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ファストフードは悪なのか?

中学時代の部活動の大会の帰り。
大所帯だった同学年全員で
ファストフードのお店の2階を占拠。

誰も彼もがポテトを食べてて、
時にうるさすぎて、お店からクレームを受けて…
ただ楽しくて、バカな時間を過ごしたあの場所。

あれから随分時が立って
母になった私は
ファストフードを徹底的に避けた。

生まれた息子たちは食物アレルギーとアトピーがひどく
いろんな本を読み漁って、食や身体について勉強した。
次男を出産後は、私自身の体の不調もあって、
さらに家族の生活を整えるべく、
「ファストフードは子どもには絶対に与えまい!」と
ますます食に厳しく子育てを始めた。

長男が乳・小麦・卵がダメだったので、
それこそファストフードを食べることは叶わず
「食べさせなくて済む」と安堵しつつ
どこへ行くのもお弁当持参の日々だった。

うちはファストフードを食べることはないなと思っていた矢先、
どうしてもファストフードを譲らない人物が現れた。
それは、次男(笑)

初めて、子ども向けのセットを食べた兄弟の嬉しそうな顔が忘れられない。
大好きな鉄道のおまけに目を輝かせ、
ハンバーガーは無理でも
ナゲットやフライドポテトなら
なんとか食べられるようになったふたりは大喜びだった。

とはいえ、なんとなく複雑な心境だった。
「ファストフード、身体に悪いやん?
ほんまに食べさせていいの?」

どちらかというと、白黒つけたがった私は
あんなに拒否してたファストフードを食べさせて
「あんた、(母として)どうなんよ?」と、揺れたのだ(笑)

しかし、そんな母は
ファストフードの恐るべし力を知ることになる。

あのセットが頼めるなら、息子たちは母の言うことも聞くし
買い物をしたことがなかった彼らが自分たちでセットを買いに行くことだってできたし、ファストフードと共にお留守番ーとなれば大喜びで楽しい時間を過ごせたのだ。

少しずつファストフードに対するイメージが書き換わってきた頃だった。

この投稿から1年。
今もときどき、6時台の朝をファストフードのお店で過ごしている。
(1年前の投稿では、バッチリ名前が出てますけども…)
そんなに朝早く開いているお店は、うちの周りにはないし、
リーズナブルな価格でコーヒーが飲めるお店でもある。

相変わらず、朝のお店は静か。
BGMもいい感じで、少し本を読んで帰ってくる。

3年前ほどまではいろんなことに対して
もっとファイティングポーズをとっていたように思う。
それこそ「白」か「黒」かの世界。

「Aでもいいし、Bでもいい」みたいな世界は
自分のポリシーがなくなるみたいで
そんなんおかしくない?って思ってた。

色々溶けたなぁって思う。

未だに子どもたちに頻繁にファストフードを食べさせたいとは
やっぱり思わないし、私もそれほど食べたいとも思わない。

それでも、いつも笑顔でコーヒーを渡してくれる店員さんは
「マジ!神!」って思うし、
ただ静かに流れているBGMに耳を傾けている時間は至福。


その一瞬が満たされる選択ができるようになったーということかもしれないし、それでいいよねーっていう話。

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