。

②:「ユニ育」のロゴを公開しますので、自由に活用ください。

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https://www.dropbox.com/sh/ifr3l8osgak7rum/AAAPDNRUG2jfpt7szg0qlJmba?dl=0
※4パターンありますので、好きなロゴを活用ください
※あまりにユニ育理念から離れている活用・活動に関しては、委員会より指摘させて頂く可能性もございます。あらかじめご了承ください

③:「ユニ育マガジン」の内容を参考に、ぜひ皆様も授業などで「ユニ育」を実践してみてください。また、実践内容を世界ゆるスポーツ協会まで教えてください。内容によってはマガジンで紹介させていただいたり、ユニ育委員会にもジョインしていただくことがあります。
連絡先:uniiku@yurusports.com
※件名に「ユニ育実践しました」と記してください

本日(1/21)19:30~21:00には、「第2回未来の体育共創サミット」というオンラインイベントにて、委員会メンバーが登壇します。タイトルは「ユニ育という、スポーツクリエイティブ教育のすすめ」。お時間がありましたら、是非遊びにいらしてください。
●チケット販売ページ:
https://fpe2021summit.peatix.com

ビジネスの世界に目を向けてみると、自らルールをつくることができるクリエイターの活躍の場が増えています。AI技術をはじめとした革新により、多くの仕事が機械化・省人化する中で、この流れは加速するでしょう。だからこそ、「スポーツをつくる」というユニ育を通して、これからの時代をリードしていく人を後押ししていきたいと考えています。まだ産声をあげたばかりの「ユニ育」ですが、どうぞよろしくお願いします。

世界ゆるスポーツ協会代表 澤田智洋



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