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【不妊治療記録vol.10】AMHの結果

27歳で結婚後、海外赴任、結婚式などイベントが一通り終わった31歳から妊活を始めた私と夫(35)。生理は超順調、生理痛も一切なし、婦人科検診も毎年クリア。私が不妊なわけがない!と思っていたけど実は”妊娠しない側”だった私たちの不妊治療記録。

 FT手術レポの移る前に、少し”AMH”についての話をしたいと思う。

AMHってなに?

 不妊治療をするまで聞いたことのなかった”AMH”という言葉。AMHはアンチミューラリアンホルモンの略称で、発育過程の卵胞から分泌されるホルモンのこと。血液検査で調べることができる。
 不妊治療ではなんといってもこのAMHが治療の方針を左右するといっても過言ではないくらい大事なホルモンである。

卵子の数は決まっている

 女性は排卵日までに卵胞と子宮内膜が育ち、排卵日になるとその卵胞が排出、内膜が剥がれ落ちるため生理が発生する。この卵巣の中にある卵子の数は、すでに胎児の頃から決まっているのだ。つまり、私たち女性の卵子は生まれた時から減り続けている。その減り具合が人よって違うため、AMHを測って残っている卵子の数を調べることができるのだ。

卵子の数が少ないと何が起こる?

 残っている卵子の数が少ないということは、閉経が迫っているということ。閉経すればもちろん生理が起こらないので、卵子も生み出されない。不妊治療というのはこの卵子がないとどうしようもないので、不妊治療の専門クリニックでは必ずAMHを最初に測る。

年齢と卵子の関係

 よく誤解されるのが、”若いからAMHは高い”という考え方。もちろん年齢別の平均はあるのだが、AMHほど個人差の多いものはない。20代でもAMHの値が低い人もいれば、40代でもAMHの値が高い人もいる。しかもAMHは高すぎると今度は”PCOS(多嚢胞生卵巣症候群)”といって、卵巣内の男性ホルモンが高いことで卵子の数は多いもののどれも未熟になってしまうということが発生する。このPCOSだと排卵しづらくなるため、結果生理不順ということになる。
 よって、AMHは高すぎず、低すぎず、年齢相応が好ましいのだ。

私のAMH

 私は生理周期がかなり安定しているため、AMHも人並みくらいかなと思って計測したら31歳時点で2.15であった。先生によれば「31歳にしては数値が良くないが、悪すぎるというほどでもない」というあっさりした感じであった。
 生理不順とは無縁だったため、人並みな数値が出ると疑わなかった私にとっては残念な結果になってしまった。

低AMHは妊娠しない?

 AMHが年齢よりも数値が悪いですと言われた時に真っ先に聞いたことが”AMH低いと妊娠しづらいですか?”ということだった。先生からは、「AMHと妊娠のしやすさは関係ない。あくまで卵子の数だけを測っているものであって、卵子の”質”とは一切関係ない」という説明を受けた。
 AMHが高くても低くても、卵子の質と相関性はなく、年齢相応の卵子があればそれだけ治療ができる猶予があるということを意味する。

 それでは卵子の質は何によって決まるかというと、それは”年齢”である。卵子の数に個人差はあるけれど、卵子の質に関してはほとんど年齢と相関関係があるといっていい。当時31歳の私の卵子の質は、数こそ少ないが、他の31歳の卵子の質とほぼ同じである。

 卵子は若ければ若い時の方が質が高いため、巷では最近”卵子凍結”というものも話題だ。これは若いうちに卵巣から卵子を取り出し冷凍保存をして、パートナーが現れた際に解凍してパートナーの精子と顕微授精をするものだ。(パートナーの精子と受精させて受精卵として凍結するよりは妊娠の確率は低い)
 よって、私の考え方では”まだ若いから”と安易にタイミング法をずるずると続けるより、早くこのAMHを調べて治療方針を決めた方がいいと思っている。なぜならAMHが低ければ治療のスピードを上げなければいけないからだ。

この不妊治療記録を読んでいる方で子供がいつか欲しい、今欲しいという人がいればまずはクリニックでAMHを測ってもらうことをお勧めしたい。また別の記事で取り上げるが、このAMHは私を苦しめることになる。

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