見出し画像

【不妊治療記録vol.22】(画像あり)初めての自己注射

 31歳から妊活を始めた私と夫(35)。生理は超順調、生理痛も一切なし、婦人科検診も毎年クリア。そして夫の海外転勤、半年不発だったタイミング法。最初は私が不妊なわけがない!と思っていたけど実は”妊娠しない側”だった私たちの不妊治療記録。

恐怖の自己注射講座

 診察を終えて、看護師に呼ばれて別室へ。机に置かれていたのは謎の箱。

看護師「お薬と注射の説明しますね。まずこちらお注射のゴナール、あと錠剤のクロミッドです」
「ちゅ、注射…」

 不妊治療といえば自己注射というイメージがあったが、いざ注射と言われるとちょっと怖くなる。私は採血やワクチンですら針を見ないで今まで生きてきたのだ。

看護師「この注射、ペンタイプになってるので簡単にできます。」

 目の前箱から、看護師がペンのようなものを取り出す。

 ちなみにこのゴナールというのは卵巣を刺激するホルモン剤で、これを打つことで卵巣にある卵子を育てる。打つ量が多いほど高刺激で卵子を得やすくなるらしい。(その分お腹が張って痛くなったり、卵子が取れすぎると激痛になったりと副作用はある。あと高い!!!)

処方されたゴナールF

看護師「それで、ゆるりさん今日から注射なので、ここで1回目は一緒にやりましょう」
「えっ!?今から!?」
看護師「はい。やり方を教えるので、一緒に一回打ってみて、明日からはご自宅で打ってください」

 いきなり今から自分で自己注射をするとは思ってもいなかったが、確かに一人で家に放り出されて注射しろと言われるよりはいい。
 看護師からまずはキャップを開け、そこに付属の針を刺して、投与量のメモリに合わせるように言われ、言われるがままにやるがこれは家で一人でやった時に絶対わからなくなるやつだと思った。

看護師「ちゃんと写真付きの説明書ありますからね、家でもこれ読んだら思い出せるから」

 私の心の声が聞こえたのか、看護師から優しいフォローが入る。

看護師「さあ、準備できたので、お腹に注射してください。これは90度で刺して大丈夫です。」

 90度で大丈夫と言われても、刺せないのだ。お腹丸出しのまま呆然とする。部屋に沈黙が流れる。

「すみません、怖いです。」
看護師「そうねえ、最初は怖いわよね」

 自分のお腹を左手でつまみながら、右手に持った注射が刺せない。夫と看護師からの視線が辛い。このままだと先に進めない…意を決して一気に刺した。
 ゴナールは針が短いので、全て刺しても構わないようで、思い切り一気に刺した。ビビりまくっていた私だが、痛みは呆気ないくらいなかった

看護師「よく刺せました!このまま押してお薬入れてくださいね」

 刺したことに満足していたが、薬を注入しないといけない。右手で持ってそのまま注射器を押すということが難しい。しかも刺すときは全く痛くなかったのに、薬を入れているときは予防注射のようにジンジン染みた。
 自己注射なんてと恐れていたが、意外と一回注射すればいけそうな気がした。

毎日決まった時間での自己注射

 それから次の診察日まで、毎日自己注射をした。なるべく毎日決まった時間にすることで、打ち忘れ防止になって良かった。(病院からは大体の時間帯が固定できればいいということだった)
 自己注射は一回病院で体験したものの、家で自分でやるとなるとまた少し恐怖が出てくる。できれば夫に打って欲しかったが「俺先端恐怖症だからさ」と頼りない言い訳をしていたので頼むのはやめることにした。
 ゴナールで泣き言を言っていた私は、次回地獄を見ることになる。

ゴナールの先端。針は髪の毛くらい細く、短い。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?