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たびたび旅に出たい ~沖縄・久高島~

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#一人旅

わたしの海とは違うけれど

瀬戸内に住んでいると、海は身近だ。 特に呉から広島へ向かう電車は海沿いを走る時間も長い。 通学や帰省の時は、よく車窓からぼんやりと海を眺めていた。 列車の心地良い揺れと音。 視界に映るは波間に浮かぶ幾つもの小島。 海の青と島の緑は、いつもセットで。 それが、わたしの海のイメージだ。 だからこそ初めて太平洋を見た時は驚いた。 何もない、だだっ広い海。 視界の果てに広がるは、ただ一本の長い線。 いつか、こんな海から昇る太陽を見てみたいと思った。 それが実現したのは昨

何のしがらみもない、非日常な場所で

"どんな時も自分でいる”って、簡単なようで難しい。"相手の許容範囲内の自分"でいなきゃって、たぶんいつでもどこかで思っている。 これは自分だけだろうか?それとも誰でもそうなんだろうか? 本来の自分をどこまで出したらいいか、どの部分だったら受け入れられるだろう。相手を見ながら、無意識に計算している。 ひとり旅が好きなのって。そういうフィルター無しに、本来の自分自身と向き合えるからかもしれないね。 人の顔色をうかがう事もなく、誰かを慮る事もなく… ただ自分の意思1つで、思

旅先での徒然 ~押し寄せる緑~

母方の祖父は山際に住んでいて、土地を借りて畑を持っていた。 家からそう遠くない事もあって、子供の頃はよく遊びに行ったものだ。 祖父の家に、とはいっても。 もちろん子供は家の中でジッとなんて、していない。 庭から繋がる畑をウロウロしたり、山の畑の周りで探検するのが日常だった。 春にはフキノトウやツクシを集め、ナズナの太鼓を楽しんだ。 初夏には祖母の為にスギナを摘み、ツユクサの青を愛でて。 夏にはカラスノエンドウで豆笛を作り、セミの抜け殻集めに勤しんだ。 秋にはオシロイバナ

旅先での徒然 ~見上げる星空~

今回の3泊4日の沖縄旅は、それはそれは天候に恵まれていた。 滞在中に何度か通り雨が降ったのだけれども、どれも室内にいる時で。 持って行った折り畳み傘は1度も使う事もなく。 広島空港から出て車に乗った途端、大雨だったけど… とにかく家まで濡れることなくたどり着けた。 ただ、島では… 午前中から昼過ぎまでは晴れ間が広がっているんだけれども。 夕方になると雲が沢山出てきてしまうので。 夕焼けや星空をしっかり見ることができたのは、 やっと最終日になってからだった。 ISO

旅先での徒然 ~蝶と反省~

神の島と言われる久高島は、虫天国だった。 宿泊施設のテーブルと押入れしかない部屋には、黒・ベージュ・緑の3種類の虫のどれかが常に滞在していて。(どれも1cm以上) 夜になると、網戸にはヤモリが数匹へばりつき。窓に向かって、ぶつかると音を立てる程度の大きめの羽虫が体当たりを仕掛けてくる。 自転車で島を巡れば、ぶんぶんと蜂だか何だかわからないものが飛び回っていたし…足元には気づけば7~8cmはありそうな、大きなバッタが跳ねていた。 それからあちこちで蝶がヒラヒラしていて、

旅先での徒然 ~飛行機とPLフィルター~

先日、沖縄へ行くのに飛行機に乗った。 今回は島で写真を撮ろうと思っていたので、珍しく一眼レフも一緒で。 羽根の近くで席の位置はあまりよくないけど、せっかくなので空からの写真でも撮ろうかと。気軽にファインダーを覗いてみて、見えた世界に驚いた。 世界が綺麗な虹色だった。 こんな環境で撮る事がなかったので知らなかったんだけど。 飛行機は二重窓だからか、光の角度によってはPLフィルターが干渉して虹が出てしまうらしい。 うちにとっては飛行機は楽しいが5%、残りの殆どは怖いで占めら